最前線の子育て論byはやし浩司(2)

子育て最前線で活躍する、お父さん、お母さんのためのBLOG

●IMFがイタリア救済のために、62兆円?

2011-11-28 08:27:59 | 日記
●11月28日(月曜日)・アメリカのEU支配戦略

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今朝(11月28日)のニュースを読んで驚いた。
IMFが、イタリアの金融危機を救済するため、
6000億ユーロ、つまり約62兆円の支援を
準備しているという。

62兆円!

ブルームバーグは、つぎのように伝えている。

『国際通貨基金(IMF)はイタリアの債務危機が悪化した場合に備えて、6000億ユーロ(約62兆円)の支援を準備している、と同国紙スタンパが伝えた。情報源には言及していない。
(中略)
 同紙によると、金利は4-5%で、融資額は4000億~6000億ユーロとなる公算がある』と。

 もしこれが事実とするなら、Good Newsとまでは言わないが、世界の金融恐慌も、これで一息つくはず。

 ……しかし、IMFに、そんなお金があるのか?
そのお金は、だれのものなのか?

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●IMF

 ウィキペディア百科事典には、つぎのようにある(抜粋)。
今朝は、IMFの勉強から始める。

+++++++++++以下、ウィキペディア百科事典より+++++++++++++

●IMF

 英語: International Monetary Fund、IMF)は、通貨と為替相場の安定化を目的とした国際連合の専門機関。
本部はアメリカ合衆国のワシントンD.C.。
2007年1月現在の加盟国は185ヶ国。

●managing director

 「managing director(一般に専務理事と訳される)」は、理事会の議長と国際通貨基金の代表を務める。
国際通貨基金の専務理事には欧州出身者、世界銀行の総裁には米国出身者が選出されるのが暗黙の了解になっている。

●問題点

 日本の場合、大口出資国で有る等の立場から財務官僚が多く出向しており、融資が行われていないにもかかわらず、「消費税を上げるべきだ」等のIMFの討議内容の報道がなされる。

 これは、IMFの正式発表ではなく、財務官僚が出向者を使い、さも、まるで、IMFが全体がその様に述べているかのように見せ、自分たちの都合の良いようにマスコミを通じ国内世論を操作する道具にしている。

+++++++++++以上、ウィキペディア百科事典より+++++++++++++

●貸し倒れ?

 わかりやすく言えば、IMFは、Bank of Banks(銀行の中の銀行)ということになる。
『各国の中央銀行の取りまとめ役のような役割を負う』(ウィキペディア百科事典)とある。

 が、気になるのは、「総裁には米国出身者が選出」という部分と、「日本が大口出資者である」という点。
つまりIMFがイタリアを救済するということは、アメリカと日本が救済するというに等しい。
その額、62兆円!

 果たして貸し倒れはないのか?
ウィキペディア百科事典によれば、「かつては……成果があがらない国も多く、踏み倒しも横行した」とある。
そこであれこれ対策は練られてはいるのだろうが、それにしても額がちがう。
本当に貸し倒れの心配は、ないのだろうか。
その前に、今の日本に、そんな余裕はあるのだろうか。

『財務官僚が出向者を使い、さも、まるで、IMFが全体がその様に述べているかのように見せ、自分たちの都合の良いようにマスコミを通じ国内世論を操作する道具にしている』(同)という部分も気になる。

●ネガティブ思考

 ものごとはポジティブに考えたい。
今回のIMFの動きを、Good Newsと考えたい。
これでイタリアが立ちなおれば、EUの金融危機も、ひとまず遠ざかる。
またそうであってほしい。

 が、私はどうしてもネガティブにものを考えてしまう。
その第一。
そんなことをすれば、ドイツのメルケル首相が心配しているように、モラル・ハザードを起こしてしまう。
怠惰な国が、ますます怠惰になってしまう。
それだけではない。
一度、保護=依存の関係ができると、それを断ち切ることは、容易なことではない。
もしイタリアが、「またつぎもIMFが助けてくれるさ」と考えるようになったら、さらに事態は悪化する。

