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子育て最前線の育児論byはやし浩司 8月 24日号
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選ばれました!
【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ホップ・ステップ・子育てジャンプbyはやし浩司(355)
●女性は家の家具?
いまだに女性、なかんずく「妻」を、「内助」程度にしか考えていない男性が多いのは、
驚きでしかない。いや、男性ばかりではない。女性自身でも、「それでいい」と考えている
人が、二割近くもいる。たとえば国立社会保障人口問題研究所の調査(2000年)によ
ると、「掃除、洗濯、炊事の家事をまったくしない」と答えた夫は、いずれも50%以上。
「夫も家事や育児を平等に負担すべきだ」と答えた女性は、76・7%いる。が、その反
面、「反対だ」と答えた女性も23・3%もいる。
ここで「平等に負担」の内容だが、外で仕事をしている夫が、時間的に「平等に」家事
を負担することは、不可能である。それは当然だが、しかしこれは意識の問題。夫が「家
事を平等に負担すべき」と考えながら、妻の仕事をみるのと、夫が、「男は仕事さえしてい
ればそれでいい」と考えながら、妻の仕事をみるのとでは、その見方はまるで変わってく
る。
今の日本の現状は、男性たちが、あまりにも世の通俗的な常識に甘え、それをよいことに
居なおりすぎている。中には、「女房や子どもを食わせてやっている」とか、「男は家庭の
中でデーンと座っていればいい」とか言う人もいる。仕事第一主義が悪いわけではないが、
その仕事第一主義におぼれるあまり、家庭そのものをまったくかえりみない人も多い。
……というようなことを、先日、ある講演会で話したら、その担当者(男性)が講演の
あと、私にこう言った。「このあたりは三世代同居が多いのです。そういうことを先生(私)
が言うと、家族がバラバラになってしまいます。嫁は嫁として、家の中でおとなしくして
いてくれなければ、困るのです」と。
男性の仕事第一主義についても、「農業で疲れきった男が、どうして家事ができますか」と
も。私があきれていると、(黙って聞いていたので、納得したと誤解されたらしい)、こう
も言った。「このあたりの若い母親たちは、家から出て、こうした講演会へ息抜きにきてい
るのです。むずかしい話よりも、はははと笑えるような話をしてください」と。
これには正直言って、あきれた。その男性というのは、まだ30歳そこそこの男性。今
の日本の「流れ」をまったく理解していないばかりか、女性の人権や人格をまったく認め
ていない。その男性は「このあたりは後進国ですから」とさかんに言っていたが、彼自身
の考え方のほうが、よっぽど後進国的だ。
それはともかくも、こんな現状に、世の女性たちが満足するはずがない。夫に不満をもつ
妻もふえている。厚生省の国立問題研究所が発表した「第2回、全国家庭動向調査」(19
98年)によると、「家事、育児で夫に満足している」と答えた妻は、51・7%しかいな
い。この数値は、前回1993年のときよりも、約10ポイントも低くなっている(93
年度は、60・6%)。「(夫の家事や育児を)もともと期待していない」と答えた妻も、5
2・5%もいた。当然だ。
ホップ・ステップ・子育てジャンプbyはやし浩司(356)
●わだかまり論
ほとんどの人は、自分の意思で考え、決断し、そして行動していると思っている。しか
し実際には、人は意識として活動する脳の表層部分の、その約20万倍※もの潜在意識に
よって「動かされている」。こんなことがあった。
J君(小3)と父親は、「とにかく仲が悪い」という。母親はこう話してくれた。「日曜
日にいっしょに釣りに行ったとしても、でかけたと思ったら、その行く途中で親子げんか
が始まってしまうのです。風呂にもときどきいっしょに入るのですが、しばらくすると、
まず息子がワーツと泣き声をあげて風呂から出てくる。そのあと夫の『バカヤロー』とい
う声が聞こえてくるのです」と。
そこでJ君を私のところへ呼んで話を聞くと、J君はこう言った。「パパはぼくが何も悪
いことをしていないのに、すぐ怒る」と。そこで別の日、今度は父親に来てもらい話を聞
くと、父親は父親でこう言った。「息子の生意気な態度が許せない」と。父親の話では、J
君が人をバカにしたような目つきで、父親を見るというのだ。それを父親は「許せない」
と。
そこであれこれ話を聞いても、原因がよくわからなかった。が、それから一時間ほど雑
談していると、J君の父親はこんなことを言い出した。「そう言えば、私は中学生のとき、
いじめにあっていた。そのいじめのグループの中心にいた男の目つきが、あの目つきだっ
た」と。J君の父親は、J君が流し目で父親を見たとき、(それはJ君のクセでもあったの
だが)、J君の父親は、無意識のうちにも自分をいじめた男のめつきを、J君の目つきの中
に感じていた。そしてそれがこれまた無意識のうちに、父親を激怒させていた。
こういうのを日本では、昔から「わだかまり」という。「心のしこり」と言う人もいる。
わだかまりにせよ、しこりにせよ、たいていは無意識の領域に潜み、人をその裏からあや
つる。子育てもまさにそうで、私たちは自分で考え、決断し、そして子育てをしていると
思い込んでいるが、結局は自分が受けた子育てを繰り返しているにすぎない。
問題は繰り返すことではなく、その中でも、ここに書いたようなわだかまりが、何らかの
形で、子育てに悪い影響を与えることである。が、これも本当の問題ではない。だれだっ
て、無数のわだかまりをかかえている。わだかまりのない人など、いない。そこで本当の
問題は、そういうわだかまりがあることに気づかず、そのわだかまりに振りまわされるま
ま、同じ失敗を繰り返すことである。
そこであなたの子育て。もしあなたが自分の子育てで、いつも同じパターンで、同じよ
うに失敗するというのであれば、一度自分の心の中の「わだかまり」を探ってみるとよい。
何かあるはずである。この問題は、まずそのわだかまりに気がつくこと。あとは少し時間
がかかるが、それで問題は解決する。
ホップ・ステップ・子育てジャンプbyはやし浩司(357)
●お人よしは、命取り?
