カバ社長の日記 caba note

壁画やオブジェの制作会社ビッグアートの社長日記。「面白くなければ人生じゃない」がモットーの熱い熱いカバ社長の物語です。

MHKラジオ体操の効果と副産物

2012-12-09 10:14:41 | カバ的アングル
新入社員の中島君と私の二人から始めた朝のラジオ体操。
春日部駅東口から徒歩5分の古利根公園橋で毎朝やっています。
まもなく、スタートして2ヶ月が経過します。
雨天で一日だけ中止になりましたが、それ以外は皆勤賞です。
参加人数も、17~20人と賑やかになってきました。
そのうち、女性も毎回3~5人参加するようになり、雰囲気も和やかになってきました。
土曜日は、体操の後に私たち二人で公園橋の清掃活動をやっていますが、2名ほど自主参加してくれる人もでてきました。

ラジオ体操を始めた当初のきっかけ(目的)は、
・街中に人出をつくること。
・春日部市の主要スポットを市民が活用するように誘導すること。
・新入社員に、「やればできる」という体験を通して自信をつけてもらうこと。
でした。

それらの成果は、最低一年位は経過しないと出てこないと最初から覚悟しています。
でも、スタートしてすぐに効果のでてきたものもあります。

ひとつは、新卒社員の中島君です。
張りがあるというか、目が輝いて生き生きとしてきました。
入社後3ヶ月位からスランプに陥り、顔色も悪くなって心配したのですが、正にラジオ体操マジックです。
些細なことでも毎日実行することで、自信がついてくる。
毎日待ってくれる人や感謝してくれる人がいることで、励みになってもっとがんばるようになる。
しかも、夜型から朝型の生活パターンになることで、元気で前向き志向に変わる。
彼が、1年間このラジオ体操を続けられれば、彼はたくましく確実に成長します。
技術やスキルはそれからです。
私は、そんな彼を見届けるべく毎日ラジオ体操を続けることにしました。

もうひとつの成果は、私自身です。
以前は、8時過ぎの出社だった私が、毎日6時半のラジオ体操に出ることで、6時45分には仕事を開始するようになり、前向きで仕事がすごくはかどるようになったこと。
従来の1日分の仕事はほぼ午前中に終わり、午後はまた別なことに取り組めます。
夕方、3~4時間残業しても朝1時間早く仕事を始めることには及びません。
朝1時間早く仕事をスタートするだけで、心のゆとりが持てるようになったのは大きいです。

もうひとつは、ラジオ体操の参加者たちの間に絆が生まれ始めたことです。
主催者の私たちより早くから会場にきて、自己紹介をしあったり、参加者を増やすために「声かけ運動」をよびかけたり、・・・・。
こちらからは皆さんには何一つノルマをかけたりお願いをしたりしていないのにです。
今まで様々な地域活動をしてきましたが、いつも私が先頭を走ってリードしていました。
しかし、そのやり方は皆の依頼心が高まるばかりで、自主性が生まれてこない。
つまり、根付かないし、私が辞めた時点ですべては元に戻ってしまうことに気づいたのです。
だから、ラジオ体操は最初は私たちが口火を切りましたが、毎日ラジオを持って会場に行く以外は、何一つ彼らには呼びかけないようにしました。
ただ、体操が終わった後三々五々に井戸端会議をするのには積極的に参加しています。

全体のまとめ役。
長老(86歳)。
一日もかかさずに参加する人。
予備のラジオを持参して万一に備える人。
などなど、いつの間にか役割分担もでき上がり、私たちは側面から協力するだけでいい状態が少しずつ築き揚げられている感じがします。
まちづくりとかコミュニティづくりは、そこに住む人々の意識が変わることそのものだと思います。

