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インド旅(14) さよならバラナシ

2009-01-08 | 旅-インド
久しぶりの雨でした…。
全国的に火事が多く、気をつけないといけませんね。
毎日、消防団の方が火の用心で周ってくれているので助かります。

***

その後、彼女とRの店に寄ってみた。
そしたら、別のインド少年に連れられて彼女もここで買った事があるそうだ。
私はチャイが欲しいと言ったけど、ショールなどを薦められパシュミナを1枚選んだ。(これもかなりの値段だった)
チャイは別の店だからと、タブラのレッスンに行く彼女と別れ私はRと一緒にお茶屋へ行くことに。
全部いい物なのかもしれないけれど、値段は高かった。
少しだけねといいながらも結構な値段になったので、
「今お金が無いんだけど」というと、
「後でいいよ。店によってくれれば」ということで商品は預かってもらうことに。
(ここで今までの経験が生かされたか?彼はすっかり私を信用してくれていた)
もう11時になろうとしていた。
「12時にホテルをチェックアウトするから、後でね~」とRと分かれた。

途中で、レッスン中の彼女を発見!
凄く真剣で、漏れ聞こえる音がその巧さを感じさせた。
やはり長く旅できるって羨ましいな~。



ホテルは半日分滞在を延長していたものの、なんとなく勘がよぎって早めに出ることにした。
シャワーを浴び、荷物を大急ぎでパッキングする。
フロントに行って、チェックアウトしたいというと、
「ここお座んなさいよ~」と相変わらずの調子で言われる。
残りの精算金額が「?」という値段。
内訳を聞くと、なぜか1泊分余分に入っていた。
ちゃんと払ったというと「ごめんごめん」といい、計算し直した。
面倒くさいから自分から内訳を言うことに。
「ガンガーボートでしょ?夜だけね、朝は乗らなかったから。サールナートとコンサートは直接払ったし、後はランチ代くらいかな」

結局このホテルには悪い人はいなくて、少し高めだけどかなり正当な値段で斡旋してくれていたようだった。
救われた瞬間。(インドも悪い人ばかりじゃない)

しか~し!
「明日のアグラはどうするの?友達の旅行会社紹介しようか?」
「いらない、だって泊まらないしタージマハル見るだけだから」
「荷物とかあるから、リキシャとかチャーターしたほうが楽だよ」
「駅に預けるから大丈夫!」とはっきり言った。
お前もうやめとけ!と島崎敏郎似のオーナーに言われると、ちょっとご機嫌斜めになった若いフロントの人。

さらにガイドが、
「今日はこれからどうするの?列車まで時間あるでしょ?パシュミナは?宝石は?占いはどう?」とインド人パワー全開!

「友達とランチの約束してるから、ごめんなさい」

「じゃぁチャイは?買った?」
「さっき買っちゃった」
「いくらで?」というので、値段を言うと
「えぇ~なんで!そんな高いの買っちゃったの?」
「実はまだ払ってないんだ…お金が無いから後でって言って預かってもらってる」
「そりゃ賢かったな!良かったよ~」
「払わないほうがいいかな?」
「絶対払っちゃ駄目だよ!あのガイドだろ?」
と、鋭い突っ込み。
「そう」
「もう会わないほうがいいよ」
「そうだね…」

って、なんだかんだ言いながらこのホテルのガイドも悪い人じゃないんだろけど…インド人って難しいなぁ~。
100%信じるのはまず不可能だと思われる。

最後の最後で、また出た~!
「アズユーライク!」
「なんで~?」って聞くと、
「ぼくガイドだもん」だって。
「いくら欲しいの~?」と聞くと、
「500ルピー」
「ばっかじゃないの」ていうと、
みんなで大笑い。

でも、良くしてくれたから「ありがとう!100ルピーだけね」と彼のまだ若い両手の上にそっと乗せた。
すると、彼はお札にキスをして額に当て「ありがとう」と言ったのだった。
(これでだまされてても私はかなり満足感があったな)

結局はRに2度と会うことも無くここを立ち去る決意をした。

荷物を預かってもらい、モナリザカフェへ向かう。
ちょうど入口で彼女と会えた。
「何食べる?」
「お店のおっちゃんに(なんと日本語堪能だった)お勧めは?」と聞くと
「チキンカリーだな」って。
ここのおっちゃん可愛いですよ。
色々聞くと教えてくれるし、例えば…
「こんなお買い物バッグが欲しいんだけど…」というと、
「15ルピー以上で買っちゃだめだよ」とか。
(と、いってもインド人の彼なら買えるけど私は20ルピーが限界でした)