このところ毎日のように、ウィルス入りのメールが届く。私のばあい、まずプロバイダ
ーが、ウィルス検査をしてくれる。この段階でウィルスが入っていると、そのメールを
削除したり修復したりしてくれる。(たいていはそのまま削除され、「削除しました」と
いう連絡だけが私に届く。)が、それでもすり抜けてくるメールがある。
それについては、今度は私のパソコン自体で検査する。この段階で、ウィルスが混入して
いれば、同じように削除する。で、それでも安心できない。私はさらにパソコンを使い分
ける。あるいはプレウィンドウ画面に表示する前に、(?)と思われるメールは削除すると
いう方法で対処している。が、だ。それでもすり抜けてくるメールがある。
私はメールアドレスを公開しているため、(ふつうは、こういう公開はしてはいけない)、
悪意をもった人からの攻撃を受けることがある。つい先日もその攻撃を受けた。あたか
も読者からの質問のような体裁を整えたメールだった。「うむ……?」と迷ったが、うか
つにも開いてしまった。恐らく市販のウィルス検査ソフトにひかからないように、自分
で改変したウィルスだったのだろう。とたんパソコンの動きがおかしくなった。もっと
もそれほど悪質なウィルスではなかったようで(?)、簡単な操作で修復できたが、ウィ
ルスによってはシステム全体を破壊されることもある。
インターネットの世界では、お人よしは命取りになる。「あやしい」と思ったら、即、削
除、また削除。これしかない。しかし、それは口で言うほど、簡単なことではない。自
分の中に本来的にある、「人格」、つまり私のばあい、「お人よし」との戦いでもある。「ひ
ょっとしたら子育てで困っている人からのメールかもしれない」「少し(件名)がおかし
いが、まだパソコンになれていない人からのものかもしれない」と思ってしまう。
そのメールを開いたときもそうだ。そう思って開くと、わけのわからない相談内容。一応
子育ての相談ということになっていたが、どこかトンチンカンな内容だった。「しまった!」
と思ったときには、もう遅かった。
私は改めて、こんなメモをパソコンの上に張りつけた。「あやしげなメールは、即、削除。
お人よしは命取り」と。しかしそれを張りつけたとき、別のところで、自分の人格がま
た一つ削られたような気がした。「私はもともとそんなクールな人間ではないのになあ」
と。しかしそうであるからこそ、また心に誓う。「あやしげなメールは、即、削除」と。
そういうことを誓わねばならないところに、インターネットの問題点が隠されている。
ホップ・ステップ・子育てジャンプbyはやし浩司(358)
●子どもの表情
昔から、『子どもの表情は親がつくる』という。事実そのとおりで、表情豊かな親の子ど
もは、やはり表情が豊かだ。うれしいときには、うれしそうな顔をする。悲しいときには
悲しそうな顔をする。(ただし親が無表情だからといって、子どもも無表情になるとはかぎ
らない。)しかしこの「表情」には、いろいろな問題が隠されている。
その一。今、表情のない子どもがふえている。「幼稚園児でも表情のとぼしい子どもは、
全体の二割前後はいる」と、大阪市にあるI幼稚園のS氏が話してくれた。程度の問題も
あり、一概に何割とは言えないが、多いのは事実。私の実感でも二割という数字は、ほぼ
的確ではないかと思っている。ほかの子どもたちがドッと笑うようなときでも、表情を変
えない。うれしいときも悲しいときも、無表情のまま行動する、など。
(最近では、サイレントベービー論を否定する説が優勢になってきた。生まれつきという
よりは、親の拒否的育児姿勢によってそうなると考えるのが常識的になってきた。200
9年7月。)
原因のひとつに、乳幼児期からのテレビ漬けの生活が考えられる。そのことはテレビを
じっと見入っている幼児を観察すればわかる。おもしろがっているはずだというときでも、
またこわがっているはずだというときでも、ほとんど表情を変えない。保育園や幼稚園へ
入ってからもそうで、先生が何かおもしろい話をしても、ほとんど反応を示さない。あた
かもテレビでも見ているかのような感じで先生の方をじっと見ている。
このタイプの子どもは、ほかに、吐き出す息が弱く、母音だけで言葉を話すなどの特徴も
ある。「私は林です」を、「ああいあ、ああいえう」というような話し方をする。こうした
症状が見られたら、私は親に、「小さいときからテレビばかり見ていましたね」と言うこと
がある。親は親で、「どうしてそんなことがわかるのですか?」と驚くが、タネを明かせば、