最近は皆さんから、感謝の言葉をよくいただきます。
「毎日ラジオ体操が楽しみです。止めないで続けてください」
「3日も休んだら体が硬くなったよ。毎日参加しないとダメだね」
「ラジオ体操を始めてから、体が柔らかくなったよ。ほら、こんなに曲がるようになった」
「兄ちゃん(中島君のこと)の顔を見るのが毎日楽しみだ」

人の頑張りや成長のきっかけや原動力に「なるのはは、たいがいそんな喜びの声です。
入社して目標が見つからないで辞めていく人は、そんなきっかけに出会えなかった人とも言えます。

どうも、人は自分のためにはがんばれないようです。
例え一時的にがんばれても長続きはしないものです。
人が喜ぶからがんばれる。
そして、それがいつまでも続けられる。
「仕事のやりがい」とか「人と人が助け合う社会づくり」とか「夢の持てる生き方」といった、近年人々が忘れかけて悶々と苦しんでいる問題を解決する糸口はどうもこの辺にありそうです。

そんな変化が生まれるのを楽しみにして、明日からもラジオ体操は続けていきます。





マルチデザイナー求む!

2012-12-01 08:22:45 | カバ的アングル
ビッグアートはアート会社というより、アートをデザインする会社です。
アートの制作が主体のようですが、その本質はデザイン会社です。
言い換えれば、アートは目的ではなく手段なのです。
建物の表情や空間の雰囲気をアートという手法を使って、改善したり創造するのがビッグアートの本業です。
結果、それが壁画になったり、壁にを色やテクスチャーで装飾することになったり、オブジェを設置することになったり、アート的な看板をつけることになったり、・・・と、その物件の特性や目的や予算などに応じて自由自在に様々な素材や手法を組み合わせていきます。

一般の会社では、扱っている材料とか手法が決まっていて、定型的な仕事を繰り返すのが通常です。
ビッグアートの場合は、建物とか空間が対象ということと、アートという手法で問題を解決したり、めざすイメージや雰囲気を実現するよいうことだけが決まっているだけで、それ以外は毎回ゼロから考えます。
例えば、看板屋さんなら、看板の材料としてアクリルやステンレスや塩ビフィルムなど最初から決まった材料があり、カッティング文字やインクジェット出力という決まった手法がある。
看板を頼まれたら、限られた材料と手法を目的に合わせてチョイスするだけです。

ビッグアートの場合は、看板を頼まれても、看板材料を使うとか看板屋さんの手法を使うことはまず考えません。
お客様の特性や個性、環境特性などを最大限に生かすことを検討してから、何をやるか、何を使うかを決めていきます。
喫茶店の看板を頼まれたとして、コーヒー豆とかズタ袋とか木樽など本来の看板材料ではないものを使うことがよくあります。
建物が個性的であれば、ペインティング(装飾塗装)やライティング(照明演出)だけで看板効果を出す場合もあります。
大きな木を植えてシンボルツリーを看板にすることもあります。
店の前を通ると、面白い音が聞こえてくるという音の看板だって考えられるでしょう。
とにかく、お客様の事情や個性を汲み取って、奇想天外な発想で効果的かつオンリーワンの看板を提案します。
経営効率は著しく悪いのですが、オンリーワンの提案、オンリーワンのものづくりをすることが、お客様が最も喜んでいただけることですし、作り手にとっても最高の喜びだからです。
片方では、他社が真似しようがない仕事をすることで、不毛な同質競争や価格競争に陥ることなくマイペースで経営できます。

話しを元に戻します。
ビッグアートは、目的にさえ合っていれば、自由な発想でアートをデザインし制作することをポリシーにしています。
しかし、残念ながら求人で応募してくる人たちは限られた手法にしか興味がないとか、絵を描きたいだけでデザインはしたくないという単能的な人ばかりです。
5~6年前までならそれでもよかったのですが、経営環境がすっかり変わりました。
以前、「雇用のミスマッチ」について語りましたが、正にビッグアートの悩みそのものなのです。
会社が求める人材像と求職者の間に大きなギャップを感じます。

