気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

龍笛 今野寿美

2006-03-18 22:32:51 | つれづれ
青天はかんと冬なる遠さ置き人は心に天秤を置く

ぽぽといふ眠くなる音ひと好み空に地上にぽぽあふれしむ

(今野寿美 龍笛 砂子屋書房)

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りとむの今野寿美の歌集を読みはじめる。

一首目。「かん」は、寒であり、カンという音であり、勘定、感情のかんであり、ここをひらがなにしてあるのがポイント。心に天秤を置く・・・は、人間関係、物事との距離の置き方にバランスを取るということだろう。青天と、人との対比もある。
二首目。たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ・・・という坪内稔典の俳句を思い出す。たんぽぽのぽぽは、鼓を打つぽぽの音から来ているらしい。だからたんぽぽは、鼓草とも言うとどこかで聞いた。

五首コメントつけるのは、つらいのでぼちぼち。ここで即詠をしてると、歌会に出す歌に困る(作者がバレる)ので、それもぼちぼち。あまり手の内は見せない方が万事好都合。


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