何でもない。が、この問題はそれほど深刻に考える必要はない。やがて園や学校生活にな
れてくると、表情もそれなりに豊かになってくる。
その二。子どものばあい、とくに警戒しなければならないのは、心(情意)と表情の遊
離である。悲しいときにニコニコと笑みを浮かべる、あるいは怒っているはずなのに、無
表情のままである、など。心(情緒)に何か問題のある子どもは、この遊離現象が現れる
ことが多い。たとえばかん黙児や自閉症児と呼ばれる子どもは、柔和な表情を浮かべたま
ま、心の中ではまったく別のことを考えていたりする。そんなわけで逆に、この遊離が現
れたら、かなり深刻な問題として、子どもの心を考える。
とくに教育の世界では、心と表情の一致する子どもを、「すなおな子ども」という。いや
だったら「いや」と言う。したかったら、「したい」と言う。外から見ても、心のつかみ
やすい子どもをすなおな子どもという。表情は、それを見分ける大切な手段ということ
になる。
ホップ・ステップ・子育てジャンプbyはやし浩司(359)
●親しみのもてる子ども
こちらが親切にしてあげたり、やさしくしてあげると、その親切や、やさしさがそのま
ま、スーッと心の奥深くまで染み込んでいくのがわかる子どもがいる。そういう子どもを、
一般に、「親しみのもてる子ども」という。
一方、そういう親切や、やさしさがどこかではね返されてしまうのを感ずる子どももいる。
ものの考え方が、ひねくれていたりする。私「今日は、いい天気だね」、子「今日は、いい
天気ではない。あそこに雲がある」、私「雲があっても、いい天気だよ」、子「雲があるか
ら、いい天気ではない」と。
親しみのもてる子どもとそうでない子どもの違いは、要するに心が開いているかどうか
ということ。心が開いている子どもは、当然のことながら、心の交流ができる。その心の
交流が、互いの親近感をます。そうでなければそうでない。
そこであなたとあなたの子どもの関係はどうだろうか。あなたは自分の子どものことを、
親しみのもてる子どもと思っているだろうか。それともどこかわけのわからない子どもと
思っているだろうか。こんなチェックテストを用意してみた。
(1) あなたの子どもは、あなたの前で、したいことについて、「したい」と言い、したく
ないことについては、「いやだ」と、いつもはっきりと言う。言うことができる。
(2) あなたの子どもはあなたに対して、子どもらしい自然な形で、スキンシップを求め
てきたり、甘えるときも、子どもらしい甘え方をしている。甘えることができる。
(3) あなたの子どもが何かを失敗し、それをあなたが注意したり叱ったとき、子どもが
なごやかな言い方で、「ごめんなさい」と言う。またすなおに自分の失敗を認める。
この三つのテストで、「そうだ」と言える子どもは、あなたに対して心が開いているとい
うことになる。そうであれば問題はないが、そうでなければ、あなたの子どもへの接し方
を反省する。「私は親だ」式の権威主義、ガミガミと価値観を押しつける過干渉、いつもピ
リピリと子どもを監視する過関心など。さらに深刻な問題として、あなた自身が子どもに
対して心を開いていないばあいがある。
子どものことで、見え、メンツ、世間体を気にしているようであれば、かなり危険な状態
であるとみてよい。さらに子どもに対して、ウソをつく、心をごまかす、かっこうをつけ
るなどの様子があれば、さらに危険な状態であるとみてよい。あなたという親が子どもに
心を開かないで、どうして子どもに心を開けということができるのか。
子どもの心が見えなくなったら、子どもの心が閉じていると考える。「うちの子は何を考
えているかわからない」「何をしたいのかわからない」「何かを聞いてもグズグズしている
だけで、はっきりしない」など。この状態が長く続くと、親子の関係は必ず断絶する。も
しそうなればなったで、それこそ、子育ては大失敗というもの。親しみのもてる子どもを
考えるときには、そういう問題も含まれる。
ホップ・ステップ・子育てジャンプbyはやし浩司(360)
●被害妄想(心配過剰)
こんな話を聞いたら、あなたはどう思うだろうか。「Aさん(32歳女性)が、子ども(4
歳)と道路を歩いていたときのこと。うしろからきた自転車に、その子どもがはねられて
しまった。子どもはひどく頭を打ち、救急車がくるまで意識がなかった。幸いけがは少な
くてすんだが、やがて深刻な後遺症があらわれた。
子どもから集中力がなくなり、こまかい作業ができなくなってしまった。事故のとき、脳
