茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

南氷洋

2009年08月29日 | Weblog
捕鯨船に乗っていた息子の友人が
南氷洋から帰ってきました
3ヶ月ぶりの陸(おか)です
二人してプレステでサッカーゲームなどしているので
「湘南の青年たちよ
 海にでも行って女の子探してきたら?」
なんて軽いこと言うおばさんに
「いや、自分はまたすぐ半年いなくなるんで・・・」
ですって
まるで高倉健

「オーロラ見えるんだって?いーないーな」
とまた軽いおばさんに
「はい、いつも見えてます
 ものすごいきれいです
 自然はものすごいっす
 すごくこわいです」

ちょっと大きな氷にぶつかったら
もう死ぬだろうなといつも感じているそうです
そんな時グリンピースが追いかけられて
泣きそうにこわかったと
厳しい自然
閉ざされた船の空間
同期で入った仲間が一人
自殺してしまったそうです
捕る漁業から育てる漁業へと
時代は変わっていますが
養殖でないおいしい魚が食べられるのは
こうした海の男たちの勇気ある仕事のおかげなのですね

「船の上では何飲んでるの?」
「あ、ほとんどお茶っすね」
「えっ
「大きな薬缶で茶葉を煮出していています」
「おっ、お番茶?」
「いや、普通のお茶の葉がいっぱい入ってます」
「茶色いお茶?黄色いお茶?」
「さあ~~~、司厨長はお茶はいいものを買っていると言ってました
 お茶は大事だと言っていました」

海でたたかう男たちのそばには
今でもお茶があるんですね
どうぞご無事で次の航海も乗り切ってきて下さい


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