最前線の子育て論byはやし浩司(2)

子育て最前線で活躍する、お父さん、お母さんのためのBLOG

●ワンポイント(2)

2010-01-03 23:17:12 | 日記
○子どもを伸ばすのは、子ども
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子どもを伸ばすのは、子ども。しかしその子どもをつぶすのも、これまた子ども。とても残念なことだが、「質」のよい子どももいれば、そうでない子どももいる。質がよいというのは、おだやかで、知性的。自己管理能力もしっかりしていて、もの静か。そういう子どもは、そういう子どもどうし集まる傾向がある。で、もしあなたの子どもが、そういう子どもであれば、努力して、そういう子どもどうしが集まれるような環境をつくってやるとよい。あなたの子どもは、さらに伸びる。

○サエをのばす
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子どもが、「アレッ」と思うようなヒラメキを示したときは、すかさず、それをほめて、伸ばす。この時期、あとあと子どもほど、思考が柔軟で、臨機応変に、ものごとに対処できる。趣味も多く、多芸多才。興味の範囲は広く、何か新しいことを見せると、「やる!」「やりたい!」と食いついてくる。この時期、することと言えば、テレビゲームだけ。友だちも少ないというのは、子どもにとっては、望ましいことではない。

○一歩手前で、やめる
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子どもが30分ほど、勉強しそうだったら、20分くらいのところで、やめる。ワークを10ページくらいしそうだったら、7~8ページくらいのところで、やめる。子どもを伸ばすコツは、無理をしない。強制をしない。もしあなたが、「子どもというのは、しぼればしぼるほど伸びる」とか、「子どもの勉強には、きびしさが必要」と考えているなら、それは、とんでもない誤解。どこかの総本山での、小僧教育ならともかくも、今は、そういう時代ではない。

○バカなフリをして伸ばす
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おとなは、決して、おとなの優位性を子どもに、見せつけてはいけない。押しつけてはいけない。子どもにとって、最大の喜びは、父親や、母親を、何かのことで、負かすことである。親の立場でいえば、子どもに負けることを、恥じることはない。反対に、ときには、バカな親のフリをして、子どもに自信をもたせる。「こんな親では、アテにできない」と子どもが思うようになったら、しめたもの。

○集中力も力のうち
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よく、「うちの子は、集中力がありません。集中力をつけるには、どうしたらいいでしょうか」という質問をもらう。しかし集中力も、「力」のうち。頭をよくする方法が、そんなにないように、集中力をつける方法というのも、それほど、ない。あれば、私が知りたいくらいである。ただ指導のし方によって、子どもを、ぐいぐいとこちらのペースに引きこんでいくことはできる。しかし集中力のある・なしは、子どもの問題ではなく、指導する側の問題ということになる。

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○一貫性
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内容がどうであれ、よき親と、そうでない親のちがいといえば、一貫性のある、なしで、決まる。権威主義的なら権威主義的でもかまわない。(本当は、そうでないほうがよいが……。)親にその一貫性があれば、やがて子どものほうが、それに合わせる。私の叔父の中には、権威主義のかたまりのような人がいた。しかし私は、その叔父は叔父として、認めることで、良好な人間関係をつくることができた。それなりに尊敬もしている。子どもの前では、いつも、同じ親であること。それが子どもの心に、大きな安定感を与える。

☆上下意識は、親子にキレツを入れる
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「親が上、子ガ下」という上下意識は、親子の間に、キレツを入れる。「上」の者にとっては、居心地のよい世界かもしれないが、「下」の者にとっては、そうでない。言いたいことも言えない、したいこともできないというのは、親子の間では、あってはならないこと。親はいつも子どもの友として、横に立つ。そういう姿勢が、良好な親子関係を育てる。

☆「ダカラ論」は、論理にあらず
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「親だから……」「子だから……」「長男だから……」「夫だから……」というのを、『ダカラ論』という。このダカラ論は、論理ではない。えてして、問答無用式に相手をしばる道具として、利用される。使い方をまちがえると、相手を苦しめる道具にもなりかねない。先日もテレビを見ていたら、妻が、夫に、「あなたは一家の大黒柱なんだからね」と言っているのを見かけた。それを見ていて、そういうふうに言われる夫は、つらいだろうなと、私は、ふと、そう思った。

☆親の恩着せ、子どもの足かせ
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「産んでやった」「育ててやった」「大学まで出してやった」と親が、子どもに恩を着せれば着せるほど、子どもの心は親から遠ざかる。そればかりか、子どもが伸びる芽を摘んでしまうこともある。たとえ親がそう思ったとしても、それを口にしたら、おしまい。親に恩を押しつけられ、苦しんでいる子どもは、いくらでもいる。

☆家族主義は、親の手本から
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まず子どもを幸福な家庭で包んでやる。「幸福な家庭というのは、こういうものですよ」と。それが家族主義の原点。見せるだけでは足りない。子どもの体の中にしみこませておく。その(しみこみ)があってはじめて、子どもは、今度は、自分が親になったとき、自然な形で、幸福な家庭を築くことができる。夫婦が助けあい、いたわりあい、励ましあう姿は、遠慮なく、子どもに見せておく。

☆離婚は淡々と、さわやかに
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親が離婚するとき、離婚そのものは、大きな問題ではない。離婚にいたる家庭内騒動が、子どもの心に暗い影を落とす。ばあいによっては、それがトラウマになることもある。だから離婚するにしても、子どもの前では淡々と。子どものいない世界で、問題を解決する。子どもを巻きこんでの離婚劇、それにいたる激しい夫婦げんかは、タブー中のタブー。夫婦げんかは、子どもへの「間接虐待」と心得ること。

☆よい聞き役が、子どもの思考力を育てる
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親は、子どもの前では、よき聞き役であること。ある人は、『沈黙の価値を知るものだけが、しゃべれ』というが、この格言をもじると、『沈黙の価値を知る親だけが、しゃべれ』となる。子どもの意見だから、不完全で未熟であるのは、当たり前。決して頭ごなしに、「お前の考え方はおかしい」とか、「まちがっている」とかは、言ってはいけない。「それはおもしろい考え方だ」と言って、いつも前向きに、子どもの意見を引き出す。そういう姿勢が、子どもの思考力を育てる。

☆子どもの前では、いつも天下国家を論じる
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子どもに話すテーマは、いつも大きいほうがよい。できれば、天下国家を論ずる。宇宙の話でも、歴史の話でもよい。親が小さくなればなるほど、子どもは小さくなる。隣や近所の人たちの悪口や批判は、タブー。見栄、体裁、世間体は、気にしない。こうした生き様は、子どものものの考え方を卑屈にする。「日本はねえ……」「世界はねえ……」という語りかけが、子どもを大きくする。

☆仮面をはずし、子どもには本音で生きる
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あなたが悪人なら、悪人でもかまわない。大切なことは、子どもの前では、仮面をはずし、本音で生きること。あるがままのあなたを、正直にさらけ出しながら生きる。かっこつけたり、飾ったりする必要はない。そういうあなたの中に、子どもは、いつか(一人の人間)を見る。ただし一言。子育てといっても、あなたはいつも一人の人間として、自分を伸ばしていかねばならない。それが結局は、真の子育て法ということになる。

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