死ぬことを考えながら人は死ぬ茄子の花咲くしずかな日照り
赤蜻蛉霊ひとつずつはこべると聞きしはいつか草はらにいて
われはわが脳を死ぬなり黒犬のかたちが視野にひろがりゆきて
死に終えて祖母はねむれりあおあおと輪郭のみを泛かべいる山
遺族にも濃淡ありてびろーどの秋の陽射しのなかにならびぬ
(吉川宏志 夜光)
***********************
生きていて死ぬことを意識することは、わずかだ。作者の祖母の死をふくめ、死に纏わる歌が多く目についた。
画像は、茄子の花。季節の花300さまのサイトからお借りしています。
赤蜻蛉霊ひとつずつはこべると聞きしはいつか草はらにいて
われはわが脳を死ぬなり黒犬のかたちが視野にひろがりゆきて
死に終えて祖母はねむれりあおあおと輪郭のみを泛かべいる山
遺族にも濃淡ありてびろーどの秋の陽射しのなかにならびぬ
(吉川宏志 夜光)
***********************
生きていて死ぬことを意識することは、わずかだ。作者の祖母の死をふくめ、死に纏わる歌が多く目についた。
画像は、茄子の花。季節の花300さまのサイトからお借りしています。