のある部分が酸欠状態になり、それで脳にダメージを与えたらしい。で、その事故から5、
6年になるが、その状態はほとんどかわっていない」と。
こういう話を耳にすると、母親たちの反応はいろいろに分かれる。(1)他人の話は他人
の話として、自分の子どもとは切り離すことができるタイプ。(2)「自分の子どもでなく
てよかった」と思い、「自分の子どもだったら、どうしよう」と、あれこれ考えるタイプ。
ふつうは(「ふつう」はという言い方は、適切でないかもしれないが)、(1)のように考え
る。しかし心配性の人は、(2)のように考える。考えながら、その心配を、かぎりなく広
げていく。「歩道といっても安全ではない」「うちの子もフラフラと歩くタイプだから心配
だ」「道路を歩くときは、うしろも見なくてはいけない」など。
もしあなたがここでいう(2)のタイプなら、子育て全体が、心配過剰になっていない
かを反省する。こうした心配過剰は、えてして妄想性をもちやすく、それが子育てそのも
のをゆがめることが多い。過保護もそのひとつだが、過干渉、過関心へと進むこともある。
ある母親は、子ども(小四女児)が遠足に行った日、日焼け止めクリームを渡すのを忘れ
た。そこで心配になり、そのクリームをわざわざ遠足先まで届けたという。「紫外線に多く
あたると、おとなになってから皮膚ガンになるから」と。また別の母親は、息子(小6)
が修学旅行に行っている間、心配で一睡もできなかったという。「どうして?」と私が聞く
と、「あの子が皆にいじめられているのではないかと心配でなりませんでした」と。
もっともこうした妄想性が自分の範囲でとどまっているなら、まだよい。しかしその妄
想性が他人に向けられると、大きなトラブルの原因となる。ある母親は、自分の息子(中
1) が不登校児になったのは、同級生のB男のせいだと思い込んでいた。そこで毎晩
のようにB男の母親に電話をしていた。いや、電話といっても、ふつうの電話ではな
い。夜中の2時とか3時。しかもその電話が、ときには1時間とか2時間も続いたと
いう。
こうした妄想性は、いわばクセのようなもの。一度クセになると、いつも同じようなパ
ターンで考えるようになる。どこかでその妄想性を感じたら、できるだけ軽い段階でそれ
に気づき、そこでブレーキをかけるようにする。たとえば冒頭の話で、あなたが(2)の
ように考える傾向があれば、「そういうふうに考えるのはふつうでない」とブレーキをかけ
る。
【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
●実家を売る(2)
+++++++++++++++++++
実家を売ることにした。
買い主の言い値で、売ることにした。
現在、その相手と交渉を進めている。
「損」とか「得」とかは、考えない。
そういうのではない。
私は早く、あの実家とは縁を切りたい。
ついでに郷里とも、縁を切りたい。
それが目的だから、価格など、関係ない。
どうでもよい。
+++++++++++++++++++
●故郷
一抹のさみしさは、ある。
ないとは言わない。
しかしそれ以上に、うれしい。
「うれしい」というよりは、気持ちが軽い。
心に張り付いた、重荷がこれでやっと、はずせる。
私にとって、「実家」というのは、そういうもの。
「故郷」というのは、そういうもの。
それがやっと、はずせる。
●縁を切る
同時に法事の問題もある。
実兄と実母の一周忌がつづく。
墓の問題もある。
しかしあとは、成り行き。
成り行きに任せる。
なるようになる。
そのときは、そのとき。
陰でいろいろ言っている人もいるようだ。
だれかがひとりで、騒いでいる。
が、言わせておけばよい。
気にしない。
「故郷と縁を切る」ということには、そういう意味も含まれる。
●相続
昨日、20年来の友人(SGさん、男性、64歳)と、話した。
その友人は、8人兄弟の長男。
広い農地をもっている。
それでこう言った。
「ご先祖様には、感謝しなくちゃア」と。
実父が死んだときのこと。
遺産相続でもめないようにということで、
葬儀の席で、現金を兄弟たちに分配したという。
その額、1人あたり、1000万円。
それを条件に遺産相続を、放棄してもらった。
「たいへんでしたね」と私が言うと、
「(兄弟どうしで)もめるのは、いやだからねエ」と。
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ホップ・ステップ・子育てジャンプbyはやし浩司(355)
●女性は家の家具?