「シルク買った?良かったら工場に行って見ながら買う?昔働いてたんだよ」って言ってくれたんだけど、
「初日に買っちゃった~けど、たぶん高く買ったみたい」
「そりゃ高いな!残念だったなぁ~」
「私、またバラナシ来るよ!」
「君の事は絶対に忘れないよ!」だって。

もしバラナシいくことがあれば、モナリザカフェのおっちゃんに色々聞いてみると旅も楽になると思う。



相変わらず体調の優れない私は、ジンジャーハニーレモネードを頼む。
カレー美味しかったなぁ~。チャパ2枚でもお腹一杯。

夕食用にパンも購入。



旅人同士だから分かる話が出来て嬉しかった。
のんびりおしゃべりして、これからどうしますか?という話になり、私は荷物をピックアップしてきますというと、一緒に行こうかな?と言ってくれた。
……なんとネパールに行くまで、このホテルに滞在していたんですって。
ものすごく奇遇で、びっくり!
懐かしいなぁ~といいながら、ちゃんと道まで覚えてるあたりさらにビックリ。
さすが、旅慣れてるだけのことはある。
ホテルに入ると、何人もいたけど誰も知ってる人はいなかったみたい。
「僕のこと覚えてる?」と声をかけられた、
「あなたは駅でピックアップしたリキシャマンね」と、再会の挨拶。
握手しながら「いいホテルを紹介してくれてありがとう」と言うと、
「どういたしまして!良い旅を!」と言ってくれた。
私は台帳にサインし荷物をピックアップして宿を後にした。

こんなつまらない関係だけど、日本人の印象を良くしておけば、次来た人もきっと気持ちよく旅ができる。
人間同士の関係は歴史の積み重ねだと思いませんか?
…だからこそ、騙されるときはショックが大きい。
日本人は舐められてるな。私の責任も大きいぞってね。

ガンガーでも最後に見に行こうか!とガートに降りてブラブラするが、上から見たこと無いんだよね~というと私も!という事で、屋上レストランでお茶することに。
「すっかりバラナシで疲れ果てたなぁ~」
「でもインド人って憎めないんだよねぇ~」

穏やかなガンガーを眺めながら、最後のひと時をLotus Loungeで過ごす。
観光客に人気のあるレストランのようで、数組の欧米人アジア人がいる。
頼んだミントティーはイマイチだったけれど、眺めは最高。
(トイレが綺麗でなんとトイレットペーパーがあった!)



4時過ぎて、そろそろ行こうかな!というと、私も行こうかな?ということになり、彼女は1時間後の列車だけれど、一緒に駅まで行くことにした。
まずは彼女の宿まで行き、荷物をピックアップ。
私は途中で待ってました。
迷路のような路地を歩き、メインロードまで出るといつもはすぐによってくるリキシャがまったくもって捕まらない。
こんなの初めて。
すると彼女がおじいちゃんサイクルリキシャを捕まえてた…大丈夫か?
でかいバックパックとディパックの彼女、バックパックと買い物バックの私。
こんなおじいちゃんでもいけるのか?

かなり大変そうだった。
私たちも落ちないように荷物を背負ったまま足を踏ん張る。
駅まではとても遠く感じた…。
明日筋肉痛になりそう…。
こんなに頑張ってる背中を見るのも久しぶり…。
「がんばれ!おじいちゃん!」

無事に駅には着いたけど、随分と時間がかかった。
駅に入ると多くのインド人とバックパッカーが溢れかえっていた。
電光掲示板には私の乗る列車はなく、彼女の列車は始発だけに定刻通りの時刻だった。
ボーっと待つ時間。
意外とこれが嬉しい時間。

突然パッ!と真っ暗闇になった。
停電だ。(よくあるとは聞いていたが滞在中初めて!)
「ワァ~!ピュ~!ピュ~!」と一斉に声が上がる。



駅員さんに聞いても「そこで待ってて、来たら教えてあげるから」と言うだけ。
そのうち、彼女の列車が到着した。
「色々とありがとう!お世話になりました」と見送った。
ほぼ1時間半遅れて、到着した列車。
自分の車両を探すのに、みんな大変な騒ぎ。
結局座ってから動き出すまでに相当時間があった…。

これで朝にはアグラに着いてるはず。
ホッとして、夕食用に買っておいたパンとバナナを食べ、薬を飲み早めに就寝しよう。
下のインド人夫婦はカレーのお弁当を広げて食べ始めた。
意外と少食なんだな…。
コンパートメントはすべてインド人。
今回は一ランク下げた席でカーテン無しのエアコン3段シーツ2枚枕毛布付。
一番上は思ったよりも狭かったけれど、暑いくらいに利いたエアコンに毛布は朝方まで必要ないほどだった。
カメラのバッテリーをチャージしながら私は熟睡していた…。