Caroの住人たち~Caroどうぶつ病院のスタッフブログ~

Caroどうぶつ病院の看板犬・猫などのスタッフ紹介や院長のひとり言、院内の様子や新情報、病気のお話などを紹介します。

異物誤食

2013年02月19日 09時46分12秒 | 病気のお話
お久しぶりです。
カロどうぶつ病院の院長です。

今回は、異物:本来食べる物でない物 を間違って食べてしまって具合が悪くなる病気についてお話します。

昨年末~今月までの間に、なぜか異物の誤食による腸閉そくが急増しております

もちろん、食べたものが口食道十二指腸空腸回腸結腸直腸肛門
のように順調に通過してくれるのであれば、全く問題ありません。

ただ、物理的に大きすぎる物や、ひも状の異物は運が良くないとなかなか通過していきません

子猫はストッキングとゴムひもをそれぞれ一回ずつ(二回手術で摘出)。


ワンちゃんは、4~5年前に無くなったおもちゃが突然胃の出口に塞がり、急性黄疸に…


マスクをまるまる一つ食べてしまった子


などなど。


あまり季節とは関係のない病気のようですが、最近では月に二回くらいの頻度で開腹手術をしなければいけない状況が続いております。

人間の赤ちゃんとかと同じで、発育途中の動物さんは、何でもかんでも口に入れてしまう癖があります。
これはもうそういうものだと理解するしかないですね。

また、ワンちゃんに多い事故で、異物を口にしているところを発見して、取り上げようとしたら…飲み込んでしまった…
みたいな事も非常に多いですね。
慌てず、好きなおやつなどで興味を惹かせるなどの対応が必要ですね。

年齢的には2歳くらいまでは、異物を食べてしまう事が多い気がしますので特に注意しましょう。


このような異物誤食の事故は、普段の心遣いで回避することができます。
結果的に手術…というのは本当に可哀想ですから、なるべくリスクを回避しましょう

赤ちゃんをお留守番させる時や、目を離すときに食べそうなもの(ゴミ箱など)は近くに置かないのと同じですよね。

留守中は、可哀想と思われるかもしれませんが、動物用のサークルに入れてあげるのが一番かと思います。
もちろん、ある程度の広さとイタヅラされないようなトイレは置いておいた方が良いでしょう。
ただし、ダックスさんなどは、不満を解消させるためにペットシーツなどをビリビリにする事があるので、うちのカロはタオルのみ敷くようにしています。

また、おもちゃなども破損しそうな物は買わないようにする(売っている物が全て良い物ではありません)
良いおもちゃでも、チワワさんとフレンチブルさんとでは、噛む力が違うので、その子その子にあったおもちゃ(これはガムも同様です)を使うようにしてあげて下さい。
そして遊び終わったら必ず片づけておきましょう


飼い主さんとの距離がものすごく近すぎて、精神的に弱くなってしまう子も多いのも事実です。
なるべく適度な距離感を持って、接してあげる事が、お互いにとっての良い関係を保つ事が必要ですね。