 さらに言えば、救済の仕方をまちがえると、かえって逆恨みされる。
韓国の例をあげるまでもない。

●韓国の例

 ……ここで「韓国」と書いて、しかし、ピンと来た。
現在、韓国は、経済的にはアメリカの属国と化している。
銀行のほとんどは、アメリカの資本下にある。
サムスンにしても、ヒュンダイにしても、アメリカの会社と考えたほうが、わかりやすい。

 が、肝心の韓国の国民は、それに気づいていない。
「働けど、働けど、我が身楽にならず」という、つまりは国民全体が、ワーキングプアの状態にある。
つまり韓国が現在の韓国になったのは、1997年の、あの金融危機に起因している。

 ……つまり、アメリカはジャパン・マネーを利用し、今度はEU支配をもくろんでいる!

●日本は……

 しかしEUの金融危機は、何としても収めねばならない。
火事は火事でも、大きすぎる。
このままでは、火の粉が飛んでくるどころか、日本も延焼してしまう。
アメリカにしてもそうだろう。

 が、その前に重要なことは、ドイツ自身の自腹を切らせることではないのか。
IMFのメンバーを見ると、さらにその感が強くなる。
メンバーの出身国は、つぎのようになっている。

ベルギー  1名
スウェーデン2名
フランス  5名
オランダ  1名
ドイツ   1名
アメリカ  2名(総裁を除く)
スペイン  1名

 大口出資者である日本は、Managing Directorには、入っていない?
ウィキペディア百科事典によれば、そうなっている。

 つまりIMFは、EUの準付属機関と考えてよい。
どうしてそんな機関で、日本が大口出資者なのか?
たいへんネガティブな見方をすれば、こうだ。

 EUとアメリカは、日本のマネー(Japan Money)を使って、EUを救済しようとしている。
が、かたやその日本はといえば、お人好しのボンボン。
欧米に相手にしてもらえただけで、大喜び。
日本の官僚たちにしても、まさに特権階級。
日本が破産しても、食いはぐれることはない。
(戦後直後にしても、またあの3・11大震災直後にしても、官僚+役人たちだけは、満額の給料が支給されていた。
文部省(終戦直後当時)の役人にしても、クビになった役人は、1人もいない。)

●大国意識は捨てよう

 果たしてGood News なのか?
それともBad Newsなのか?
私には、わからない。

 もともと狂った世界の話だから、このままさらに狂っても、私は驚かない。
しかし今回も、最後のババを引くのは、この日本。
IMFへの出資金にしても、もとはといえば、日本が戦後、懸命に働いてためたお金。
EU(=IMF)にしても、仮に貸し倒れになっても、(そうなる可能性はきわめて高いが)、痛くもかゆくもない。

 日本よ、日本人よ、こんなお人好しは、もうやめよう。
大国意識を捨て、もう一度、原点に立ち戻り、そこからはい上がろう。
このままでは、EUよりも先に、日本が沈没してしまう。

 ……今朝の私のものの考え方は、やはりネガティブか?
ただの杞憂か?

 今日の日本の株価は、IMFの発表を受け、急上昇に転ずるはず。
ノー天気な日本、ここに極まれり。

 みなさん、おはようございます!
2011/11/28朝記。


Hiroshi Hayashi++++++Nov. 2011++++++はやし浩司・林浩司


●反社会性性格(Psychopathy)

2011-11-28 06:37:14 | 日記
サイコパス(反社会性性格)Psychopathy

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【問】

 A男氏は、45歳。
2人の息子がいる。
ともに高校生。
この10年以上、仕事らしい仕事はしていない。
親の残した遺産と、妻のパートの仕事で、何とか生計を立てていた。

 が、2人の息子が高校生になったところで、家計がパンク。
医師をしている遠い親戚のNさん宅を訪ねた。
「このままでは一家心中しなければなりません。助けてください」と。
シクシクと泣きながら、土下座までしてみせた。

