お盆休みについて

お盆休みに入ったようですね。

11日から16日まで休まれるところ、12日から15日まで休まれるところなどが多いようですね。

我が、坂根医院は開業以来26年間、盆休みを取ったことがありません。

その代わりと言っては何ですが、日曜祝日+木曜日+奇数週の火曜日が休みと、普段は休みが多いです。今度の16日の火曜日も、第3週の火曜ですから休診です。でも15日は通常通りの診療をします。要するにへそ曲がりなのでしょうね。

今日は、他の診療所が休診のところが多いためか、新型コロナの新規陽性者は32人と過去2番目の多さでした。先週あたりから、毎日20名以上の新規陽性者が来院されます。それで、職員も慣れて来た様で、今日は32人でもそんなに混乱せず、患者さんもそんなにお待たせしなかったと思います。

明日は午前中だけですが、20人を超える新規陽性者が来られそうに思われます。通常患者さんも土曜日は少なくないので、上手くさばけるか、今から緊張しています。

最も怖いのが、15日の月曜です。地域で開けている診療所が少ないので、通常疾患の患者さん、発熱外来に加えて、往診の依頼も入るような気がします。

今日も保健所から依頼のあった96歳のコロナ患者さんを往診しました。最初に診断した医師は、解熱剤だけしか処方しなかったそうです。

往診して、パキロビッドパックを処方しました。超高齢で、危なっかしい感じがし、最初に診断した医師は、どうして解熱剤しか出さなかったのだろうかと思いました。でも、でも、考えてみれば、私が好きなスウェーデンなら、解熱剤だけしか出さないと思います。ヨーロッパや合衆国でも、96歳にパキロビッドパックは出さないのが正解と言われそうです。私は超高齢でも最も有効な薬を処方するべきだと考えて処方しましたが・・・何が正しいのかは分からないですねぇ。スウェーデンでは、私みたいに超高齢者に超高価な薬を処方する医者は売国奴なのかもしれません。私は、どの国で生まれても愛国者でいたいと思っておりますが、難しいかもしれませんね。

今日、ラゲブリオ2名、パキロビットパック3名処方しました。私は、重症化因子を持った方にはどちらかの薬を処方する事が多いです。パキロビッドパック、処方手続きが面倒です。併用禁忌の薬もドッサリとあって、その上併用注意の薬もしこたまあります。それで、重症化や入院を89%阻止できるという効果抜群の薬ですが、処方する医師が少なくてだぶついています。それもあって、私はせっせと処方しております。手続きの邪魔くさいパキロビッドパックを処方する医師は少数派の様です。

まあ、この併用禁忌薬の羅列を見たら、それもむべなるかなですよねぇ！
https://www.medicaldb.co.jp/media-download/69/a386cfd371d50363/

パキロビッドパック、ラゲブリオともに下痢などの消化器症状の副作用があるようです。そしてともに蕁麻疹が出た方もおられました。いずれも軽症で投薬中止してそれなりの対症療法をしたら収まっています。

　私が上記2種の経口抗新型コロナウィルス薬を処方することが多いのは、出して苦い経験をした事は殆ど無く、出さないで苦い思いをした事があるからだと思います。逆に、薬を出さない先生は、薬を出して苦い思いをされたことがあるのかもしれませんね。

　

坂根医院唯一の死者は、一刻も早く入院させようと思って経口抗ウィルス薬を投薬しませんでした。比較的早期に入院出来たのですが、経口抗ウィルス薬の投薬は最後までされなかったとの事です。全く分からないですが、経口薬を処方したうえで入院手続きを取っていれば、多分入院までの待ち時間の間に経口薬が届いて、少なくとも服薬は開始できた状態での入院になったかと思われます。そうしていたら、助かったかもしれないと思えてならないのです。

唯の私の妄想かもしれません、ですが、その他の方、今年に入ってからだけで700人以上の新型コロナの新規陽性患者さん、誰も亡くなっておられませんから・・・・

今後も、重症化因子をお持ちの方に対しては、適応があれば重症化予防の経口薬パキロビッドパックかラゲブリオを処方していく所存です。塩野義のゾコーバ（ジョコバ）が出てくると、使い易そうに思えるのですが、なかなか出て来ませんねぇ。ひょっとすると、日本より米国や韓国で先に承認されるかもしれないようです。まぁ、色々ありますが、坂根医院は、暫くの間スタッフ総出で新型コロナの発熱外来、従来の通常診療、そして訪問診療の全てに全力投球していく所存です。診断を求められる方をお断りしたくないので、処理能力を超えて仕事をしているのかもしれません。でも、お断りしたくないのです。それで、待ち時間が長くなるかもしれませんが、何とか勘弁してください。よろしくお願いいたします。