1950年代の世界大戦からの復興。
高度経済成長の真っ只中の、1960年代、から70年代にかけて。
車は、一部の大金持ちの移動手段から、大衆の足と広がっていった。
その、一番成長している時代の車は、それぞれに個性があった。
第3回、第4回の日本グランプリを見ればわかるように、トヨタやニッサンだけでなく、いまやトラックメーカーである、日野や、いすゞが、プロトタイプレーシングスポーツを造り、走らせていた。
トヨタの下請けのような存在のダイハツだって、アルファロメオを買い入れ、ツインカムエンジンを研究しプロトタイプで活躍した。
あの時代のお手本は、ドイツのポルシェであり、イタリアのアルファロメオであり、イギリスのロータスだった。
当時はとても高価で、サラリーマン家庭などでは、到底外車は買えなかったし、まだ安いアルファロメオでさえも、1750GTVで238万。トヨタの2000GTと、同じ価格だった。
当時は家が走っていると、たとえられるほど高価だった。
1970年代後半にもなると、がんばれば、アルファロメオを新車で手に入れられる時代になったが、まだまだ高価だった。
私が子供だったころ、馬車のような大径のタイヤは無くなり、レーシングカーでは13インチがスタンダードとなり、21世紀には、車から、ワイパーとタイヤが無くなり、空を飛んで移動するといわれたものだ。
夢の21世紀になり、鉄腕アトムの生まれた日も、追い越したが、車はタイヤで走り、ワイパーで視界を確保している。 そしていまだに内燃機関が主流だ。
この、いまだに車は、内燃機関でパワーを得て、タイヤで地面をけって走っていることにより、クラッシックカーが生きながらえることも出来ている。
私が一番古い車を、触らせてもらったのが、ブガッティT35B
戦前のグランプリカーだ。
3バルブのエンジンだった。まるで現代の車のような、バルブのかさの薄い、綺麗な燃焼室がプラグホールから見ることが出来た。
エンジンとかスーパーチャージャーとかに興味はあったが、ビンテージカーというものに、魅力は感じなかった。子供のころにも見たことがなかったものだから。
アルファロメオの2300MMも触らせてもらった。本場MMの出場するべく、事前の整備だ。
このときは、仮ナンバーで、公道も試運転したが、そのときの駆動系からの異音から、デフの歯の一部かけを発見し、車の輸送をやめてもらったこともある。あのときの、オーナーに、事実を告げ、出場取りやめの話を切り出すときの気持ちは、単なるメカニックの立場ながら、断腸の思いだった。
あの手の、ビンテージカーからすれば、アルファロメオのTZや、750SZは、自信を持って、どこの部分でも平気でばらした物だ。
750系も、101系も、105系も、シャーシーを除いて基本的に同じだし、それは116系の最後の75までも、同じといってよい。
この手の、4気筒のオールアルミブロックは、ウェットライナーで、ポピュラーな構造だ。
だから、いまでも、簡単にO/Hすることでよみがえる。
簡単とはいえ、今の時代では、まずお目にかからない、挿入式のウェットライナーで、この部分で、今時の知識の無いメカニックは、誤った、組み方をして壊そうとする。
今のオールドカーの世界で、ポピュラーな、101-105系のアルファロメオだが、オールアルミブロックで、ウェットライナーであることから、気を使う部分が今時のエンジンとはまったく異なるのだ。
そのことに気がつかないというか、このてエンジンの組み方を知らないメカが、他の鋳鉄ブロックのエンジンと、同じ感覚で、メンテナンスすると、ろくな結果とはならない。
バラシテ、組むだけなら、頭のないメカニックだって組める。
しかし、アルミオープンデッキ、挿入式ライナー、この方式のエンジンの基本であるものを理解していないものにとっては、見た目組みあがったようでも、中を開ければぼろぼろのものが多い。
その典型的な例が、先日から、紹介している、他のショップのブログの記事だ。
いままでも、彼のショップに来る車のエンジンの酷さはぴか一だったが、どうやら、どこか、その酷い車を輸入して、いい加減なメンテをして、売り逃げしているショップがあるようなのだ。
以前にも、エキゾーストに、インテークバルブを組み込んでいたエンジンを見せてもらったことがあるし、そうそう、こんなアホというか、脳みそのない組み方をする人間なんて何人もいる訳がないと思う。輸入段階でそうだったのか、日本でバカがそう組んだのか知らないが、こんな組み方で、液体パッキン頼みの組みかたする、素人以下のバカメカニックが日本に存在するのも事実だろう。
こういう、酷い、くず同然の解体車を、見た目だけ化粧して、東洋の果てに売りさばく連中の良いお客さんになってはいけないのだ。
それでも、ロメオが欲しいなら、ロメオが好きで、ロメオのことがよくわかったメカニックに、判断を任せて購入すべきだろう。
誰かの言う、無間地獄に落ちないためにも。
輪廻転生と、無間地獄は違うのだから。
気をつけないと、オールドカーのミーティングで、親切そうに、親しげに、ロメオのことをよく知ってそうな口ぶりで、あなたの後ろから、無間地獄の使いの、カマもった、講釈ジジイが、、、、、、、、、。 妖怪がいるらしいです。
従って、ぼろ儲けしてショップの維持を図ってしまう不良ショップがどんどん出てくる訳ですね。
常時仕事が入っているトコは問題無いですが、利ザヤ稼いで喰っていたトコは何処も、この手の詐欺に手を染めているんじゃないでしょうか?
