気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

真面目過ぎる

2005-10-16 19:43:29 | つれづれ
真面目過ぎる「過ぎる」部分が駄目ならむ真面目自体(そのもの)はそれで佳(よ)しとして

はつきりとこつちがいいと言ひくれし女店員が決めしボールペン持つ

中年のハゲの男が立ち上がり大太鼓打つ体力で打つ

(奥村晃作 鬱と空)

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次回の短歌人会の研究会のテーマがただ事歌らしいので、その関係の歌や文章をパラパラと見る。
いつかの短歌人の大会のとき、トイレで一緒になった平林文枝さんの「小池さんは、奥村さんが好きなのよ」という一言から、奥村晃作に興味を持ち、奥村晃作短歌ワールドを毎日読むようになった。その後、大変お世話になっている。

あの有名な「ボールペンはミツビシがよくミツビシのボールペン買ひに文具店に行く」は、次の歌集『鴇色の空』に出て来る。あるテーマをしつこく追うのも奥村氏のねばり強さだと思う。次の第十歌集『スキーは板に乗ってるだけで』らしい。

http://www5e.biglobe.ne.jp/~kosakuok/nisi.html