気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

今日の朝日歌壇

2011-08-22 20:12:24 | 朝日歌壇
草を刈る鎌もて西瓜ざくと割り櫟(くぬぎ)の蔭に思う様食ぶ
(三重県 喜多功)

あちこちの陰から人が現れて信号の青渡る日盛り
(堺市 夏川直)

ひまわりを「しまわり」と呼ぶ父亡くて今年の花はどれもヒマワリ
(茅ヶ崎市 末吉由美)

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一首目。野趣のある豪快かつ美味しそうな歌。一度こういう経験をしてみたい。
二首目。夏の日盛りの交差点でのよくある風景をうまく切り取っている。あまりに日差しが強いと、信号を待つちょっとした時間も日陰に入らないと耐えられない。実感がある。
三首目。亡くなったお父さまの「しまわり」という声をもう聞くことが出来ないから、今年のひまわりは「ヒマワリ」になってしまった。カタカナ表記が効いている。