ブックエンド

永年、埃を被った重石の山を整頓と日々意気込。
図書目録作成奮闘日記の目論見。

みだれ髪 チョコレート語訳

2014年02月23日 | 書評
2/22 俵万智氏のチョコレート語訳「みだれ髪」を見つける。1998/7初版
さほど売れなかったのだろう。Netで初版本が251円(古本とは思えない)でした。
みだれ髪というと、与謝野晶子の作ですが、教科書で以下の詩が必ず掲載されていた。

ああ 弟よ 君を泣く
君死にたもうことなかれ
末に生まれし君なれば
親のなさけは勝りとも
親は刃をにぎらせて
人を殺せと教えしや
人を殺して死ねよとて
廿四まで君を育てしや

境の街のあきびとの
老舗を誇るあるじにて
親の名を継ぐ君なれば
君死にたもうことなかれ
旅順の城はほろぶとも
ほろびずとも 何事ぞ
君は知らじな あきびとの
家の習いに無きことを

君死にたもうことなかれ
すめらみことは 戦いに
おほみづからは出でまさね
互に人の血を流し
獣の道に死ねよとは
死ぬるを人の誉れとは
おほみこころの深ければ
もとより如何で思されん

ああ 弟よ 戦いに
君死にたもうことなかれ
過ぎにし秋を父君に
おくれたまえる母君は
嘆きのなかに いたましく
我子を召され 家を守り
安しと聞ける大御代も
母の白髪は勝りゆく

暖簾のかげに伏して泣く
あえかに若き新妻を
君忘るるや 思えるや
十月も添わで別れたる
少女ごごろを思いみよ
この世ひとりの君ならで
ああまた誰を頼むべき
君死にたもうことなかれ

つい全文を転載してしまった。チョコレート語訳「みだれ髪」なかなか面白そうです。
ひま折々に読み進めています