
大好きだったブリちゃん(Maddass125)とお別れして、はや半年。
いまはカブJA10に乗っているが、同型エンジンでこれだけ違うのかという比較を少し。
言うまでもなくスーパーカブは最高である。その恐るべし耐久性、積載能力、燃費性能などなどの実用性の数々。これに異を唱える人は居ないだろう。
さてマダス。こいつはウルトラ癖がある。こいつを飼うには相当の決心が要る。乗っている最中、どこで走行不能に陥っても「可愛いやつだ」と容認できる懐の広さが必要になる。その辺りは既出のページ、
SACHS Madass 125 購入を考えている方へ
に詳しいので、そちらを読んでいただくとして、ここではエンジン性能について記しておきたい。
まずは燃費について
基本的に排気量は同じだが、マダスはキャブ仕様、対してJA10はEFIであることは皆さんご存知。
これにより、ただでさえ燃費のいい縦型エンジンがさらに良くなって、乗り手の自慢話を増長させる。
マダスだと40~45km/L。
これにに対してJA10は60~65km/Lなのだ(当社比)。
タイヤも細いJA10が燃費に有利なのに加えて、アクセルガバでもEFIだから無駄に燃焼室にガソリンは送られない。
燃費に関してはJA10が無敵である。
しかし燃料タンクはJA10が小さいので、1回の給油での航続距離は変わらないというオチもある。
気になる動力性能は
ここが読者の一番の期になる点だろう。あくまでも主観だが、動力特性の違いはこんな感じだ。
まずは最高速。マダスは3桁台まで伸びる。これはキャブ仕様の特性だろう。アクセルを開けて行けばジワジワ速度が上がっていく。それに対してJA10は頭打ちが来る。同じ道路で何度も確認したが、結果は同じだった。
最高速はマダスが上。
次にトルク特性。これはJA10の中低速が圧倒的に勝る。下からトルクのあるJA10に対してマダスは若干細い感じがする。それゆえにカブの方が街中では乗りやすいか、というとさにあらず。それはミッションに起因する。
マダスは手動クラッチ、JA10は遠心クラッチという違いだ。手動クラッチは半クラッチが使える。ここがマダスのアドバンテージで、低速域の若干細いトルク特性は、半クラと回転数によって補うことができるからだ。クラッチレバー操作は重いが、遠心クラッチよりは断然マシ。
ただし、クラッチレバーの無いカブは旅バイクとしては便利である。なにせ走行時に左手が自由に使えるのだから。
ミッションはマダスもJA10もクソだと思う
マダスはクラッチそのものが重いし、半クラ領域も狭い。致命的なのはギア抜けが激しいことだ。早ければ3千キロ辺りから2速や3速を失うことになる。これは大元のカブのミッションに起因するのではと思う。
カブは信号で停車したときに4速から1速に「飛び越しシフト」できるが、その時に1速のギアの噛合いが不安定な場合が多発する。一度アクセルをあおってあげればスコンと入るし、飛び越しシフトしないで順に1速ずつシフトダウンすればそのようなことは起きないが、世界のカブにしてその程度だ。ゆえに2017年11月に新しく発売された新型カブはその「不具合」が大きく改善されたときく。
ご存知のようにカブのミッションも半クラ状態を作ることができる。カブはシフトペダルを踏んでいる間はギアは繋がらないから、踏み込んだところでアクセルを煽って回転を上げて、シフトダウン時のショックを和らげることが出来る。
確かではないが、マダスはこの「機能」を使って疑似的にクラッチ操作をしているのではないかと思う。なぜならミッションフィーリングが同じなのだ。(この辺りをご存知の方は下記にコメントを加えて下さい)
走行フィーリングはマダスが圧勝
純粋にオートバイとして乗った時に楽しいのはマダスだ。フロントブレーキが貧弱なのが残念だが、操る楽しみはマダスが勝る。独特なシートが減速時に体のホールドを妨げ、ライポジをスポイルするが、これも慣れである。倒し込みもコーナーリングもカブに対して安定している。
一番の違いはフロントだ。どっしりと安定感がある。カブはリアヘビー過多で、どうにも好きになれない。フロントが軽すぎるのだ。フラフラ。
これに対してマダスのフロントはマトモだし、剛性感はピカイチである。なんでこんなに太いフロントフォークなんだろうと惚れ惚れする。
何よりもカブの方が優れていること
エンジンが止まらいカブ。心底有難い。特に雨の日にキャブが水を吸う致命的レイアウトのマダスはエンストすること数限りなく、カブ様、神様ありがとう、という感じだ。
私のようにマダスを旅バイクで使う人には、旅先で故障することは旅を続けられなくなることを意味する。これは致命的だ。加えて、故障しても日本の殆どのバイクショップで修理は拒絶されるから、自分で修理することが必須になる。それも旅先でだ。
部品入手ルートはあるからネット経由で部品を手配して、旅先に送ってもらって、自分で修理する。そのための工具は常に積載する必要がある。エンジン降ろせるくらいの工具を積んでいた。相当な重量になる。
さらに、ボルト類は超低品質かつ鬼トルクで締められているから、予備のボルト類も必要になる。
カブに乗り換えて、信頼性というのは神だ、と改めて思う。
何よりもマダスが優れていること
このデザイン、優れた重量配分、唯一無比の世界を楽しめることに尽きる。とにかく楽しいのだ、このオートバイは。もう理屈抜きにイイ。
その代償は上記に不満たらたらで述べたが、世話する手間を惜しまなければマダスに乗り続けたかった。
エンジンの不調ならリーファンに乗せ換えてしまえばいい。エンジン自体は安いから、懐も痛まない。願わくば、カブ純正エンジンが使えるようなってくれればと思う。
クソデザインのハンターカブはとっとと捨ててマダスをラインナップに加えてくれたら最高、などという妄想をなんどしたことか。ホンダに無理は言うまい。
以上は、私のあくまでの主観に沿った印象だ。
マダスを2台乗り継いでで3万キロ近く走った経験だから、概ね間違いはないだろう。
マダス郷愁、これまで@BE2
給油口からガソリンが漏れたり、ライトが切れたり、鍵をウッカリねじ切りそうになったり、シートがいつの間にか切れてたり、楽しいバイクでした。 何より唯一無二のデザインでした。