以前、このブログ「絵を描く仕事ならあります」で書いたように、アートに対する潜在需要は確実に高まっているのを実感します。
しかし、顕在需要は大不況とともに急激に落ちているのが現状です。
つまり、潜在需要はあっても、企業側がそれを掘り起こすことができていない状態が続いているということです。
これは、アートの分野に限ったことではありません。
あらゆる産業に言えることです。
従来型の顕在需要にばかり目を向け、仕事の取り合いばかりしているから、価格競争が激しくなり、生き残ることが難しい。
潜在需要を掘り起こすということは、仕事を取り合うのではなく、「提案すること」「新しい種を蒔いて育てていくこと」です。

絵を描く仕事は、実は水面下に無限に眠っています。
それを掘り起こすのは、新しいアイデアとデザインが必要です。

ビッグアートの基本コンセプトは、「エンターテインメント」です。
「人をワクワクさせること」です。
出来上がった作品だけを見ると、ビッグアートは単なるアート制作会社です。
だから、求める人材は美大や美術専門学校卒で、その中でも絵画や彫刻が最も近いように思えます。
ところが、実際は全く違います。
確かに、技術面だけであれば近いように見えますが、それ以前に「人をワクワクさせること」を常に考えられる人、そこに情熱を傾けられる人でなければなりません。
そして、それを具体的なプランやデザインに落とし込む作業が最も大変な仕事なのです。
その作業が、全体の70~80%を占めます。
絵を描く作業は、残りの20~30%に過ぎません。
絵を描くことしか興味のない人は、入社してもほとんど出番がないことになります。

簡単に言うと、「絵の描ける人」ではなく、「絵も描けるデザイナー」もしくは「デザイナーであり演出家」がビッグアートの求める人なのです。
もちろん、グラフィックデザインが一番中心になりますが、「アパレルグラフィック」「ファッションデザイン」「染色デザイン」「造型デザイン」「アクセサリーデザイン」「プロダクトデザイン」「サインデザイン」「ディスプレイデザイン」「舞台美術デザイン」「インテリアデザイン」「照明演出デザイン」「ガーデンデザイン」「カラーコーディネート」・・・・等々、ビッグアートの仕事は多岐にわたり、ボーダーレス・デザインといった方がいいと思います。
つまり、デザインの中でもジャンルを超えて興味を持つ人が求められます。
ジャンルに全くこだわらずにクリエイティブ力を発揮する「マルチデザイナー」こそがビッグアートで最も活躍できる人なのです。
表現の幅の広い人。
引き出しをたくさん持っている人。
創作のためには一切の枠を外せる人。
近年の教育システムでは、単能な人材の大量生産に偏っているので、そんな人材を探すのは至難の業です。
ですから、従来のように新卒や若手だけにこだわった採用では限界を感じます。

年齢の幅を広げること。
主婦や地方在住の人などの在宅雇用も視野に入れなければいけなくなったようです。

とはいえ、最初からマルチデザイナーとして仕事のできる人を探すのは困難です。
その意味では、最低限マルチデザイナーとしての資質や志向の強い人であれば十分です。
環境とチャンスがあれば必ず育ちます。
問題は「好奇心」と「やる気」と「行動力」「忍耐力」です。
絵を描く技術やものづくりの技術は最初は全くなくても、毎日仕事でやっていれば否が応でも身についてきます。
逆に、入社時にある程度の技術を持っていても、好奇心」「やる気」「行動力」「忍耐力」の低い人は一年もしないうちに抜かれていきます。
その意味では、技術面だけではなく、人間力や態度力を重視した採用基準に移行していく必要があります。

従来のような狭い範囲での求人活動から、すべての枠やハードルを超えて求める人材を探していく。
どんな人との出会いが待っているのか。
その出会いから何が生まれてくるのか。
未知へ向かって始動することは、心躍ります。