 見るに見かねて、その親類は、「100万円くらいなら……」といって、現金を渡した。
それが15年ほど、前。
A男氏は、「ありがとうございます」「恩は忘れません」と何度も頭をさげ、その場を去っ
ていった。

 そこでクエスチョン。
あなたは、A男氏をどのように判断するだろうか。

●サイコパス

 『私たちはどんな悪人も、少しくらいは良心を持っているだろうと信じていると思いま
す。しかし、世の中にはそんな考え方が全く通用しない「サイコパス」と呼ばれる人間が
存在しているのです』(「サイコパスとは何か」サイトより転載)と。

 この一文が、サイコパスのすべてを語っている。
診断基準として、同サイトは、つぎの7つをあげている。

(1)口達者で、一見、魅力的。
(2)同情を引こうとする。
(3)無責任で問題行動が目立つ。
(4)責められると逆ギレする。
(5)非常によくウソをつく。
(6)感情が浅く、思いやりがない。
(7)衝動的に行動する。

 「ウソがうまく、泣いても空涙」。
「言葉はよく知っていても、心に響かない」などが、大きな特徴としてあげられている(同
サイト)。

 詳しくは、
http://www.psy-nd.info/
で。

 またウィキペディア百科事典には、つぎのようにある。

++++++++++以下、ウィキペディア百科事典より++++++++++++

三省堂の大辞林によると「性格が逸脱し、そのために社会を困らせたり自らが悩むもの。
性格異常」とある。
連続強姦殺人犯、シリアルキラー(連続殺人者)や、重度のストーカー、常習的詐欺師・
放火魔、カルトの指導者の多くがサイコパスに属すると考えられている。
さらに、窃盗/万引き、ドメスティックバイオレンス、幼児虐待、非行少年グループ、資
格を剥奪された弁護士・検察官や医師、テロリスト、組織犯罪の構成員、金のためならな
んでもやる人間、悪徳実業家なども当てはまることがある。

サイコパスは社会の捕食者(プレデター)であり、生涯を通じて他人を魅了し、操り、情
け容赦なく我が道だけをいき、心を引き裂かれた人や期待を打ち砕かれた人、財産を奪わ
れ尽くした人を後に残して行く。

良心や他人に対する思いやりに全く欠けており、罪悪感も後悔の念もなく社会の規範を犯
し、人の期待を裏切り、自分勝手に欲しいものを取り、好きなように振る舞う。
その多くは刑務所内にいるが、社会に出ている者もまた多い。
その大部分は殺人を犯すことなく自分たちの業を押しつけてくる。北米には少なくとも200
万人、ニューヨークだけでも10万人のサイコパスがいると、犯罪心理学者ロバート・D・
ヘア(en:Robert D. Hareは統計的に見積っている。

++++++++++以上、ウィキペディア百科事典より++++++++++++

 ついでに「はてなキーワード」の説明文も、掲載する。

『精神病質者の意。現在サイコパスという言葉は無く、反社会性人格障害(APD)と変更さ
れている。

サイコパスの特徴は極端に自己中心的で、慢性的な嘘つきで後悔や罪悪感が無く、冷淡で
共感が無い。加えて自分の行動に責任が取れない。

多くは脳の前頭葉に問題がある可能性が高く、ホルモン異常と考えられる。
それに加えて幼少時の虐待・生育環境の劣悪が重なりサイコパスとなる可能性が高い。
8~9割のサイコパスは言語能力を司る認知機能に障害があり、通常左脳で行われる言語
処理が右脳で行われている。

