気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

夏の陽に

2005-07-20 22:31:55 | つれづれ
負けること負ふことされど夏の陽にたちまち乾きゆくTシャツは

水のやうになることそしてみづからでありながらみづからを消すこと

くたびれたたましひたちのつばさにも似たるくつした星空に干す

たましひのすみかといふはからーんと青く大きな瓶 さう思ふ

うつくしく退屈な曲たいくつな美しい曲 いつまでも雨

(永井陽子 小さなヴァイオリンが欲しくて)

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永井陽子全歌集(青幻舎)を買って、三分の二ほど読んでいたが、また読み始める。
永井さんの歌については、多くの方が鑑賞を書いておられるので、私が改めて書いても及ばないが、このブログを見た方に一緒に永井陽子の歌を読んでほしいと思う。