組長ブログ

法人理事長による日々の適当なひとりごとや、利用されている皆さまのインタビュー記事です。

経験

2013年05月08日 | 日記

私の父は9人兄弟。一番上のおねぇちゃんは、私にとってはおばあちゃんだ。

全員3つずつ歳が離れているので、一番上と下とではかなり違う。一番下の子が生まれた年に一番上がお嫁に行ったそうで、その翌年に自分の子供を産んでいるというから、自分の兄弟と自分の子供がほぼ同級生ということになる。これまたすごいことだ。

そんなこたぁ、どうでもいい。

それで、一番上のおねぇちゃん(伯母)というのが、苦労をしてきた人で、兄弟のほとんどを自分が面倒を見てきた。

昔は、「この子はだめだ」と生きる力が弱い子は、親から見捨てられてしまうことも多かったそうで、そういう子を特にその伯母が脱脂綿に砂糖水をつけてお乳の変わりに与え、じっくりと育ててきた経験もある(その叔父は元気に育って、今も現役で働いている)

農家だったから、昼は畑や田んぼの農作業をし、兄弟たちの3度の食事の世話をし、お風呂に入れ、夜は幼児の兄弟達を抱えて寝かせ、また翌朝は早くから農作業をする。

お嫁に行った農家の家では、舅姑が相次いで亡くなり、やんごとなき理由から離婚し・・・といった様々な苦労をしてきている。

そんな伯母に、ちょこっと「仕事が忙しくて、寝る間もないよ」などと愚痴ろうものなら、自分の苦労話を延々と聞かされる。

しかし、何度聞いても、壮絶に大変そうで、私にはできないと思う。数日だったらやれる自信はあるが、それを長い間頑張ってきた伯母は、すごいなぁと思う。

だいたい、よく言われる言葉は「仕事したなんて偉そうな事言うな、何もえらくねぇ」と言われる。毎日早朝から子供の世話、兄弟の世話、農作業をやってきた人に言われると、確かにそうだなぁと思わざるを得ない。

経験のともなっている人の言葉は重たい。

使う言葉は「見聞き」したような借り物の言葉ではなく、経験がともなっていたり、自分がちゃんと理解している言葉じゃないと相手には届かないと思う。

by 組長