昔が良かった。

古き良き時代というけれど。クルマ好きにとって、60年代、70年代は希望があった。

嬉しい話題  優勝おめでとう。

2014-12-01 03:41:04 | ALFAROMEO

よそのブログの記事で知ったのだが、

過去に、新車当時から、長年かかわってきた車が、現オーナーの手で、ヒルクライムにクラス優勝されたとか。

 

当方の手を離れ、関西のあるクラブの、共有レースカーになったときに、私も、オーナー募金に一口乗ったのだが、なぜか、募金を払ってないものがサーキットで乗っているのに、募金に参加した私はいつの間にか、寄付という話にされて、最後まで乗せてもらえなかったあの車が。

この車との付き合いは、初代オーナーが、神戸のポルシェ乗りのモヤシ屋さんの社長で、遊び車としてアルフェッタを手に入れ、1年もたたないうちに、軽くチューンしたいとのことで、伊藤忠オートのメカニックの私のところにその仕事が回ってきて以来の付き合いで、2代目オーナーのOO被服の社長の足車として、伊藤忠ではよくメンテさせてもらっていた。

3代目オーナーは、お客様であり、友人だった人の従兄弟さんで、すべてのメンテをさせてもらっていた。(そのころ私は、今の工場で独立していた)
かなり距離も走っていたので、当時流行っていた、2000エンジンに乗せ替え&チューニングをさせてもらったが、このときの希望が、ハイチューンではなく、ファインチューニングで、特に加速に重点を置いた、気持ちよく回るエンジンということで、すべてを任せてもらったエンジンだ。

ベースは、2000のベルリーナエンジンをベースに製作したが、当時誰もしてなかった、コンロッドボルトの交換や、ヘッドのバルブシートの入れ替えなど、耐久性と、給排気効率に重点を置いたファインチューンで、アイドリングでのクーラー使用も考えての、キャブのジェット加工など、30代になったばかりの私が、スポーツチューンには飽きてしまって、本来のロードゴーイングチューンの理想を求めて作ったエンジンだった。(私の今のファインチューンの1号エンジンのようなものだ。いまだにその細部の数値はノートに控えてある)

このときのエンジンは、その後も本当にノーメンテナンスで、4代目オーナーになった友人のメカニック(ラリー仲間で後輩)も、手のかからない車として、喜んで乗っていた。確か一度だけ、冬場に、アルミエンジン特有のエンジン始動直後のヘッドガスケットからの水漏れで、ガスケットだけを交換したような覚えがあるが、それ以外はオイルと検査のメンテだけだったと思う。

5代目オーナー以降は、私のメンテから、手が離れたので、詳しくは知らないが、ミッションを75用に交換して、足回りのセッティングを、他の工場でしたくらいで、エンジンは、特に手を入れていないと聞いていた。

その後、東京へ譲られて、そこでも何度もサーキット走行に使われていたらしいが、デフから音が出てきたというので、金がかかるからと手放し、現在のオーナーの元へ行ったようだ。
私の聞いているかぎり、ボンバの関東が手放すまで、エンジンはまったく手を入れていないとのことなので、まじめに組みなおしたエンジンというものは、なんと長持ちするものだと、私もおどろかされたものだ。

先日のヒルクライムで、優勝したときのエンジンが、私の組んだエンジンのままだったのなら、本当にアルファロメオのエンジンの耐久性の良さには、感心させられるものだし、それよりもドライバーの腕の良さには、驚かされる。(競技に使うなら、エンジンは、フルオーバーホールされているのが普通なのだが)

先日、よその店で、キャブを開けられたスーパーも、20年位前に組んだエンジンが、ほぼノーメンテで、アルファロメオのエンジンが、しっかりと組み立てられていれば、驚くほどメンテナンスフリーだというのが、元オーナーとも、笑って話していた矢先だ。

(先日のスーパーは、残念なことに、キャブが不調とのことで、キャブOHと、同時に、キャブマウントを不良品に交換されたために、かえって新たなトラブルがでた。あの純正のピレリのキャブマウントは、見た目で外側にヒビが入っていても、外品の数倍長持ちすることが証明されているのに、寿命の極端に短い、最悪時代の外品に交換されていたのがなんとも残念だ、)

 

何はともあれ、過去に私がメンテしていた車が、いまだに元気で走っていると聞くと嬉しいものである。

よそのブログで、仲良く並んでいる、シルバーの1.8GTも、元I社長の車で、沖縄から、本土に帰ってきた車のようだし、自分の知る車が元気なのはなんとも嬉しい。(ホントは、アノ、アウトデルタ純正のカンチレバーのついた、アルフェッタGTは、すごく欲しかった車なのだ。アノ終わっていたエンジンや、ミッションも、再メンテすれば、驚くほど走るようになる、本当に良い素材だった車だ)

 

良いオーナーにめぐり合って、元気に走っている車を見るとうれしいが、ノーメンテで元気だった車が、よそでトラブルが出て、そこでまともに直すことが出来なかったときなど、その話を聞くだけで、すごく寂しくなるものだ。


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