いまだに女性、なかんずく「妻」を、「内助」程度にしか考えていない男性が多いのは、
驚きでしかない。いや、男性ばかりではない。女性自身でも、「それでいい」と考えている
人が、二割近くもいる。たとえば国立社会保障人口問題研究所の調査(2000年)によ
ると、「掃除、洗濯、炊事の家事をまったくしない」と答えた夫は、いずれも50%以上。
「夫も家事や育児を平等に負担すべきだ」と答えた女性は、76・7%いる。が、その反
面、「反対だ」と答えた女性も23・3%もいる。
ここで「平等に負担」の内容だが、外で仕事をしている夫が、時間的に「平等に」家事
を負担することは、不可能である。それは当然だが、しかしこれは意識の問題。夫が「家
事を平等に負担すべき」と考えながら、妻の仕事をみるのと、夫が、「男は仕事さえしてい
ればそれでいい」と考えながら、妻の仕事をみるのとでは、その見方はまるで変わってく
る。
今の日本の現状は、男性たちが、あまりにも世の通俗的な常識に甘え、それをよいことに
居なおりすぎている。中には、「女房や子どもを食わせてやっている」とか、「男は家庭の
中でデーンと座っていればいい」とか言う人もいる。仕事第一主義が悪いわけではないが、
その仕事第一主義におぼれるあまり、家庭そのものをまったくかえりみない人も多い。
……というようなことを、先日、ある講演会で話したら、その担当者(男性)が講演の
あと、私にこう言った。「このあたりは三世代同居が多いのです。そういうことを先生(私)
が言うと、家族がバラバラになってしまいます。嫁は嫁として、家の中でおとなしくして
いてくれなければ、困るのです」と。
男性の仕事第一主義についても、「農業で疲れきった男が、どうして家事ができますか」と
も。私があきれていると、(黙って聞いていたので、納得したと誤解されたらしい)、こう
も言った。「このあたりの若い母親たちは、家から出て、こうした講演会へ息抜きにきてい
るのです。むずかしい話よりも、はははと笑えるような話をしてください」と。
これには正直言って、あきれた。その男性というのは、まだ30歳そこそこの男性。今
の日本の「流れ」をまったく理解していないばかりか、女性の人権や人格をまったく認め
ていない。その男性は「このあたりは後進国ですから」とさかんに言っていたが、彼自身
の考え方のほうが、よっぽど後進国的だ。
それはともかくも、こんな現状に、世の女性たちが満足するはずがない。夫に不満をもつ
妻もふえている。厚生省の国立問題研究所が発表した「第2回、全国家庭動向調査」(19
98年)によると、「家事、育児で夫に満足している」と答えた妻は、51・7%しかいな
い。この数値は、前回1993年のときよりも、約10ポイントも低くなっている(93
年度は、60・6%)。「(夫の家事や育児を)もともと期待していない」と答えた妻も、5
2・5%もいた。当然だ。
ホップ・ステップ・子育てジャンプbyはやし浩司(356)
●わだかまり論
ほとんどの人は、自分の意思で考え、決断し、そして行動していると思っている。しか
し実際には、人は意識として活動する脳の表層部分の、その約20万倍※もの潜在意識に
よって「動かされている」。こんなことがあった。
J君(小3)と父親は、「とにかく仲が悪い」という。母親はこう話してくれた。「日曜
日にいっしょに釣りに行ったとしても、でかけたと思ったら、その行く途中で親子げんか
が始まってしまうのです。風呂にもときどきいっしょに入るのですが、しばらくすると、
まず息子がワーツと泣き声をあげて風呂から出てくる。そのあと夫の『バカヤロー』とい
う声が聞こえてくるのです」と。
そこでJ君を私のところへ呼んで話を聞くと、J君はこう言った。「パパはぼくが何も悪
いことをしていないのに、すぐ怒る」と。そこで別の日、今度は父親に来てもらい話を聞
くと、父親は父親でこう言った。「息子の生意気な態度が許せない」と。父親の話では、J
君が人をバカにしたような目つきで、父親を見るというのだ。それを父親は「許せない」
と。
そこであれこれ話を聞いても、原因がよくわからなかった。が、それから一時間ほど雑
談していると、J君の父親はこんなことを言い出した。「そう言えば、私は中学生のとき、
いじめにあっていた。そのいじめのグループの中心にいた男の目つきが、あの目つきだっ
た」と。J君の父親は、J君が流し目で父親を見たとき、(それはJ君のクセでもあったの
だが)、J君の父親は、無意識のうちにも自分をいじめた男のめつきを、J君の目つきの中
に感じていた。そしてそれがこれまた無意識のうちに、父親を激怒させていた。
こういうのを日本では、昔から「わだかまり」という。「心のしこり」と言う人もいる。
わだかまりにせよ、しこりにせよ、たいていは無意識の領域に潜み、人をその裏からあや
つる。子育てもまさにそうで、私たちは自分で考え、決断し、そして子育てをしていると
思い込んでいるが、結局は自分が受けた子育てを繰り返しているにすぎない。
問題は繰り返すことではなく、その中でも、ここに書いたようなわだかまりが、何らかの
形で、子育てに悪い影響を与えることである。が、これも本当の問題ではない。だれだっ
て、無数のわだかまりをかかえている。わだかまりのない人など、いない。そこで本当の
問題は、そういうわだかまりがあることに気づかず、そのわだかまりに振りまわされるま
ま、同じ失敗を繰り返すことである。
そこであなたの子育て。もしあなたが自分の子育てで、いつも同じパターンで、同じよ
うに失敗するというのであれば、一度自分の心の中の「わだかまり」を探ってみるとよい。
何かあるはずである。この問題は、まずそのわだかまりに気がつくこと。あとは少し時間
がかかるが、それで問題は解決する。
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●お人よしは、命取り?
