トトラの馬

元々はエコロジーやスローライフについて書いていましたが、とりとめなくなってきた。

ロシアでみつけた日本

2007-05-18 22:42:25 | できごと
旅行から帰って一週間も経つのに、飽きもせず再びロシアの話題です。
たぶん、これでもう打ち止めだと思います。

ロシアでは、日本製品も沢山売っていました。
薬局のようなところに行くと、歯磨き粉からシャンプー、消臭剤、美容製品など、日本の商品がずらーっと陳列されていました。
価格設定は・・・と見てみたら、日本で200円ちょっとの歯磨き粉が、大体400円くらい。輸入費を考えたら妥当な値段ですが、やはりロシア製のものより大分お値段は高め。
また、イクラを購入したウスリースクのスーパーマーケットには日本の食材やお菓子も沢山売っていました。巻き寿司や日本の乾きもののおつまみまで売ってましたよ!
中古車の車体といい、町にあふれる日本商品といい、日本語の表記は町中に沢山見られました。こういう小さいことから興味を持つ人って増えるのかもしれませんね。
そういえば、ペルーにいるときテレビでキャンディ・キャンディをやっていて(ペルーではカンディ・カンディでした)、毎回最後に「つづく」という文字がなぜか裏返しになって(鏡文字で)出てくるのですが、学校ではこの意味を教えてくれ!とか、書き方を教えてくれ!という人が後を断たなかったのを思い出しました。


今回のロシア旅行では、父の出没場所に色々連れて行ってもらったので、普通の観光では見られないようなところにも行くことができましたよ!
以前、「ロシアの囲碁ブーム?父のマイブーム?」でも紹介した、ウラジオストクの碁会所も見てきました。
「ヒカルの碁」の英語版をすべてロシア語に訳したという熱意あふれる女の子は、若くして副会長さんでした。

何面もの碁盤が置いてあり、正面には大きなマグネット式の解説盤まで用意されていて、本当に立派な碁会所でしたよ~!
日本の碁会所と違うところは、机と椅子に碁盤がセットされていること。そして、なんといっても圧倒的におじさま・おじいさまの多い日本の碁会所と違って、若者しかいない!わたし達が訪れたとき、10人以上の若者達が熱心に碁を打っていて、わたし自身は碁は打てないですが、なんだかジワーンと感動してしまいました。
大学の授業が終わった後にわざわざ碁会所まで出向いて、こんなに熱心に囲碁を打ってるなんて!

日本語を勉強している学生さんも多いらしく、わたし達が行くと「お茶をどうぞ」と日本語で言って、日本茶を淹れてくれました。
でも、日本語を勉強しているわけでもない若い子達も、囲碁にこんなに関心をもっているんだ~!というのが、何より新鮮でした。
今はネットで碁が打てるので、ネット対戦をよくしている子は数をこなしていて、その上達には目を見張るものがあるとか。頼もしいですね~。

ただ、ロシアの子達は、碁石を置くとき遠慮がちにソッと置くのが面白かったです。
日本人だったら、碁の経験がない人でも「パチン!」と勢いよく置くイメージができてますよね!


それから、父の教える日本語の授業も覗いてきました。
一部の優等生を除いてほとんど勉強せず、宿題も全然やらないし、出席率も悪いらしいのですが、わたし達が行った日は6人全員が出席でした!
父が、「こんなこと珍しい」と驚いていました。
まずわたし達が、次に生徒さんたちが順番に日本語で自己紹介をしました。
ウラジオストクは日本語教育の盛んな町だそうですが、父のいる町には日本人は父ともう一人の先生、たった二人しかいません。
日本人と話す機会は、あまりないみたいです。緊張して顔を真っ赤にしながら、一生懸命話す姿が可愛らしかったです。
父が呼ぶとき「ターニャさん」などとさん付けで呼んでいるので、自分には「さん」を付けないということをうっかり忘れるらしく、ほとんどの生徒さんが自分のことを「わたしは、○○さんです」と言ってしまってから「あっ」という顔をして言いなおしていました。
自分自身の外国語習得の経験を思い出し、「がんばれ~」と応援の気持ちでいっぱいになりました。
あ、このとき、わたしもロシア語での自己紹介にチャレンジしましたよ。みんな、間違っているところや分らない言葉を丁寧に教えてくれました。


でも、ロシア式授業はやっぱり日本の大学とは大きく違っていたかな~。
授業中はずっと私語が飛び交っているし、誰かが当てられてわからないと他の人が質問をロシア語に訳した上、答えまで囁いちゃってました。分らなかった子は、囁かれた答えをそのままオウム返しに繰り返してる(苦笑)
わたしも外国語の大学でしたが、これをやっていたら教授から厳しく怒られていただろうな。
けれど、あまり勉強をしないとはいっても、少ない語彙や語法の中から文章を作り出してわたし達との会話を試みるバイタリティは、素晴らしい資質だと思います。

また、授業を見学した日は一人の生徒さんの誕生日だったのですが、ほとんど授業をしないうちから「せんせい、お茶をのみましょう!」と授業の中断を要求(笑)
父は苦笑いしながら「でも、少しだけは勉強しましょうね」と授業を進めていましたが、途中からは圧力に負けて(?)ケーキとお茶の時間になりました。
わたし達は、ロシア風の蜂蜜ケーキを試すチャンスができてラッキーでしたけど。
日本と違うなあと思ったのは、ロシアでは誕生日には誕生日の人自身がケーキを用意してきてみんなで食べるんだそうです。

授業見学、楽しかったなあ。
もう一人の先生の授業も見せていただく予定だったんですが、時間割が変更になって残念ながらその日は授業なしでした。
カリキュラムなんて、1年分なり半年分なりまとめて組んだほうが楽だと思うんですが、どうも時間割変更は日常茶飯事のようです。このあたりも、ロシア式ですね!