明治45年(西暦1912年)6月9日(日)、上野の奏楽堂で開催された東京音楽学校の定期演奏会
このコンサートを聞きに行き「ハイカラ」と評したのが誰あろう夏目漱石大先生とのこと
ある資料によると漱石先生は少なくとも12回のクラシックコンサートと2回のオペレッタに足をお運びになられたとのこと
漱石先生はいろいろな文明論を著しておられますがクラシック音楽に直接言及したものがあったかどうかは・・・
イギリス留学中に果たしてコンサートに行ったものやら・・・
明治の文豪たちとクラシックの関係についてはほとんど知りませんが、漱石先生が聞いていたとなると他にも聞いていた人がいそうですね
お金持ちのお嬢様がヴァイオリンを習ってるなんていう描写の文章を見た記憶がありますが、これはクラシック云々とはまったく無関係っぽいし
時代は日本のクラシック音楽界の黎明期でしょうからレベルは推して知るべし
とはいえ漱石先生が10回以上も自ら足を運んだということはけっこう楽しいコンサートだったんでしょうかね
いろいろと妄想しながら当時のプログラムを見てみたいと思います
ウェーバー 歌劇「魔弾の射手」序曲 メンデルスゾーン ピアノ協奏曲第1番
モーツァルト アイネ・クライネ・ナハトムジーク
シューマン 流浪の民
サン=サーンス チェロ協奏曲第1番
バッハ 前奏曲/コラール/フーガ
オーケストラにピアニストに合唱にチェリストと華やかなコンサート風景が想像されますが、締めにバッハとはなんとも
個別にいろいろと突っ込んでみたいところですが資料不足なのでよくわかりません
しかしこの時代に東京音楽学校に入学してクラシックを学ぼうとした人たちってある意味凄いですよね
冒険・開拓精神でもなければとてもじゃないけどやっていけそうもない
こういう先人たちの努力や苦労のおかげで現代のクラシック界があるのかと思うと感慨深いものがありますね
そういえば昨日からテレビ朝日系で「トットちゃん」という黒柳徹子さんのドラマをお昼に放送してますね
時代はもう少しさかのぼりますがそれでも音楽家の両親の話が当然出ますからけっこう面白いかも