このところ毎日のように、ウィルス入りのメールが届く。私のばあい、まずプロバイダ
ーが、ウィルス検査をしてくれる。この段階でウィルスが入っていると、そのメールを
削除したり修復したりしてくれる。(たいていはそのまま削除され、「削除しました」と
いう連絡だけが私に届く。)が、それでもすり抜けてくるメールがある。
それについては、今度は私のパソコン自体で検査する。この段階で、ウィルスが混入して
いれば、同じように削除する。で、それでも安心できない。私はさらにパソコンを使い分
ける。あるいはプレウィンドウ画面に表示する前に、(?)と思われるメールは削除すると
いう方法で対処している。が、だ。それでもすり抜けてくるメールがある。
私はメールアドレスを公開しているため、(ふつうは、こういう公開はしてはいけない)、
悪意をもった人からの攻撃を受けることがある。つい先日もその攻撃を受けた。あたか
も読者からの質問のような体裁を整えたメールだった。「うむ……?」と迷ったが、うか
つにも開いてしまった。恐らく市販のウィルス検査ソフトにひかからないように、自分
で改変したウィルスだったのだろう。とたんパソコンの動きがおかしくなった。もっと
もそれほど悪質なウィルスではなかったようで(?)、簡単な操作で修復できたが、ウィ
ルスによってはシステム全体を破壊されることもある。
インターネットの世界では、お人よしは命取りになる。「あやしい」と思ったら、即、削
除、また削除。これしかない。しかし、それは口で言うほど、簡単なことではない。自
分の中に本来的にある、「人格」、つまり私のばあい、「お人よし」との戦いでもある。「ひ
ょっとしたら子育てで困っている人からのメールかもしれない」「少し(件名)がおかし
いが、まだパソコンになれていない人からのものかもしれない」と思ってしまう。
そのメールを開いたときもそうだ。そう思って開くと、わけのわからない相談内容。一応
子育ての相談ということになっていたが、どこかトンチンカンな内容だった。「しまった!」
と思ったときには、もう遅かった。
私は改めて、こんなメモをパソコンの上に張りつけた。「あやしげなメールは、即、削除。
お人よしは命取り」と。しかしそれを張りつけたとき、別のところで、自分の人格がま
た一つ削られたような気がした。「私はもともとそんなクールな人間ではないのになあ」
と。しかしそうであるからこそ、また心に誓う。「あやしげなメールは、即、削除」と。
そういうことを誓わねばならないところに、インターネットの問題点が隠されている。
ホップ・ステップ・子育てジャンプbyはやし浩司(358)
●子どもの表情
昔から、『子どもの表情は親がつくる』という。事実そのとおりで、表情豊かな親の子ど
もは、やはり表情が豊かだ。うれしいときには、うれしそうな顔をする。悲しいときには
悲しそうな顔をする。(ただし親が無表情だからといって、子どもも無表情になるとはかぎ
らない。)しかしこの「表情」には、いろいろな問題が隠されている。
その一。今、表情のない子どもがふえている。「幼稚園児でも表情のとぼしい子どもは、
全体の二割前後はいる」と、大阪市にあるI幼稚園のS氏が話してくれた。程度の問題も
あり、一概に何割とは言えないが、多いのは事実。私の実感でも二割という数字は、ほぼ
的確ではないかと思っている。ほかの子どもたちがドッと笑うようなときでも、表情を変
えない。うれしいときも悲しいときも、無表情のまま行動する、など。
(最近では、サイレントベービー論を否定する説が優勢になってきた。生まれつきという
よりは、親の拒否的育児姿勢によってそうなると考えるのが常識的になってきた。200
9年7月。)
原因のひとつに、乳幼児期からのテレビ漬けの生活が考えられる。そのことはテレビを
じっと見入っている幼児を観察すればわかる。おもしろがっているはずだというときでも、
またこわがっているはずだというときでも、ほとんど表情を変えない。保育園や幼稚園へ
入ってからもそうで、先生が何かおもしろい話をしても、ほとんど反応を示さない。あた
かもテレビでも見ているかのような感じで先生の方をじっと見ている。
このタイプの子どもは、ほかに、吐き出す息が弱く、母音だけで言葉を話すなどの特徴も
ある。「私は林です」を、「ああいあ、ああいえう」というような話し方をする。こうした
症状が見られたら、私は親に、「小さいときからテレビばかり見ていましたね」と言うこと
