うちのおいしいもの




ご家庭それぞれで 「 ウチのおいしいもの 」 が数々おありですよね。

我が家にもありますよ。

週に1~2度焼く全粒粉75%の無骨なパン、でしょ、

レーズンたっぷりで卵も牛乳も使わずこしらえるホッと優しい蒸しケーキ、でしょ、

これまた卵・バター・牛乳なしだけど、こっくりとした甘みとざくりとした口どけが

なんともおいしいビスケット、でしょ、

ルーから作るトマトケチャップが効いている野菜カレーでしょ、

牛蒡を割ってフライパンで焼くペンチ牛蒡 ( ペンチで割るから )でしょ、、、、、 

と書き出しておいてなんなのですが、これ全部、夫の作品でした。

おいしいんだなあ。

考えて考えて、そして着手し、回を重ねて微調整と研究実験を繰り返し作っている

これらの定番料理ですが、見た目も味も手法もとてもシンプルな気がします。

本人が言うとおり、山賊料理、的なカンジなのですが、くやしいほどポイントをしっかり

と掴んでいるのです。

素材に凝るわけでもないし、食いしん坊のグルメでは全くなし、がしかし、

おいしさが明快なんだなあ。羨ましい限りです、はあ。

だから、彼の手にかかると、千切りキャベツがごちそうになるのでした。

きっと、いや確実に、いやいやあたりまえなんだよね、魔法を使っているわけではなく

理論というか、理由があって、それをきちんと施すと、思い描いたものになる・・・・

ということは、先にイメージ ( そのもののおいしさの ) があって、

そのイメージに近づけるための方法を考える、ってことかなあ?

息子もとーしゃんの作るチャーハンってもりもり平らげるらしいし。

おいしいものには、ちゃーんと理由があるってこと、だよね。

なまけもののワタシは、そこらへんを探らないで、ただただ 「 うまいうまい 」 と

食べるだけ。敢えて教えを請うことはせず、「 今晩は、アレが食べたいなあ 」 とか

「 久しぶりにあれを作って欲しいなあ 」 とか、ラクチンして言い放つポジションで

いたい、というか・・・・・。

料理に一番必要なのは、愛情。 とはとてもよく聞く、目にするフレーズですが、

私は愛情たっぷりでキッチンには立つけれど、今ひとつ味が決まっていないことが多く

” 愛情 ” という超抽象的な言葉を現実の場面に落とし込むには、

経験、探究心、そして、なによりも先に、自分が欲しい ” おいしさ ” のイメージを

しっかりとはっきりと掴んでいる、ということが絶対に必要だろうなあ、と思います。

そこんところの情熱とある種の冷静さ、というような・・・・・。


さて、今日の写真のコゲせんべいみたいなの、

これも隠れ名品? 「 チャパティ 」 です。

小麦粉と水を指で混ぜ混ぜ、一晩寝かせて平らにのばして ( 手のひらで )、

おもち焼きの網で両面を焼く、以上。

というパンといいますか、ピザ台みたいなものなのですが、ちょっともっちりしていて、

こげたところも香ばしくてうまいのです。

そういやあ、最近登場してないねえ。

息子が運良く早めに寝てくれて、これまた運良く私と夫もつられて寝入っていない

いまや奇跡のようなタイミングで訪れる大人時間に、

このチャパティがあると最高!!

チャパティにゴルゴンゾーラをちょいとのせて、ワインを開けてトクトクついで、

ちびちび飲みつつ、もしゃもしゃおしゃべり、またチャパティをちぎって・・・・

これは、ご褒美中のご褒美、かも。

最後にこのようなシチュエーションで幸福だったのは、お正月、でしたかなあ。

息子も大好きなチャパティ、そろそろリクエストしてもいい頃かもねえ。















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