平和な毎日

ランニング大好き。走るほうは別ブログに書いてるので、ここでは好きなものを中心にあれこれと書いてきます。

エンジェルオンタルヴァ「浮世」

2013年10月26日 | 洋楽が好き

このアルバムを耳にしたのは新宿のDiskUnionプログレ館。印象的なジャケットにピピっと感じるものがあり、店内で流れていた曲も自分好みだったんだが、その日はJazz館でMilesDavisの6枚組を買い求めスッテンテン状態なため後ろ髪を引かれつつお店を後にしたのだ。

初めて耳にするグループで一応頭の中で復唱したんだけど寄る年波には勝てず帰りの電車では既にグループ名は完全に忘れてしまい、アルバムタイトルも「浮き雲?流れ雲?はて?」状態。かろうじてスペインのバンドということだけが記憶に残ってました。

しかしスペインのプログレバンドなんて超マイナーですからね。そもそも大手CDショップでもプログレコーナーなんてないし、ワールドミュージックでスペインの棚を眺めても置いてあるのは当然ながらフラメンコばっかし。

で、久しぶりに新宿に立ち寄る機会があったのでプログレ館に足を向けたら中古で見つけたのだ。

昔々、まだプログレッシブロックがハードロックなどと並んで洋楽ではそれなりの地位を得ていた頃、新しいバンドを紹介するときは当時のプログレ御三家Yes,ELP,KingCrimsonのどれかに無理やり分類していた。

それを借りればさしずめこのアルバムは「レッド期のクリムゾン」になるんだろうな。ギタリストのソロプロジェクトという意味でも、サックスがフューチャーされてる点やインプロビゼーション中心という点など共通点が多い。実際ヴォーカル曲は1曲だけ、それもヴォイスといった感じ。

何でも現代でこの手のサウンドはチェンバーロックと呼ばれるらしい。チェンバー‥なんじゃそりゃ?自分的にはヘビーなアバンギャルドサウンドと英国以外のユーロロックに共通するある種のメロディーラインが実に心地よい。

フューチャーされてるサックスが良い仕事をしているのと中東やアジアンテイストの味付けが無国籍さに拍車をかけている。こういった独自の世界観を持つサウンドは唯一無二に近いから一度はまると他に代替できるバンドがないだけにヘビーローテーションになるのだ。

クリムゾンほど無機質でメタリックじゃないし、フレーズもこちらの方が豊かなのだ。それにしても21世紀に入って既に10年以上経つというのに、ここで展開される世界はまごうことなき1970年代のプログレなのだ。

 

 


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