◇この画像は、大津波で激しいダメージを受けた「二の倉海岸」(宮城県岩沼市押分)で撮ったものです。撮影時期は2010年の初秋頃だったと記憶しています。いつかこの詩を自分のホームページに載録したいと考えて、砂浜に自分でつけた足跡を撮影しておいたのです。
◇大海原をわたってやって来る壮大な風を体いっぱいに受けながら、週に数回、自宅から車で15分くらいのところにある、この海岸の防波堤をウォーキングするのが常でした。まさかこの半年後に、このような光景を目にしようなどとは予想だにできませんでした。
◇『Footprints』と題された美しい詩があります。この英詩から、苦しみや困難に遭ったときには、それらを自らの内に抱え込むのではなく、信頼できるお方(愛なる神様)に委ねつつ歩むことの大切さを教えられるのです。
◇まことに乏しい自分ですが、もしも必要とされ、あるいは託されることがあったならば、そのすべてをもって、悲しみに沈んでいる人たちと共に歩ませていただきたいと願っています。不安や悲しみに覆われている人の傍(そば)に静かに佇(たたず)んであげたいと願っています。なぜなら、弱き私自身こそが傍に佇んでもらいたいと願っているからです。
ある夜、わたしは夢を見た。わたしは、主とともに、なぎさを歩いていた。
暗い夜空に、これまでのわたしの人生が映し出された。どの光景にも、砂の上にふたりのあしあとが残されていた。一つはわたしのあしあと、もう一つは主のあしあとであった。
これまでの人生の最後の光景が映し出されたとき、わたしは、砂の上のあしあとに目を留めた。そこには一つのあしあとしかなかった。わたしの人生でいちばんつらく、悲しい時だった。
このことがいつもわたしの心を乱していたので、わたしはその悩みについて主にお尋ねした。
「主よ。わたしがあなたに従うと決心したとき、あなたは、すべての道において、わたしとともに歩み、わたしと語り合ってくださると約束されました。それなのに、わたしの人生のいちばんつらい時、ひとりのあしあとしかなかったのです。いちばんあなたを必要としたときに、あなたが、なぜ、わたしを捨てられたのか、わたしにはわかりません。」
主は、ささやかれた。
「わたしの大切な子よ。わたしは、あなたを愛している。あなたを決して捨てたりはしない。ましてや、苦しみや試みの時に。あしあとがひとつだったとき、わたしはあなたを背負って歩いていた。」
One night I dreamed a dream. I was walking along the beach with my Lord.
Across the dark sky flashed scenes from my life. For each scene, I noticed two sets of footprints in the sand,one belonging to me and one to my Lord.
When the last scene of my life shot before me I looked back at the footprints in the sand. There was only one set of footprints.
I realized that this was at the lowest and saddest times of my life. This always bothered me and I questioned the Lord about my dilemma.
"Lord, you told me when I decided to follow You, You would walk and talk with me all the way. But I'm aware that during the most troublesome times of my life there is only one set of footprints. I just don't understand why, when I needed You most, You leave me."
He whispered, "My precious child, I love you and will never leave you never, ever, during your trials and testings.
When you saw only one set of footprints it was then that I carried you."
※マーガレット・F・パワーズ(松代恵美訳)『あしあと』(太平洋放送協会 1996年)より引用