一般的にサイコパスとサイコは同じ意味で捉えられている』(以上「はてな・キーワード」
より)と。

●サイコパスの自己診断

 自分がサイコパスであるかどうかは、つぎのところで自己診断できるようになっている。

http://www.psy-nd.info/diagnosis.html

興味のある人(心配な人)は、このサイトで、自己診断をしてみるとよい。

●問に対して

 冒頭の【問】を読んで、もしあなたが、「A男氏は、親戚の医師に感謝し、喜んでいる。
A男氏は、自分の家に帰り、息子たちにこう言うにちがいない。『あのNさんのおかげで、
お前たちは、高校へ通うことができる。恩を忘れるな』と。A男氏は、それからは定職に
つき、妻に毎月給料を渡すようになったはず」と答えるようなら、あなたは、ここでいう
サイコパスではない。(断定はできないが、その可能性はほとんど、ない。)

 が、サイコパスは、そうは考えない。
「しめしめ、うまくだましてやった。あのバカ医師め。まんまとオレの空涙にひっかった。
あんなヤツ、オレが土下座をすれば、イチコロよ」と。

●Nさん(医師)

 冒頭にあげた話は、実話である。
このあともたびたびA男氏は、親類の医師、つまりNさん宅を訪れている。
が、そのつど、ああでもない、こうでもないと言葉巧みに、Nさんからお金を引き出すの
に成功している。

 Nさんは、私にこう言った。
「何でも毎朝、毎晩、私の家のほうに向かって、家族全員で手を合わせて感謝していると
いうのですね。
でもね、私は仏様でも神様でもないから、そんな気味の悪いことはしなくていいって、言
ってやりました」と。

 が、A男氏の話は、すべてウソだった。
その証拠に、……というか、私はそれが証拠と考えているが、Nさんが亡くなったとき、
A男氏はもちろん、家族はだれも葬儀に来ていなかった。
「2人の息子は来ているだろう」と思って、Nさんの家族に聞いてみたが、息子も、そし
て妻も来ていなかった。
A男氏というのは、そういう人間だった。

●サイコパス

 ……だからといって、A男氏が、サイコパスというわけではない。
しかし実際に、このタイプの人は少なくない。
もう一度、先に引用した文を読んでみてほしい。

 『私たちはどんな悪人も、少しくらいは良心を持っているだろうと信じていると思いま
す。しかし、世の中にはそんな考え方が全く通用しない「サイコパス」と呼ばれる人間が
存在しているのです』(「サイコパスとは何か」サイトより転載)と。

【サイコパスの診断基準】(DSM-IVによる診断基準)

●Psychopathy Checklist (PCL)

1 口達者/表面的な魅力
2 過去におけるサイコパスあるいは類似の診断
3 自己中心性/自己価値の誇大的な感覚
4 退屈しやすさ/欲求不満耐性の低さ
5 病的に嘘をついたり人を騙す
6 狡猾さ/正直さの欠如
7 良心の呵責あるいは罪悪感の欠如
8 情緒の深みや感情の欠如
9 無神経/共感の欠如
10 寄生虫的な生活様式
11 短気/行動のコントロールの欠如
12 乱交的な性関係
13 幼少期からの行動上の問題
14 現実的で長期的な計画の欠如
15 衝動性
16 親として無責任な行動
17 数多くの結婚・離婚歴
18 少年時代の非行
19 保護観察あるいは執行猶予期間の再犯の危険が高い
20 自分の行動に対する責任を受け入れることができない
21 多種類の犯罪行為
22 薬物やアルコールの乱用が反社会的行動の直接の原因ではない

●注意

 このサイコパスの診断基準について、つぎのような注意書きが添えられている。

『サイコパスチェックリスト」は専門家が使う場合でも相当に複雑な臨床診断の道具であ
り、自分自身やそばにいる人をこれを使って診断してはいけない。この診断にはしっかり
した訓練と、正式な採点方法が必要である』と。

 安易な素人判断は、危険であるという意味である。

●善意の通じない人

 私のまわりにも、サイコパス(?)と思われる人は、少なくない。
あなたのまわりにも、ひょっとしたらいるかもしれない。
あるいはあなた自身が、そうかもしれない。
つまり善意の通じない人である。

