茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

夏の終わり

2009年08月31日 | Weblog
逗子のハーフマイルビーチから見えるのは
強風を受けて忙しく往き来するカラフルな帆
浜には撤収途中の海の家に
木材が無造作にころがっています
昨日は夏の終わりを締めるように
『音霊』から「キマグレン」の歌が響いていました
観光客が消えて
さあ
また海が帰ってくる
あたたかい砂に腰を下ろし
空の色のうつろひを楽しみ
缶チューハイをぐぴ
いやいやマイボトルで緑茶をぐぴ
楽しみな季節です

水平線を見つめていると
どうしたってその向こうが気になります
昨日のNHK「日本と朝鮮半島2000年」のテーマは
「日本海の道」でしたが
朝鮮半島北部からロシアの沿海地方にかけて
栄えた国「渤海(ぼっかい)」から見た地図は
日本という国が
いくつもの島を弓なりに連ねた大海への門に見え
とても興味深いものでした

渤海が滅びた高句麗の遺民の国であることを思えば
お茶の利用もあったことでしょう
糸魚川周辺の翡翠が
翡翠の採れない韓国で王の装飾品になっていることなどから
遣唐使などの
朝鮮半島南海岸から北九州・瀬戸内海に至るルートとは別の
日本海ルートが検証され始めているのです
ならばそのルートでも
お茶の文化が入っていたはず

日本海ルートの日本の港は若狭、金沢など
日本茶の栽培の北限は新潟の村上という町ですが
雪の深いこの地でお茶の栽培がおこったのは
江戸のはじめの頃と言われているものの
もしかしたらもっと以前からあったかもしれない
そんなことを思いました
「お茶に関する史料はまだ見つかっていません」というのは
大いに可能性もありということですね