紙袋がさがささせつつ子が春の駅へ走りてああさようなら
(中川佐和子 霧笛橋)
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一読よくわかる歌であり、涙をさそう。
この歌は、『未来』の何月号かで読んだ記憶がある。『未来』はほとんど読んでいないのだが、たまたま友達から借りて読んだとき、強く印象に残った。
上句の紙袋、がさがさとカ行の多い言葉に、乾いていて落ち着きのない不安感が表れている。その後、おそらくもう大人になった作者の子が、春の駅に走っていく。進学か就職で、親元を離れるのだろう。親子の別れの場面だ。ここで時間があって、何か言おうとしても、照れるし適当な言葉が見つかるとも思わない。作者はそれを考えているうちに、子供の方がさっさと駅に走っていく。残った作者は、「ああさようなら」としか言いようがない。
中川佐和子さんには「なぜ銃で兵士が人を撃つのかと子が問う何が起こるのか見よ」という有名な歌がある。この歌が朝日歌壇で評価されたことがきっかけで、短歌に打ち込むようになられたというエピソードを聞いたことがある。このとき質問したお子さんなのだろうか。
上句のリアルさ、「春の駅」の舞台転換、結句の素直な感情の表出。こころに響く歌だ。
逢ひたさはいづれ薄らぐ さうやつて春に幾たび人と別れぬ
(近藤かすみ)
(中川佐和子 霧笛橋)
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一読よくわかる歌であり、涙をさそう。
この歌は、『未来』の何月号かで読んだ記憶がある。『未来』はほとんど読んでいないのだが、たまたま友達から借りて読んだとき、強く印象に残った。
上句の紙袋、がさがさとカ行の多い言葉に、乾いていて落ち着きのない不安感が表れている。その後、おそらくもう大人になった作者の子が、春の駅に走っていく。進学か就職で、親元を離れるのだろう。親子の別れの場面だ。ここで時間があって、何か言おうとしても、照れるし適当な言葉が見つかるとも思わない。作者はそれを考えているうちに、子供の方がさっさと駅に走っていく。残った作者は、「ああさようなら」としか言いようがない。
中川佐和子さんには「なぜ銃で兵士が人を撃つのかと子が問う何が起こるのか見よ」という有名な歌がある。この歌が朝日歌壇で評価されたことがきっかけで、短歌に打ち込むようになられたというエピソードを聞いたことがある。このとき質問したお子さんなのだろうか。
上句のリアルさ、「春の駅」の舞台転換、結句の素直な感情の表出。こころに響く歌だ。
逢ひたさはいづれ薄らぐ さうやつて春に幾たび人と別れぬ
(近藤かすみ)
ああさようなら の歌 じーんときました。いい歌ですね。
ことばの力にひきこまれてしまいました。
せつない別れのシーンがうまく描写されてますね。
私もいつかこんな場面を体験するのかな なんて・・
娘のためにやっと明日おひなさまを飾る悪い母です。
今日は 春の雪が降りました。
久しぶりに創作モードに入れそうです。
いよいよ三月になりました。↑の歌、じーんと来るでしょ。
歌集や雑誌を読んで、これは!と思う歌と紹介して行けたらと思っています。
きょうは、これから関西歌会で、大阪に行きます。
夜には、速報をアップ出来るかな?