 その人がサイコパスというわけではない。
しかし私もNさんに似たような経験を、いくつかしている。
「これだけのことをしてあげたのだから、相手はそれなりに感謝しているはず」と。親切
にしてあげたほうは、そう思いがちだが、このタイプの人には、そうした(お人好し)は
通用しない。
心そのものが欠けている……振り返ってみると、そんな印象をもつ。

 私の知人にMさん(女性、60歳くらい)がいる。……いた。

●Mさん(女性、60歳くらい)

 Mさんの第一の特徴をあげるなら、とにかくウソがうまいということ。
10のうち1つも、本当のことがない。
その場その場で、ペラペラと適当なウソをつく。
あまりウソが多いので、自分でも忘れてしまうよう。

 口もうまい。
近所の独居老人たちの世話をしている……みなに感謝されている……市から表彰されそう
になったが、辞退した……先週も、ある独居老人のために、一日中、車であちこちへ行っ
てやった……という話が、つぎつぎと口から出てくる。

 さらに近所の別の独居老人が死んだときには、自分が喪主になって葬儀をしてやったな
どという話もした。
しかもその内容が、詳細。
こっちらが聞きもしないのに、葬儀社との電話のやり取りまで話した。

 先にも引用したように、『言葉はよく知っていても、心に響かない』の通り。
ペラペラと話すが、真実味に欠ける。
「私は親切だ」「やさしい」とは言うが、そうした行為にあるべきはずの「温もり」が伝わ
ってこない。

 そしてあとは、お決まりの同情論。
Mさんが、実の父親の介護をするようになったときのこと。
Mさんは毎晩のように親戚中に電話をかけた。
私のところにもかかってきた。
「あれがたいへん」「これがたいへん」と。

 実際に、親の介護はたいへん。
そういう意味でMさんの気持ちを理解できなかったわけではない。
が、同時にMさんは妹氏の悪口を、あれこれと言った。
「近くに妹が住んでいるが、見舞いにも来ない」「来ても10分足らずで帰ってしまった」
などなど。
が、一度、こんなことがあった。

 私のワイフが、Mさんの妹氏のことをよく知っていた。
妹氏は、共働きで、父親の介護ができなかった。
そこでその代わりにということで、毎月10万円の現金を、Mさんに直接、届けていた。
そのことを私は知っていたので、ふとこう言ってしまった。

 「でも、妹さんもあなたと同じようにお父さんのことを心配していると思いますよ」と。

 この一言が、Mさんを激怒させた。
ふつうの激怒ではない。
錯乱状態に近い、激怒だった。
突然ギャーギャーと声を張り上げ、「あなたは他人の家族のことだと思って、勝手なことを
言う!」と。

 以来、私はMさんからの電話には、出ないことにした。

●離婚歴
 
 DSM-IVによる診断基準によれば、17番目に、「数多くの結婚・離婚歴がある」と
いう項目がある。
が、Mさん自身には、離婚歴はない。
(こうした診断基準は、あくまでも多数決的なものだから、みながみな、そうなるという
わけではない。)
しかしMさんの、2人の娘と1人の息子は、みな、離婚しているか、離婚状態にある。
離婚状態というのは、現在別居中ということ。

 Mさんの反社会的人格と、子どもたちの離婚と、どういう因果関係にあるかは、私には
わからない。
何かの影響を与えたということは、じゅうぶん、考えられる。
つまりMさんは、明らかに「温かい家庭作り」に、失敗していた。
3人の子どもたちは、そういう状態にありながらも、Mさんの家(子どもたちにとっては
実家)には、寄りつかないという。

●劣悪な家庭環境

 医学的な見地で「サイコパス」と呼ばれている人は、(子どもでもよいが)、そういう点
で、かわいそうな人とみる。
同情的な意味で、そう言うのではなく、「自分自身でもコントロールできない」という意味
で、そう言う。

原因としては、『幼少時の虐待・生育環境の劣悪が重なりサイコパスとなる可能性が高い』
(はてな・キーワード)とあることからもわかるように、乳幼児期の育児環境が第一に考
えられる。

 というのも、私が知るかぎり、サイコパスは後天的なもの。
しかも幼児期に入るころには、その傾向がはっきりしていることがあげられる。

心の冷たさだけが、強く印象に残る。
やさしくしてあげても、それがスーッとどこかへ抜けていってしまう、など。
また空想的虚言(妄言)といって、頭の中に別の世界をつくり、それに基づいて、それを
あたかも事実のように話したりする。
一見、明るく快活だが、調子がよいだけ。

 このタイプの子どもがすべてサイコパスというわけではないが、(というのも、サイコパ
スと診断されたケースはないので)、サイコパスの診断基準に照らし合わせてみると、この
タイプの子どもがなぜそうなのか、それがよく理解できる。

 ともあれこのサイコパスには、さらにいろいろな問題が隠されている。
たとえば私がよく使う『貧者の論理』『弱者の論理』『被虐待者の心理』など、総じてみる
と、(心のゆがみ)の問題と、その底辺でつながっている。

 貧者にせよ、弱者にせよ、はたまた被虐待者にせよ、サイコパスもしくは、サイコパス
的な症状を示す。
が、それについては、また別の機会に考えてみたい。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 
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Hiroshi Hayashi++++++Nov. 2011++++++はやし浩司・林浩司


●友だちのできない子

2011-11-28 06:33:43 | 日記
【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【ある相談を考える】

【Q】

  今年小学生になった娘が、友達が出来なくて困っています。
  自分から話しかけたり、笑ったりするのが恥ずかしくて出来ない・・・
  そうなんです。
  最近では、学校へ行きたくないと言い出しました。
  今の所、登校拒否にはなっていません。
  「友達の作り方」って、あるんでしょうか?

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

【A】

●友だち

 年齢的には、幼児期後期もすみ、児童期に入っています。
人格の核(コア)も、すでに完成しつつあるとみます。
つまり「この子は、こういう子」という(つかみどころ)ができているということ。
この時期に入ったら、鉄則はただひとつ。
「あるがままを認め、その上で、子育て(教育)を組み立てる」です。

 「友だちを作りなさい」式の人格を否定するような指導は、子どもをかえって崖っぷち
に追い込んでしまうようなことになりかねませんので、注意が必要です。
子どもの立場で、それを考えてみればよくわかるはずです。

●自己認識力

 小学1年生には、まだ自分を客観的に観察し、判断する能力はありません。
それができるようになるのは、小学3年生以上です。
「自分には友だちが多い」「少ない」とかいう、判断はできないということ。

 そんなとき親から、「もっとみんなと親しくなりなさい」などと言われても、困るのは子
どもということになります。
言い方をまちがえると、子どもは自信喪失から、自己否定、さらには心配しているような
不登校児に……ということにもなりかねません。

●人間関係は、密度

 人間関係は、密度の問題です。
その密度は、横軸を「幅」とするなら、縦軸は「深さ」ということになります。
「広く浅く」が必ずしも、理想というわけではありません。
そうでなくても、日本の学校は、昔から「すし詰め教育」と揶揄(やゆ)されています。
少なくとも欧米の基準からみれば、そうです。
たとえばオーストラリアには、「エアー・スクール」というのがあります。
無線で勉強する学校です。

 週に1度ほど、近くの学校に集まり、スクーリングを受けますが、そのときでも全学年
で、20~25人程度です。
そういうところの子どもが、どこかヘンかというと、そういうことはまったくありません。
さらにアメリカでは、ホームスクーラー(学校へ行かないで、家庭で教育を受けている子
ども)が、推定で200万人を超えています。

 そこで大切なのは、「深さ」です。

 数は少なくても、その人と深く交際する、です。

●では、どうするか

 この時期、親ができることと言えば、各論でしかありません。
イギリスでは、『馬を水場に連れていくことはできても、水を飲ませることはできない』と
教えます。
子どもを馬にたとえるのは、日本では失礼な感じがしますが、イギリスではその逆です。
それはともかくも、各論です。

 たとえば子どもの友だちを呼んで、パーティを開くとか、反対に友だちの誕生日には、
手作りのケーキを届けるとか、など。
コツは、親同士が仲よくなるつもりで、相手の子どもをその中に巻き込んでいきます。
つまりそれが「水場」ということになります。

●10人に1~2人

 実際には、集団にとけ込めない子どもというのは、10人に、1~2人(小学低学年児)
はいます。

 たいていは、心が開けない子どもというように考えて対処します。
自分の心を開放し、ワーッとその中に入っていけないわけです。
しかしこのばあいも、子どもの問題というよりは、乳幼児期の母子関係に問題があったと
みます。
発達心理学の世界では、「基本的信頼関係」という言葉を使って説明します。
つまり母子関係の不全ということになります。

 子どもというのは、絶対的なさらけ出し(=どんなことをしても許されるのだというさ
らけ出し)と、絶対的な受け入れ(=親は子どもがどんなことをしても、許すという受け
入れ)の上で、基本的な信頼関係を構築します。
「絶対的」というのは、「疑いをいだかない」という意味です。

 このタイプの子どもは、(孤独)と(集団での苦痛)の間で、はげしく葛藤します。
(おとなでも、そうです。)
(さみしいから皆の中に入る)→(しかし神経疲労を起こしやすい)を繰り返す。
こうした現象を、ショーペンハウエルという心理学者は、(哲学者ではない)、「二匹のヤマ
アラシ」という逸話を使って説明しました。

 ある寒い夜のこと。
二匹のヤマアラシは穴の中で、身を寄せ合って過ごすことにした。
しかし近づきすぎると、互いの針で痛い。
しかし離れすぎると、寒い。
一晩中、それを繰り返した……というのが、『二匹のヤマアラシ論』です。

●親の姿勢

 なおこの相談を読んで、それよりも気になったのは、親の育児姿勢です。
「子ども自身はどうなのかな?」という視点が、ないのが気になります。
子どもが「友だちがいない……」と悩んだのでいるのでしょうか。
(友だちがいる・いない)は、ひょっとしたら、親の主観的判断ではないでしょうか。
あるいはひょっとしたら、子どもは、集団生活が苦手で(=いやで)、悩んでいるのかもし
れません。

 中には、対人恐怖症であるとか、そういった心の問題(回避性障害、自閉症、緘黙症な
ど)をかかえている子どももいます。
どれにしても子ども自身では、コントロールができない問題です。

 そういった問題を取りあげることもなく、頭から「どうすればいいか」を考えるのは、
育児姿勢としては、危険です。
最近では、子どもに何か問題があったときは、「子どもは家族の代表」と考え、家族全体の
問題として考えるようになってきています。
「子どもだけ何とかしよう」と考えるのは、危険というより、無謀です。

 「なぜそうなのか?」という視点で、ものを考えます。
「なぜ、そうなったか?」でもよいでしょう。
この親は、そういう視点で、子どもの問題を考えているでしょうか。
でないとするなら、過関心、過干渉ということになります。

●不登校児

 子どもがどの程度、集団から孤立しているか。
また心の問題が、どの程度なのか。
それがわかりませんから、ここでいきなり不登校児の問題を取りあげるのは、適切ではな
いかもしれません。

 「学校へ行きたくない」と子どもが言うようであれば、親はまず聞き役に回ってあげま
す。
子どもの立場で、「そうね」「そうだよね」と言ってあげるだけでも、子どもの心は軽くな
るはずです。
まずいのは、「学校とは行かねばならないところ」と考え、親自身がもつ固定観念(古風な
常識)を子どもに押しつけることです。

 ときにはズル休みも、よいでしょう。
私は自分の子育てで、そうしました。
平日に学校をズル休みし、動物園などへ連れていくと、どこもガラガラでした。
あのとき感じた解放感は、今でも忘れることができません。

●不登校は前兆をとらえる

 ジョンソンというイギリスの学者は、不登校、つまり学校恐怖症を3期に分けて考えて
います。
前兆期、パニック期、不登校期です。

 その前兆期に、子どもはさまざまな症状を示します。
頭痛、腹痛、脚痛、下痢、嘔吐などの身体的症状、ぐずりや、ふさぎこみ、グチ、無口、
無言などの精神的症状などなど。
ほかにたとえば、食欲不振、不眠、早朝覚醒など。
こうした症状が慢性的につづくなら、要注意ということになります。

 が、もしそうでないなら、つまりただのグチとして、「学校へ行きたくない」と言うので
あれば、よく子どもの話に耳を傾けてやることで、解決するはずです。

 ついでに言うなら、本当に行きたくないときは、「行きたくない」と直接的な言い方では
なく、「友だちがいじめる」とか、「学校の先生がこわい」とかなど、別の言い方をします。
子ども自身が、(行きたくない)という気持ちと、(行かねばならない)という気持ちのは
ざまで、葛藤するからです。
つまり自分の心をごまかしたり、正当化(合理化)したりします。

この葛藤が頂点に達したとき、パニック期を迎えます。
ある朝、突然、狂人のように暴れて、学校へ行くのを拒否する、など。

●あきらめる

 で、これが結論ということになります。
「あきらめる」です。
親としてできることにも限界があります。
一方、子どもには、子どもの世界があります。
今の段階で親ができることといえば、「温かい無視」と、「求めてきたときが与えどき」程
度のことです。

 子どもが学校から、疲れて帰ってきます。
それがわかったら、家庭では、思う存分、羽を伸ばさせてあげます。
温かい無視というのは、それをいいます。

また子どもが何らかの形で、甘えてきたら、すかさず、ぐいと抱いてあげる。
たったそれだけのことですが、それで子どもは、落ち着くはずです。
「求めてきたときが与えどき」というのは、そういう意味です。

小学1年というのはそういう時期です。
言うなれば、野原を飛んでいた小鳥をカゴの中に、押し込めたような状態。
子どもにしてみれば、たいへんなストレスを感じて、当然です。

 そこで子どもはそのストレスを解消しようと、大きくわけて2つの反応を示します。

 ひとつは外放型(プラス型)。
もうひとつは、内閉型(マイナス型)。

 外放型というのは、暴れる、騒ぐ……という方法で、ストレスを発散する方法をいいま
す。
内閉型というのは、内に引きこもり、身の安全を図る方法をいいます。
相談の子どものケースは、内閉型ということになります。

 なおあまり情緒が不安定であるようなら、白砂糖を断ち、カルシウム、マグネシウム、
カリウムの多い食生活に心がけます。
わかりやすく言えば、甘い食品や、肉類の多い献立から、海産物の多い献立に切り替えま
す。
それだけで子どもは、ぐんと落ち着くはずです。
1週間ほどで効果が現れてきますので、一度、試してみてください。

 最後に、「うちの子は、まあ、こんなもの」と、割り切り、繰り返しになりますが、ある
がままを認め、その上で家庭教育を組み立てていきます。
けっしてオールマイティな子どもを求めないこと。
だれにも、得意、不得意があります。

 正直に告白しますが、私自身も集団行動が苦手です。
旅行でも、ワイフと2人だけで、のんびりとしています。
余計なことですが……。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 
BW はやし浩司 幼児教室 育児 教育論 Japan はやし浩司 集団にとけ込めない子
ども 溶け込めない子ども 友だちのいない子ども はやし浩司 友だちが少ない子ども 
神経疲労を起こしやすい子ども はやし浩司 IDOBATA こまち)


Hiroshi Hayashi++++++Nov. 2011++++++はやし浩司・林浩司

【小学1年生に、掛け算を教える】

●今週は、小1クラスでは、掛け算をテーマにレッスンを進めました。
 にぎやかなクラスで、子どもたちとワイワイやりながら、教えました。
 学級崩壊寸前のようなクラスですが、たいへん楽しかったです。

(1)
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(2)
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(3)
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(4)
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