気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

わかからんどりえ

2004-11-23 13:27:55 | つれづれ
黄昏にふるるがごとく鱗翅目ただよひゆけり死は近からむ

たゆたひて通暁寒し運命のつばさみづから断つに及ばず

海へ向く石の十字の一基さへ冬日に遺す言葉うつくし

身辺をととのへゆかな春なれば手紙ひとたば草上に燃す

(小中英之「小中英之歌集」砂子屋書房)

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はじめて手にした短歌人誌が、小中英之追悼号だった。ゆうべこの号を探したが、見当たらない。
短歌のことも歌人のことも結社のことも、何も知らないスタートだった。
まとまって現代短歌文庫で出たので、三月書房で購入。「わがからんどりえ」の部分を読んだが、なかなか進まない。辞書を引きながら、楽しみながら。

短歌研究11月号に、春畑茜のこんな歌があった。

小中英之その死の翌朝生(あ)れし子よはや三度目の秋を迎うる
(春畑茜 銀の秋)



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