にぎやかな時計とおもう時刻知るために目をやる朝のテレビは
並びいるデジタル時計と砂時計 秒針の音を厭う部屋には
(砺波湊 シの音)
退職の記念品なる置き時計時間を気にせぬ日々を動けり
中天に太陽あればお昼時山の仕事に区切りをつける
(谷口龍人 時を刻む)
一時間に一回脱出くはだてる時計にとぢこめられた小鳩は
マッチ棒ならべ教へし指いづこ「ローマ数字は時計数字さ」
(榊原敦子 人の時)
菊時計と呼びてみるべし銀行の愁ひの灯とて菊花はともる
木の枝に架かる時計の文字盤もねぢけてわれの記憶を醒ます
(大森益雄 一秒息災)
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短歌人1月号、1月の扉。今月のお題は「時計」。
並びいるデジタル時計と砂時計 秒針の音を厭う部屋には
(砺波湊 シの音)
退職の記念品なる置き時計時間を気にせぬ日々を動けり
中天に太陽あればお昼時山の仕事に区切りをつける
(谷口龍人 時を刻む)
一時間に一回脱出くはだてる時計にとぢこめられた小鳩は
マッチ棒ならべ教へし指いづこ「ローマ数字は時計数字さ」
(榊原敦子 人の時)
菊時計と呼びてみるべし銀行の愁ひの灯とて菊花はともる
木の枝に架かる時計の文字盤もねぢけてわれの記憶を醒ます
(大森益雄 一秒息災)
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短歌人1月号、1月の扉。今月のお題は「時計」。