がある。親は親で、「どうしてそんなことがわかるのですか?」と驚くが、タネを明かせば、
何でもない。が、この問題はそれほど深刻に考える必要はない。やがて園や学校生活にな
れてくると、表情もそれなりに豊かになってくる。
その二。子どものばあい、とくに警戒しなければならないのは、心(情意)と表情の遊
離である。悲しいときにニコニコと笑みを浮かべる、あるいは怒っているはずなのに、無
表情のままである、など。心(情緒)に何か問題のある子どもは、この遊離現象が現れる
ことが多い。たとえばかん黙児や自閉症児と呼ばれる子どもは、柔和な表情を浮かべたま
ま、心の中ではまったく別のことを考えていたりする。そんなわけで逆に、この遊離が現
れたら、かなり深刻な問題として、子どもの心を考える。
とくに教育の世界では、心と表情の一致する子どもを、「すなおな子ども」という。いや
だったら「いや」と言う。したかったら、「したい」と言う。外から見ても、心のつかみ
やすい子どもをすなおな子どもという。表情は、それを見分ける大切な手段ということ
になる。
ホップ・ステップ・子育てジャンプbyはやし浩司(359)
●親しみのもてる子ども
こちらが親切にしてあげたり、やさしくしてあげると、その親切や、やさしさがそのま
ま、スーッと心の奥深くまで染み込んでいくのがわかる子どもがいる。そういう子どもを、
一般に、「親しみのもてる子ども」という。
一方、そういう親切や、やさしさがどこかではね返されてしまうのを感ずる子どももいる。
ものの考え方が、ひねくれていたりする。私「今日は、いい天気だね」、子「今日は、いい
天気ではない。あそこに雲がある」、私「雲があっても、いい天気だよ」、子「雲があるか
ら、いい天気ではない」と。
親しみのもてる子どもとそうでない子どもの違いは、要するに心が開いているかどうか
ということ。心が開いている子どもは、当然のことながら、心の交流ができる。その心の
交流が、互いの親近感をます。そうでなければそうでない。
そこであなたとあなたの子どもの関係はどうだろうか。あなたは自分の子どものことを、
親しみのもてる子どもと思っているだろうか。それともどこかわけのわからない子どもと
思っているだろうか。こんなチェックテストを用意してみた。
(1) あなたの子どもは、あなたの前で、したいことについて、「したい」と言い、したく
ないことについては、「いやだ」と、いつもはっきりと言う。言うことができる。
(2) あなたの子どもはあなたに対して、子どもらしい自然な形で、スキンシップを求め
てきたり、甘えるときも、子どもらしい甘え方をしている。甘えることができる。
(3) あなたの子どもが何かを失敗し、それをあなたが注意したり叱ったとき、子どもが
なごやかな言い方で、「ごめんなさい」と言う。またすなおに自分の失敗を認める。
この三つのテストで、「そうだ」と言える子どもは、あなたに対して心が開いているとい
うことになる。そうであれば問題はないが、そうでなければ、あなたの子どもへの接し方
を反省する。「私は親だ」式の権威主義、ガミガミと価値観を押しつける過干渉、いつもピ
リピリと子どもを監視する過関心など。さらに深刻な問題として、あなた自身が子どもに
対して心を開いていないばあいがある。
子どものことで、見え、メンツ、世間体を気にしているようであれば、かなり危険な状態
であるとみてよい。さらに子どもに対して、ウソをつく、心をごまかす、かっこうをつけ
るなどの様子があれば、さらに危険な状態であるとみてよい。あなたという親が子どもに
心を開かないで、どうして子どもに心を開けということができるのか。
子どもの心が見えなくなったら、子どもの心が閉じていると考える。「うちの子は何を考
えているかわからない」「何をしたいのかわからない」「何かを聞いてもグズグズしている
だけで、はっきりしない」など。この状態が長く続くと、親子の関係は必ず断絶する。も
しそうなればなったで、それこそ、子育ては大失敗というもの。親しみのもてる子どもを
考えるときには、そういう問題も含まれる。
ホップ・ステップ・子育てジャンプbyはやし浩司(360)
●被害妄想(心配過剰)
こんな話を聞いたら、あなたはどう思うだろうか。「Aさん(32歳女性)が、子ども(4
歳)と道路を歩いていたときのこと。うしろからきた自転車に、その子どもがはねられて
しまった。子どもはひどく頭を打ち、救急車がくるまで意識がなかった。幸いけがは少な
