Mi Aire

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青山で過ごした日々

2007-06-14 00:44:22 | エッセイ
昔、青山は憧れの街だった。
この街で働きたい!そんな夢がかなって、長い間青山を離れることなく、青山の4つのビルで働いた。
3年前に勤めていた会社の移転でついに青山を離れることになった時は心底悲しかった。
裏道まで知り尽くした馴染みの街を離れるのはふるさとを後にする気分?かもしれないね。

今日はパソコンの講習会で朝から青山へ。
スタバでコーヒーを買って(定番の本日のコーヒーちょっと少なめ!)青山通り沿いのベンチで朝のカフェタイムを楽しんでから講習会へ。
青山は不思議な空気の街。オフィス街でも銀座のような街でもない。
住宅地と商業地が隣り合わせで、でもなんとなくゆったりとした空気が漂っていてほっとするのだ。

午前中の講習を終えて昼休み、外に出て裏道へ入っていく。
知らない人は通らない道だけど、ここは青山通りから外苑西通りへの抜け道なのだ。
途中にお洒落なレストランが出来ていた。
この小道のお店もよく変わっている。
小道が終わるあたりにあるアンティークのお店は昔のまま・・・と思ったら閉店セールをやっている。
そうかぁ、ついになくなってしまうのね。
古くからのお店がなくなるのはさびしいものだね。
あとでゆっくりみたい。

小道を通り抜けて私はまっすぐ馴染みのトルコ料理やへ。
チリンと音のする扉をあけると、中はまるでベドウィンのテントの中のような世界が広がっている。
天井から下がる飾り、真鍮のお鍋たち、エキゾチックな絵、キリムなどなど・・・。
トルコ人のカマレロがいらっしゃいませと言う。
その奥の厨房の中からオーナーのアリさんが「ああ、お久しぶり!」と声をかけてくれた。
今日は朝からここに来ようと決めていた。
「元気?今何しているの?」とアリさんは以前と変わらぬ笑顔で流暢な日本語で話しかけてくれる。

ここのレンズマメのスープは絶品。ちょっとピリ辛のキョフテ(トルコのハンバーグ)にヨーグルトとトマトのソースをかけたメニューがお気に入り。
デザートに、そしてチャイ。トルコのスリムなガラスのコップに入ってでてくる。
アリさんとおしゃべりをしながら、楽しいランチタイムをすごした。
よくここに来たよね。なつかしい。食後にこの界隈を散歩するのも楽しかった。

街は少しずつ変わっていく。でも青山を流れる空気は変わらない。
なつかしい人の笑顔も。
この街で生きる人たち。時間は続いているのだ。
またここで過ごす時間もいつか来るかもしれない。


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