毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
ハンプティ ダンプティの旅
先日の土曜日、私は卵を10個買いました。
冷蔵庫に収めるにあたり、先週からの3個を取りだしてから
入れ替え。また満杯になった卵ラック。
取りだした先週の3個は、ボウルに入れておきました。
しばらくして、息子のおやつ用にと、そのうち2個を茹でました。
「 腹減った~~ 」 と、息子。
そら来たっ! 「 ゆで卵はいかが? 」 と私。
ふん、ゆで卵? まぁいいか・・パクパクとあっという間に食べちゃって、
「 もう一ついかが? 」
「 もう結構、充分です。 」 と息子は言いました。
そしてしばし時間は流れ。
あまったゆで卵1個、
そうして、冷蔵庫から取りだした生卵1個、
合計2個の卵でしたが、見かけは同じなのでした。
そこで私は、茹でた方のに顔を描いてみました。
マジックペンで眉毛とおめめとちんまりとした鼻。
そしてなぜだか、その下に、ピンとしたヒゲを描いてみたくなり、
ヒゲを描いてみた。
なんとなく、ちょっと威張った紳士風になりました。
息子「 なにコレ? 」
私 「 ハンプティ ダンプティ氏に決まっておる。 ハンプティ食べる? 」
息子 「 ノーサンキュ 」
・・・ということで、その夜は更けてゆきました・・・
ハンプティ ダンプティ氏の胴体 ( + 顔 )から出ている細い腕と脚が、特に脚が
妙に気になりませんか?あの英国男性の脚!
そして彼 ( Mr. H.D. )が履いている靴がどんな靴だったか、とても気になり始めた
私は、家にある絵本をめくり始めたのでありました。
『 マザーグースのうた 』谷川俊太郎 訳 / 堀内誠一 絵 1975刊 草思社 より
堀内誠一のハンプティダンプティ氏は、革のシュッとした靴でした。
えーと、もう一冊、どこかにあって、、、たしかに彼がいたはず、、、えーと、
『 ゆかいな ゆうびんやさん の クリスマス 』ジャネット&アラン・アルバーグ作
佐野洋子 訳 1992 刊 文化出版局 より
そうそう、彼はいましたよ!
こまどり記念病院 ほかほか病棟 H. ダンプティ さま 宛ての郵便物、王立兵舎
からの特別封筒に入ってました!
” しんあいなる ハンプティさま
はやくよくなってください
王のけらい一同 ( うま一同 )
よいクリスマスを ”
というお見舞いレターが裏面に。
ククク、毒をここまで抜いちゃっていいのか? っていう気もしますがねー。
のどかな田舎の煉瓦屏の上で、食べたい放題している Mr. H.D. 、
彼の履いているお靴は、平たいスリッパみたいなあの靴でした。
あの靴は、英国人男性の細いおみあしに一番ピンとくる靴なんだよね・・・
っていくと、平たいスリッパ靴、、、そうそう!彼がいらっしゃった!
『 ピーターラビットの絵本 / ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし』
ビアトリクス・ポター作・絵 いしい ももこ訳 1983刊 福音館書店 より
彼の名は、ジェレミー・フィッシャーどん。
素晴らしい訳!いかにも田舎紳士のジェレミー・フィッシャーどんは
なかなかに文化的な暮らしぶり。
アイザック・ニュートン・イモリ卿を昼食に迎えるフィッシャーどん。
ボートを漕ぐフィッシャーどんの脚の細さ!コレコレこの美脚!
そして履いているのは、水辺用のゴム靴です。
自宅で履いているのはちっちゃなリボン飾り付きの平たいスリッパ靴。
かえる、、、といえば、もうお一方、
『 たのしい川べ ヒキガエルの冒険 』
ケネス・グレアム作 / 石井桃子 訳 1963刊 岩波書店 より
ヒキガエル殿は、りっぱな上流紳士、なんですけれど・・・
結構問題多き人物で ( チャーミングなんです ) いろいろと爆笑ものの
大冒険をします、、、最後に大パーティの大団円、その控え室での彼は、
正装してエナメルシューズ、でした。
、、、と、ふらふらゆで卵からスタートした旅?のおしまいは、
1個あまったハンプティダンプティゆで卵、私のおやつ用として、次の日に
店に持っていったのでしたが、結局食べることなく持ち帰り ( 手提げトート
バッグにそのまんま入れて運んだ )、翌朝、いよいよ食べてしまおうと
ハンプティの頭を割ってみたところ、あんれまぁ!!!
彼ったら、生卵だったのでした!
きゃーー!店で割っていたら、そして運搬中に手提げの中で押しつぶされて
いたら、、、一体どうなっていたことでありましょうか?!
おしまい。
明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。
絵本サーフィンも楽し。パンを囓りながら、
本棚から次々と本を引っ張り出しましょう!
明日も、こんがり焼けた丸いパンを山盛りにして、
ご来店お待ちしております!
グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen