最前線の子育て論byはやし浩司(2)

子育て最前線で活躍する、お父さん、お母さんのためのBLOG

●ささやかなトラウマ  ●野生のハト

2009-10-24 19:19:36 | 日記
【ささやかなトラウマ】(ペットボトルの小便)

●1本のお茶

居間に入ると、そこに1本のペットボトルが置いてあった。
床の上に、直接、置いてあった。
500ミリリットル入りの、小さなペットボトルだった。
「おいしいお茶」という文字が、目に留まった。
見ると、先端のフタが、少しあいていた。
量も数センチ、減っていた。

 「どうしてこんなところに……?」と思った。
横には、テーブルがある。
そこから1、2メートル離れたところには、コタツもある。
私は、じっとそのペットボトルをながめた。
たしかにお茶らしい。
しかし本当に、お茶なのか?

 「ワイフがどこかで買って、飲み忘れたのかもしれない」と思った。
あるいは「息子かも……?」と。
しかし息子は、日本茶は飲まない。
私は、そのペットボトルを手でつかんで、もった。
どこもおかしなところはない。
汚れたところもない。
鼻に近づけて、においもかいでみた。
とくにおかしなにおいも、しなかった。
しかし飲むことはできなかった。

●バスの中で

 そのとき、私とワイフは、岐阜県にある、実家へと向かっていた。
午前11時から、法事を予定していた。
バスといっても、今では、1、2時間に1本くらいしかない。
しかも乗るとすぐ、こんなアナウンスが流れる。
「このバスは……県の補助金を受けて……運営されています」と。

 要するに、赤字路線で、本来なら廃止すべき路線だが、県の補助金で走っているということらしい。
実に恩着せがましい。
いやな言い方。
……そう思いながら、バスの中をながめると、客は、5、6人。
ほとんどが老人である。

 バスはやがてすぐ、岐阜市の郊外に出た。
1人、2人……と降りていく。
そのうち客は、私たち夫婦と、前のほうに座っている男性だけになった。
春の終わりごろで、道路は白く乾いていた。
店の前に並ぶ、旗がゆらゆらと、風にたなびいていた。

●水分

私は水分を、ほかの人たちよりも、大量に摂取する。
「飲む」というよりは、「摂取」する。
飲料水はもちろんのこと、水っぽい食べ物なら、何でもよく食べる。
ミカンでも、イチゴでも、スイカでも……。

 夏場になると、昼からだけでも、2リットル入りのペットボトルを、2本くらいは飲む。
自分では血圧が低いせいと言っているが、本当のところ、理由はよくわからない。
いつも水分を補給していないと、口がさみしい。

 その日もそうだった。
JR岐阜駅に着くまで、何本かのお茶を飲んでいた。
で、当然のことながら、トイレに行く回数も多い。
が、それも、私にとっては快感。
ぎりぎりまでがまんして、なみなみと、小便を出す。

●尿意

 JR岐阜駅から郷里のM町まで、時間にすれば、50分前後。
私は下半身に尿意を感じ始めた。
不吉な予感。
いやな予感……。

私「おしっこがしたくなった……」
ワ「こんなところで……!」
私「うん……」と。

 バスは、いわゆる各駅停車。
乗り降りする客もいないから、よけいにのんびりと走っていた。
私は背筋を伸ばしたり、曲げたり……。
腰を浮かせてもみた。
しかし、そういう状態になると、打つ手なし。
が、じっとしているのも、つらい。

ワ「途中で降りようか?」
私「……」
ワ「がまんできるの?」
私「……無理……」と。

 つぎのバスを待っていたら、法事に間に合わなくなる。

●ワイフの提案 

 バスは関市を走っていた。
岐阜市の隣町である。
私は、何度も頭の中で、時間を計算してみた。
「あと15分……?、それとも10分……?」と。

 足を小刻みに震わせながら、私は、腰に不用意な力が入らないようにした。
が、バスは揺れる。
体も揺れる。
そのたびに、小便が漏れそうになる。

 私の硬直した顔……たぶん、そのときはそうなっていたと思うが、ワイフが助け船を出してくれた。
ビニール袋から、ペットボトルを出して、「これにしてきなさいよ」と。

私「ここで……?」
ワ「……後ろのほうでよ……」
私「うん……」と。

 ペットボトルのほうには、まだ3分の1ほど、お茶が残っていた。
私はそれを一気に飲んだ。
そして空のペットボトルをもち、何食わぬ顔をして、うしろの座席へと向かった。

●排尿

 それは私の生涯において、はじめての経験だった。
本当に、はじめての経験だった。
私は座ったまま、あれを出すと、それをペットボトルの口に付けた。
意外とうまくいきそうな感じだった。

 私はゆっくりと、小便をその中にした。
これもうまくいった。
で、男性のばあい、(ワイフの話では、女性はそれができないそうだが……)、途中で止めることもできる。

 小便を全部出す必要はない。
膀胱の圧力が減れば、それでよい。
私はかげんを見て、小便を止めた。
ちょうどよい位置で、小便は止まった。
見ると、8~9割程度、ペットボトルがいっぱいになっていた。
私は、それにフタをした。

 気が楽なった。
同時に、「お茶と小便は、区別がつかない」と知った。

●居間で

 私はまだペットボトルを手にしていた。
「ひょっとしたら……」という思いが、何度も頭の中を出たり、入ったりした。
「ワイフがどこかで拾ってきたのかもしれない」とも思った。
ふだんなら、つまりそれがテーブルの上にでも置いてあれば、私はさっさとフタを開けて、それを飲んだだろう。

 が、飲めなかった。
もう一度、においをかいでみた。
お茶のにおいだった。
しかし自信がもてなかった。
私はじっとそのまま、ペットボトルをながめた。
と、そこへワイフが、帰ってきた。
ドヤドヤと。

私「おい、これお茶か?」
ワ「そうよ」
私「本当か?」
ワ「お茶じゃなかったら、何なのよ」
私「そうだな……。でも、どうして床の上に置いたのだ?」
ワ「知らないわよ、そんなこと……」と。

 私はおもむろに、ペットボトルを口につけると、それを飲んだ。
お茶の味だった。
ほっとした。
完璧にお茶の味だったとは言えないが、お茶の味だった。

 ところで、あのバスの中でした小便は、どうしたかって?
ちょうどM町のバス停を降りたところに、自動販売機があった。
その横に、それを捨てるカゴが置いてあった。
私は、そのカゴの中に捨てた。

が、それについても、今から思うと、気がとがめる。
捨ててから気がついたが、だれが見ても、あれはお茶。
まちがえてだれかが飲むかもしれない……と思ったが、そのときには、背を向けて実家のほうに向かって歩き出していた。

 まさか、ゴミ箱の中のペットボトルのお茶(小便)を飲む人はいないと思うが……。

(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW ペットボトル ペットボトルの小便 バスの中で ペット・ボトル)

(補記)

 こういうこともあるから、ペットボトルの口は、もっと大きくしたらよい。
あれが、すっぽりと入るくらいの大きさがよい。
ついでに、女性用のペットボトルも考えてほしい。
どうすればよいかについては、まったく、NO IDEA。
が、しかし自然現象だけは、だれにでも起きる。
もっともカーケア用品の店に行くと、ポータブルのトイレなどは売っているが……。


Hiroshi Hayashi++++++++OCT.09+++++++++はやし浩司

●野生の山鳩のヒナ

野生の山鳩のヒナの様子を、ビデオに収録した。

<object width="425" height="344"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/y6jySyQLw84&hl=ja&fs=1"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param></object>

あるいは、下をクリック(↓)

http://www.youtube.com/watch?v=y6jySyQLw84

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 山バト 山鳩 野生の鳩 鳩のヒナ 鳩の雛)


Hiroshi Hayashi++++++++Oct. 09+++++++++はやし浩司

●性生活

2009-10-24 10:32:54 | 日記
●雑誌『プレジデント・50plus』(10月号別冊)

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昨夜、書店に寄って、雑誌『プレジデント・50plus』を買ってきた。
「夫と妻のかたち・衝撃白書」というタイトルが、ズシンと気になった。
この雑誌は、ときどき買うが、内容がしっかりしている。
読み応えがある。
編集長以下、ライターが、本気で取材し、本気で書いている。

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●性生活

 衝撃的な記事が並ぶ。

★結婚30年以上の約半数は、ベッドが別
★50代は約7割がセックスレス
★結婚10年未満でも、セックスレス半数
★夫は精力減退、妻は興味なし
★夫より妻の方が冷めている、などなど。

さらに……

★セックスは9割、夫から誘うが、4割がセックス拒否にあう
★50代の約7割が、30分未満
★マンネリ妻の半数が、感じたフリ
★妻の半数は、義理でセックスしている
★夫婦歴が浅い妻のほうが、不満度高し

また「夫婦の温度差」についても、

★現在もセックスしている夫の半数は、「生涯現役」でいたい(「何歳までセックスしたいか」という質問に対して。
★夫の74・7%が、隠れて自慰の経験あり
★夫3割の頭の中は、女性
★EDの悩みは、40代で1割強
★夫の1割強は、「妻だけED」、などなど。

ただし、調査の信頼性に疑問がないわけではない。
冒頭に、こうある。

「gooリサーチと弊誌との共同調査により、インターネットを通じて、40代以上の既婚男女、3208人から回答を得た。
男女、ほぼ同数。
40代・50代・60代以上から均等に回答を回収。
調査期間は、(09年)7月22日から24日まで」と。

ここでいう「リサーチ」というのは、インターネットをしている人なら、みな、知っている。
ときどき「調査にご協力ください」という、あれである。

私のばあい、そういう(依頼?)は、即、削除。
めんどうというより、あやしげなメールは、開かない。
私のように考え、そのまま削除している人は多い。
一方、そうした調査に応ずる人というのは、かぎられている。
とくに、こうしたきわめてプライベートな問題に関する調査に対しては、そうである。
つまりインターネットを通した調査は、私自身は、あまり信頼していない。

「3208人から回答を得た」というが、そんなわけで、やや「?」を感じながら、読んだ。

●夫と妻の温度差

 で、それはともかくも、こうして見出しを並べてみると、どこかに基準があって、その基準に合わないのは、おかしい……という、スケベ前提のものの考え方があるのがわかる。
私は私。
私たちは私たち。
人は人。
「セックスをしているから、正常」「セックスレスは、おかしい」という前提そのものが、おかしい。
それでその夫婦が、それなりにうまく生活しているなら、それでよい。

 こんなのも、あった。

★妻の6割弱は配偶者の親を介護したくない
★倦怠期の妻は「夫の介護も拒否」が4割
★妻の7割強は、夫の実家の墓に入りたくない
★夫婦で同じ墓に入りたい、夫8割、妻7割の温度差
★夫のほうが、夫婦仲改善の努力をしている(夫婦仲をあきらめている妻が、4割もいる)
★夫のほうが、今の配偶者に満足している
★妻はどんどん夫の必要性を感じなくなる

 この調査結果については、「そういうものだろうな」と思う。
私のワイフも、おおむね、同じようなことを、いつも言っている。
とくに「墓」については、私自身が、実家の墓には入りたくない。
いわんや、ワイフをや!

 介護については、これも私は私。
私たちは、私たち。
人は人。
なりゆきに任せるしかない。

●夫婦の修羅場

 おもしろかったのは(失礼!)、夫婦の修羅場。

★(夫の)不倫相手と3者会談
★浮気相手と子どものピアノ発表会に連れていったら、バレた
★二日酔いで仕事を休んだとき、バケツで水をかけられた
★浮気がバレたとき、醤油さしや、食器が飛んできた
★信仰する信仰団体に、預金のすべてを引き出して献金した
★浮気の現場を見てしまった
★セックス中に、前の男の名前

 私の親類の中にも、ある日突然、自宅に愛人を連れてきて、自分の妻にこう言った人がいる。
「おい、今日からこの女も、いっしょにこの家に住むからな」と。
 マンガに出てきそうな話だが、これは本当の話。

 で、私たち夫婦も、よく不倫の話をする。
が、こと不倫の話になると、意見が、まったく対立する。
私は、「真剣なら、不倫をしてもいい」「遊びでは、不倫はしたくない」と言う。
ワイフは、「遊びなら、不倫をしてもいい」「真剣になるなら、離婚」と言う。

 こうした問題で、修羅場を経験したことはないが、あとに尾を引くような修羅場は、避けたほうがよい。
その一方で、たった一度の浮気でも、「夫(妻)を裏切った」といううしろめたさを感じながら、後悔しつづける妻(夫)もいる。
あるいはたがいに浮気を認めあいながら、それでいて、さわやかに生活している夫婦もいる。
スワッピングクラブや、混浴クラブに入って、セックスを楽しんでいる夫婦もいる。

 こうした問題だけは、まさに人、それぞれ。
基準もなければ、標準もない。
言い換えると、どうせ「性は無」(今東光)。
小便や大便と同じ。
深い意味はない。
意味を考えても、無駄。
たがいがそれで納得しているなら、それでよい。
このバリエーションの豊こそが、人間の生活を、楽しく、おもしろくしている。

 『プレジデント・50plus』 は、そういう意味で、興味深かった。
で、結論は、「私は私」「私たちは私たち」。
のぞき見的な意味では参考になったが、そこで思考はストップ。
「40才以上、45%が離婚の危機」(表紙)と言われても、この問題だけは、個人の問題。
そういう数字を知ったからといって、何の役にも立たない。
 
 次回は、「どうすれば、もっと健康になれるか」「みんな、どうやって健康を維持しているか」などという、もっとプロダクティブな特集を組んでほしい。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 夫婦の性生活 性生活)


●投射  ●口の悪い子供

2009-10-24 08:29:12 | 日記
●投射

++++++++++++++++++++++

昔から、『泥棒の家は、戸締りが厳重』という。
自分が泥棒だから、ほかの泥棒が気になる。

わかる、わかる、その気持ち!

人の物を盗んでいるから、盗まれることを心配する。
自分の心の中に邪悪な心があるから、ほかの人にもあると
思い込む。
それで気になる。
戸締りに厳重になる。

同じように、若い女性を相手に、したい放題のことを
している人がいる。
浮気、不倫、援助交際。
中身は何でもよい。
そういう人ほど、自分の娘の交際にきびしい。
娘の帰宅時刻が少し遅れただけで、大騒ぎする。
「男と遊んでいたのだろ!」と、娘を叱ったりする。

人はだれしも、欠点や弱点をもっている。
その欠点や弱点を気にしているから、他人の
中に同じものを見ると、それが気になる。
あるいは、それに気づきやすい。

こんなことがあった。

20年ほど前のこと。
たいへん勉強の苦手な子ども(中1男子)がいた。
いろいろあった。
私も苦労した。
見た目には、おとなしく、静かな子どもだった。

が、ある日のこと。
その子ども(中学生)を、小学生のクラスで
教えていた。
ふと見ると、その子どもが、
数歳も年下の子どもを、こう言って、いじめていた。

「バカだなあ、お前。こんな問題もできないのか!」と。
言い方が、陰湿だった。
ぞっとするほど陰湿だった。

その子ども(中1男子)のばあい、「抑圧」という
言葉を使って、心の状態を説明できる。
勉強ができないということで、日ごろからそれを
負担に感じていた。
それから生ずる不満を、心の中に別室を作り、
そこへ閉じ込めていた。
それがそのとき爆発した。

が、そのきっかけとなった力が、「投射」という
ことになる。
勉強ができない小学生を見たとき、その小学生の中に
自分の姿を見た。
そこで(勉強ができない)という自分のいやな部分を、
その小学生にぶつけて、その小学生をいじめた。

もうひとつ、こんな例がある。

私の知り合いの中に、病的なほどウソを
つく人がいる。
ウソをウソと思っていない。
その場しのぎのいいかげんなことばかり言う。
そのあとケロッと自分の言ったことを
忘れてしまう。

ある日、その人と話していたときのこと。
私が「先日、あなたはこう言いましたよ」
と指摘すると、突然取り乱して、こう叫んだ。

「どうしたあなたは、そういうウソを
つくのですかア! ウソつき!」と。

この言葉には、呆(あき)れた。
自分ではさんざんウソばかり言っておきながら、
私に向かって、「ウソつき!」は、ない。
『ウソつきほど、他人のウソにきびしい』。
そういうことなら、私にも話がわかる。

これも投射のひとつということになる。

+++++++++++++++++++++

●投射

 難しい言葉はさておき、自分に似た人を見ると、ほっとするときがある。
反対に、ぞっとするときもある。
そのちがいはと言えば、自分と同じようなよい面をもっている人には、ほっとした安堵感を覚える。
反対に、自分と同じような邪悪な面をもっている人には、イヤ~な嫌悪感を覚える。

 たとえば自分がケチだったとする。
が、そういう人にかぎって、外の世界では、おおらかなフリをする。
ことさら、自分は、ケチでないことを強調する。

 あるいは子どもの世界では、子どもに神経質な親ほど、「私は、子どもにはしたいようにさせています」などと言ったりする。
あるいは家の中で、「勉強しなさい」とガミガミ言う親ほど、「私は子どもに、勉強しなさいと言ったことはありません」などと言ったりする。

 自分の欠点、弱点をよく知っている人ほど、そういう形で、他人の目をごまかす。
そして、同じような欠点、弱点をもっている人を見ると、自分の欠点や弱点を、その人に投げつけて、その人を攻撃する。

「あの人は、ケチ」とか、「あの人は、子どもに神経質すぎる。子どもがかわいそう」とか、など。

 一見複雑に見える人間の心だが、こうして類型化していくと、理解しやすい。
そのために心理学というのがある。
相手が人間だけに、おもしろい。
その一例として、「投射」をあげてみた。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 防衛機制 投射 投影 心の別室 抑圧)


Hiroshi Hayashi++++++++Oct. 09+++++++++はやし浩司

【口の悪い子ども】

●ビダンシ、ビジョ

 子どもたちは、口が悪い。それが、ふつう。当たり前。悪いといって、子どもを、押さ
えこんでしまっては、いけない。一応は叱っても、別の心では許す。そのおおらかさが、
子どもを伸びやかにする。
 
 で、私は、子どもたちが、私のことを、「ジジイ」「クソジジイ」「バカジジイ」などと言
ったときは、すかさず、こう教えるようにしている。

私「もっと、悪い言葉を教えて、あげようか」
子たち「教えて」「教えて」と。

 そこで私は、「いいか、教えてやるけど、君たちのパパや、園長先生には、言ってはだめ
だよ」と言う。そしておもむりに、こう教えてやる。「ビダンシ(美男子)」と。

 すると、子どもたちは、うれしそうに、私に向かって、「ビダンシ」「ビダンシ」と言い
だす。

 ……という話は、以前にも書いた。で、この話には、つづきがある。

 先週、そのことを年長児クラスで教えると、「ママには、使ってはだめ?」と聞いた子ど
もがいた。

私「ママは、女の人だから、ビダンシでは、おかしいよ。女の人には、ビジョ(美女)と
いうんだよ。ビジョという言葉は、悪い言葉だから、使ってはだめだよ」と。

 しかし母親に「美女」というのも、おかしい。そこで思わず、こう言ってしまった。「ビ
ジョじゃあなくて、オーネンのビジョ(往年の美女)かな?」と。

 「しまった!」と思ったが、遅かった。子どもたちは、今度は、参観している母親たち
に向かって、「オーネンのビジョ」「オーネンのビジョ」と言い出した。

 口がすべるとは、こういうことをいう。私はよくこの種のヘマをする。

 しかし教室の中には、いつもの明るい笑い声が、とびかった。ついでに私も、大声で笑
う。私はその雰囲気が、好き。楽しい。これがあるから、幼児教育は、やめられない。

(補記)

 大切なことは、「おとなの優位性」を子どもに、押しつけないこと。
ときにおとなは、バカになり、あるいは子どもに負けたフリをしながら、自信をもたせる。
「おとな(先生)を負かした」という思いが、自信につながる。
その子どもの未来を、子ども自身が明るくする。

 たまたま、BW教室でのやりとりを、YOUTUBEに収めたので、興味のある人は見てほしい。

http://www.youtube.com/watch?v=Ck5MMauSzSE


Hiroshi Hayashi++++++++Oct. 09+++++++++はやし浩司