福岡の老舗も親父さん一人で、ボチボチですがキチンとした仕事をして渡世しておられますが、後先考えず技術も無いのに、独立したトコは、、
もう、重整備出来るトコが無いと諦めて、車は使い捨てと割り切る事にしております、あのブログを見て確信しました、、私は正しかったようです。
ある程度の年数は持つけれど、長期維持使用にはメンテナンスが必要で、メンテ代金と、その性能等を考慮し、新たな物と買い換えたほうが得かどうかを判断する。
それが普通の使用の仕方でしょう。
オールドカー、クラッシックカーの世界では、個人の趣味の世界で、存在しています。
その趣味が、楽しみでなくなったというのなら、古い車など廃棄せよという考えも判らなくもありません。
しかし、この世に、骨董品の世界もあり、歴史というものを大切にする世界もあります。
新しいものが、古いものより、良いものでなくてはならないのは当然であり、それが進化です。
そういうことを、踏まえたうえで、古いものに手を出す、クラッシックな世界に入るというのも、ひとつの文化だと思います。
私がブログで書いていることは、そのオールドカーの世界という文化を、食い物にするヤカラが出現し、エスカレートしていることに対して、問題提起しているだけで、この狭い世界を、住みよいものにするために、騙されて泣くものが無いようにし、皆が楽しく、オールドカーのある生活を送れたらと思っています。
頭から、クルマは使い捨てと言われるのなら、この世界を語ることは出来ないと思います。
頭ごなしに、その世界を抹殺というのなら、今までの親分様のブログの話しの内容からしても、私は残念でなりません。
親分様が、お乗りのクルマの不調に対しても、解決して欲しいから、ブログに書くのでしょうし、問題提起したのだと思います。今回の親分様の意見道理に話を進めると、そんなクルマなら、乗らずに買い換えればいいだろってことにもなるし、そもそもクルマに乗らなければ、そんな修理でもめることも無かったのにって、言っているようなものだと思います。
頭ごなしの否定は、他人の意見を聞かないということになるので、本人が問題提起する意味もないってことにもなるとは思いませんか?
今回の親分様の意見は少しおかしいと私は思います。
趣味の車イジリから入って仕事にした人達が、周りを見てても多いような気がします。
それがいけないってことではないのですが、やはり、趣味の領域で身近な人たちの車を触っていたのとはぜんぜん違うと思うので、そこをどう捉えて経営していくのかが分かれ道だと思います。
ただそれが、一部の趣味性の高いカテゴリーの衰退を招くとなると、悲しいことだと思ってしまいます。
コメントありがとうございます。
整備にかかわるメカニックって、ほとんどが、車が好きで、メカニックになったと言う方が多いと思います。
車が好きだから、お客さんのことも考えて、持ちつ持たれつ、共存共栄のところが多いと思うのですが。
他業種から参入してきた、金儲けの手段としてだけ車を捕らえてるような人種は、恥も外聞も無く、根こそぎ資源をからしてしまう連中と同じことをします。人間性がないというか、育ちが悪いというか。
他の方のおっしゃっていた、WIN-WINの考え方はまったくない人、品のない人もいるので、どう対応するかですね。
私ももう60を過ぎていますし、車世界から足を洗ってもなんらかまわないんだけど、まだ宿題のお客さんの車が溜まってたままなので、やめるわけにもいかなくて。
あと10年が目標ですね。
もちろん無償のボランティアじゃないから儲けが出なくては続きませんがお金が大好きとか経営危機とか算盤勘定の事しか考えられなくなった時に暗黒面が待っていると思います。
そこで暗黒面に堕ちるかプライドを持った仕事を続けるかは、何度も仰られている人間性の違いかと思います。
しかし解せないのはヘボメカニックです。
工具の使い方ら自動車工学や材料工学まで頼まれもしないのに学ぶのがホンモノだと思っているのですが、いつまでも言われた事すら満足に出来ないような人が、大手チェーン店じゃなく「こっちの世界」にいると言うのが不思議でなりません。
専門性が高く、閉じてしまえば分からない、「やった事で満足する」程度の客だから緊張感の無い仕事を平気でやっているのか、一生懸命やるだけ馬鹿らしいというスタンスなのか見つけたら一度問いただしてみたいものです。
コメントありがとうございます。
一応、私の言っていることは一般論で、特に誰かをターゲーットにしている訳ではないですよ。私なりの倫理観をもとに話しているだけですから。だから、メカニック同士でも、お互い、一国一城の主となり独立した後、自分で金を出して製作したSSTをタダで貸せと平気で手を出されても、タダでは貸せないとしか言いようが無いし、それで怒ってしまうというような先輩では、一人の人間として情けなくて。
トラブルが出たときの対処もキッチリしないと言う、ショップや、相手が嫌いだからいい加減な仕事しかしなかったというメカニックや、そのメカニックを雇っていたショップも、私に言わせれば、人間として程度が低いなってことになります。もちろん金も払わずに、エンジン持ち逃げした客や、その仲間も、精神的程度の低い人間だと。メカニックって、車は好きだけど、勉強はできないと言う人がけっこう多いし、人間性は?な人もけっこういるので、ヘボメカニックと言うより、人間性失格メカニックといったほうが良いかも。出ないと、あんな仕事は出来ません。
80年代後半スッドに乗ってました。転勤で行った九州でミツワ出身でポルシェをメインにしてた工場へ私が車を持ち込んだため、サービスマニュアルを入手し、パーツ入手ルートを作り、改造、代用部品を殆どオリジナルに戻して関西ー九州間を不安なく往復出来る様仕上げてくれたメカ様を思い出しました。
今から思えば、青臭い私によく説教してくれたもんだと感謝。そんな関係が持てれば良質客も増えて文化として定着するのでは?