くてすんだが、やがて深刻な後遺症があらわれた。
子どもから集中力がなくなり、こまかい作業ができなくなってしまった。事故のとき、脳
のある部分が酸欠状態になり、それで脳にダメージを与えたらしい。で、その事故から5、
6年になるが、その状態はほとんどかわっていない」と。
こういう話を耳にすると、母親たちの反応はいろいろに分かれる。(1)他人の話は他人
の話として、自分の子どもとは切り離すことができるタイプ。(2)「自分の子どもでなく
てよかった」と思い、「自分の子どもだったら、どうしよう」と、あれこれ考えるタイプ。
ふつうは(「ふつう」はという言い方は、適切でないかもしれないが)、(1)のように考え
る。しかし心配性の人は、(2)のように考える。考えながら、その心配を、かぎりなく広
げていく。「歩道といっても安全ではない」「うちの子もフラフラと歩くタイプだから心配
だ」「道路を歩くときは、うしろも見なくてはいけない」など。
もしあなたがここでいう(2)のタイプなら、子育て全体が、心配過剰になっていない
かを反省する。こうした心配過剰は、えてして妄想性をもちやすく、それが子育てそのも
のをゆがめることが多い。過保護もそのひとつだが、過干渉、過関心へと進むこともある。
ある母親は、子ども(小四女児)が遠足に行った日、日焼け止めクリームを渡すのを忘れ
た。そこで心配になり、そのクリームをわざわざ遠足先まで届けたという。「紫外線に多く
あたると、おとなになってから皮膚ガンになるから」と。また別の母親は、息子(小6)
が修学旅行に行っている間、心配で一睡もできなかったという。「どうして?」と私が聞く
と、「あの子が皆にいじめられているのではないかと心配でなりませんでした」と。
もっともこうした妄想性が自分の範囲でとどまっているなら、まだよい。しかしその妄
想性が他人に向けられると、大きなトラブルの原因となる。ある母親は、自分の息子(中
1) が不登校児になったのは、同級生のB男のせいだと思い込んでいた。そこで毎晩
のようにB男の母親に電話をしていた。いや、電話といっても、ふつうの電話ではな
い。夜中の2時とか3時。しかもその電話が、ときには1時間とか2時間も続いたと
いう。
こうした妄想性は、いわばクセのようなもの。一度クセになると、いつも同じようなパ
ターンで考えるようになる。どこかでその妄想性を感じたら、できるだけ軽い段階でそれ
に気づき、そこでブレーキをかけるようにする。たとえば冒頭の話で、あなたが(2)の
ように考える傾向があれば、「そういうふうに考えるのはふつうでない」とブレーキをかけ
る。
【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
●実家を売る(2)
+++++++++++++++++++
実家を売ることにした。
買い主の言い値で、売ることにした。
現在、その相手と交渉を進めている。
「損」とか「得」とかは、考えない。
そういうのではない。
私は早く、あの実家とは縁を切りたい。
ついでに郷里とも、縁を切りたい。
それが目的だから、価格など、関係ない。
どうでもよい。
+++++++++++++++++++
●故郷
一抹のさみしさは、ある。
ないとは言わない。
しかしそれ以上に、うれしい。
「うれしい」というよりは、気持ちが軽い。
心に張り付いた、重荷がこれでやっと、はずせる。
私にとって、「実家」というのは、そういうもの。
「故郷」というのは、そういうもの。
それがやっと、はずせる。
●縁を切る
同時に法事の問題もある。
実兄と実母の一周忌がつづく。
墓の問題もある。
しかしあとは、成り行き。
成り行きに任せる。
なるようになる。
そのときは、そのとき。
陰でいろいろ言っている人もいるようだ。
だれかがひとりで、騒いでいる。
が、言わせておけばよい。
気にしない。
「故郷と縁を切る」ということには、そういう意味も含まれる。
●相続
昨日、20年来の友人(SGさん、男性、64歳)と、話した。
その友人は、8人兄弟の長男。
広い農地をもっている。
それでこう言った。
「ご先祖様には、感謝しなくちゃア」と。
実父が死んだときのこと。
遺産相続でもめないようにということで、
葬儀の席で、現金を兄弟たちに分配したという。
その額、1人あたり、1000万円。
それを条件に遺産相続を、放棄してもらった。
「たいへんでしたね」と私が言うと、
「(兄弟どうしで)もめるのは、いやだからねエ」と。