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地球温暖化と異常気象増加のメカニズム(2/3)

2006-02-06 17:50:41 | 影響
「地球温暖化と異常気象増加のメカニズム」第2回
元気象研究所研究室長 増田善信


◆ブロッキングとは

ブロッキングというのは、図でモデル的に示したように、順調に西から東に移動していた偏西風の波動が、大きく蛇行して二つに枝分かれし、長時間にわたって停滞した状態になることです。丁度上層の西風ジェットの流れが妨げられるので、ブロッキングという名前が付けられました。ブロッキングが起こると、今まで周期的に変わっていた天気が周期的でなくなります。

北半球では、枝分かれした南側のジェットの北に切離低気圧が、北側のジェットの南には切離高気圧が出来ることが多い。切離低気圧の下の地上では、低気圧や前線が停滞し、悪天や集中豪雨が続き、切離高気圧の下では高気圧が出来、カラカラ晴天が長時間続きます。

ブロッキングはヒマラヤやロッキーなどの大規模な山岳や、海洋の影響も受けるので、北半球ではユーラシア大陸の東から北太平洋にかけて、ヨーロッパからロシア西部、アメリカ大陸東部からクリーンランドにかけてなど、特定の地域で多く発生する傾向があります。


◆西風ジェットとブロッキング

温暖化とブロッキングの関係を説明する前に、西風ジェットがなぜ起こるかを説明しておく必要があります。地球は太陽光によって、赤道付近が最も強く暖められ、北極や南極などの極地方はそんなに暖められませんので、赤道付近と極地方との間に大きな温度差が生まれます。この温度差を解消するために、太陽光で暖められた赤道付近のあったかい空気は上昇し、極地方に流れてゆきます。この極地方に流れてゆく風は、コリオリーの力で曲げられ西風になります。これが西風ジェットです。

西風ジェットの下の地上付近には高気圧、低気圧があります。この低気圧の前面の風(北半球では南風、南半球では北風)によって、暖かい空気が極の方へ運ばれ、高気圧の前面の風(北半球では北風、南半球では南風)によって、冷たい空気が赤道地方に運ばれ、最終的に赤道地方と極地方の温度差を解消します。

従って、赤道地方と極地方の温度差が大きければ大きいほど、大量の熱を極地方に運ばなければなりませんから、西風ジェットが強くなり、高、低気圧が発達します。反対に、赤道地方と極地方の温度差が小さければ、西風ジェットは弱くなり、ブロッキングが起きやすくなるのではないかと考えられます。


<次回「地球温暖化とブロッキング」に続きます>

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