コメントありがとうございます。
立場上、なんともお答えしにくいです。
ARZ162Bさまの、体験では、メカと、オーナーの相性がよかったんでしょうね。
お互いが、お互いの人間性を見抜く目があったからかと。
当時九州にいましたが、車に関して信頼出来る先輩に「もし関西に戻って来ても、関西には管理人さんの工場があるから大丈夫」と言われてて、かなり前から存じてました。(結局その後関東に行きご縁はできなかったですが)ブログも共感する所多く、応援のつもりでコメントしたんですが、ちょっと不適切だったかと反省、、、
言いたかった事は、ユーザーは最初は皆青臭くて見識がないものです。だから最初は業界のプロの方々に見識を示して欲しい。という事です。その見識に耳を貸すか、貸したとしてどう判断するかは確かにユーザーの人間性に帰結するしかないんでしょうが、、、でも1人でも耳を貸す人がいれば、輪が広がっていくと思うし、その輪の集合体が単なる耐久消費財としての車を越えた車文化になると(青臭いですかね)
少なくとも私はあのメカ様のお陰で、走る機能部分についてはロメオは(当時の)国産車より信頼性が高い事を理解でき、その後15年以上ロメオとつきあえたと言えます。
摩擦はあってもユーザー側と提供側がお互い切磋琢磨しないと、このコメント欄の1番うえの親分さんが書かれたような寂しい未来しか車趣味の行き先がないような気がします
文才のない私が、ヘタに答えると、真意が伝わらないと思い、うまく表現できませんでした。
どのような趣味であれ、最初はみんなまったくの素人で、少し興味を抱いて、その手の雑誌を手にしてみるとか、だんだんと専門書を読みふけりとか、入門時は誰もがみんなそうだと思います。そのときの、手引書が、間違った情報を出していたりすると、怖いことになります。
オールドカー、クラッシックカー趣味で言うところの、Tipo族(最近知った言葉ですが)が誕生するわけです。
昔からある、カーグラだって、その時代ごとの編集長によって、方向性はずいぶん異なりましたし、海外からの情報、もとネタだって、過去の古いほんの誤った情報をそのまま載せていて、いつまでも訂正もしなかった例もあります。(ロメオのメカニズムについてですが、明らかな間違いを、当時の編集部員に指摘したのですが、OOの本にそう書いてあるからそうなんだと、のことで訂正はしないと)
マスコミの影響と言うのは、非常に強く、間違ったことが、いつの間にか正当化されてしまったり、戦時中の、マスコミを通じての洗脳や、放送局を抑えたものが勝つと言うのと同じで、間違った情報の発信は、非常に危険なことなので、その間違いに気がついたものが、そのつどそれを指摘、修正しなければ、いけません。それが倫理、人の道だと思います。
商売をしていると、正しいことが、全て儲けかと言うと、そうでは有りませんし、CGにいた知り合いに、その手の話をすると、『Fさんのようなことを言っていたら、商売にならないよ。雑誌社だって、売れてナンボの商売なんだから、売れるように書かないと』との返事がかえってきて、彼と話することはなくなりました。その彼も、ある本の編集長にもなったので、正しいことを正しいと言うだけでは、駄目だと言うことも解かっています。
でも一人でも多くのオーナーを、間違った道に迷い込むことの無いように、微力ながら、発信だけは絶やさないようにしたいと思っています。
他のショップで、1年前に、100万円もの修理代を支払って、ろくな整備もされてなくて、当方にこられたオーナーさんも、私のところで、古い105がよみがえったので、もう1台ロメオの普段乗りをと、155V6も、買われました。信頼関係で広げた輪だと、思っています。
これからも、信じてくれる方には、良い仕事で答えたいと思っていますので、よろしくお願いします。(手が遅いことだけはお許しください)