部長ブログ@箕面市役所

箕面市役所の部長が、市のホットな話題を語ります!
市の動きや仕事紹介、副市長、教育委員会委員などのつぶやきも。

市立病院のリニューアル

2017年09月04日 | 市立病院事務局

皆様こんにちは。箕面市立病院事務局の稲野です。

とても暑かった長い夏も終盤を迎え、秋の気配が感じられる季節になりました。
市役所では、きょうから9月市議会が始まりました。今議会は、通常の条例・予算等の審議に加え、昨年度の決算審査と議会の役員改選が行われるため、43日間の長い会期が設定されています。市立病院からは「リニューアル」に関係する補正予算を提出していますので、より一層の緊張感をもって、臨んでまいります。

(リハビリ棟西側広場の大きなサルスベリ)

さて、今回は、平成28年度後半から取り組んできた「市立病院のリニューアル」にかかる調査検討業務について、シンクタンクによる報告書がまとまりましたので、その概要をご紹介いたします。

○リニューアル手法の調査検討
箕面市民の長年の悲願であった市立病院は、昭和56年(1981年)7月7日、たなばたの日にオープンしました。当時は、最新の医療機器を備えた機能的な病院として、多くの市民や関係各方面から、絶大なる評価をいただき、診療をスタートしました。

しかし、現在では、本館は築36年が経過し、大阪府内で急性期医療を担う200床以上の公立病院(当院は317床)のうち、最も古い病院となっています。また、24時間365日稼働し続ける病院としての特性から、施設・設備の深刻な老朽化が進行するとともに、日進月歩で進化する医療技術への対応が急務となっています。

そこで、市立病院の施設・設備の現状分析と課題抽出を行い、その解決策として、「現施設の大規模なリニューアル」、「現地での建替え」、又は「移転しての建替え」の3手法について、シンクタンクに委託して、調査検討を行ってきました。

(市立病院の外観~左側が本館、右側がリハビリテーション棟)

○老朽化の状況
病院施設の耐用年数(使用に耐えうる年数)には、鉄筋コンクリートの強度等による「物理的耐用年数」と、税法上の経済価値による「法定耐用年数」、病院としての機能を保持するために一般的に建替えがなされる「機能的耐用年数」の3つがあります。

物理的耐用年数は60年間、法定耐用年数は39年間、機能的耐用年数は31年間とされています。ただし、機能的耐用年数については、当院のように、適切な時期に大規模改修を実施した場合は10年間延長され、41年間とされています。これを市立病院(本館)に当てはめてみると、物理的耐用年数は24年後の2041年に、法定耐用年数は3年後の2020年に、機能的耐用年数は5年後の2022年に、それぞれ迎えることになります。

また、病院は、電気・水道・下水・ガス・空調といった通常の設備以外に、医療用ガス、蒸気などの特殊な設備や配管が施設全体に張り巡らされており、当院ではこれらのトラブルが多発しています。その頻度は、平成28年度(2016年度)では278件もあり、週に5日以上、何らかの事故が発生する状況です。これを延床面積が同規模の3LDK、200世帯規模の分譲マンションに置き換えてみると、毎月、全世帯の1割強でキッチンやトイレの詰まりなどのトラブルが生じている状況です。

そして、これら以外にも、開院以来使用している高圧配電機器等、ダウンすれば、すぐには復旧できないような設備があります。もし、これらで重大事故が発生した場合には、手術室、MRI等検査機器、電子カルテ等が使用できず、診療機能が完全に停止する恐れがあり、手術の中断など、患者さまの生命維持に関わる重大な影響が強く懸念されます。

(設備・配管の事故・故障箇所の一例)

つまり、市立病院が最低限、病院としての機能を維持するためには、リニューアルを図るべき切迫した状況にあります。

○最新医療への対応
市立病院施設のもう一つの大きな課題は、最新医療への対応です。例えば、がんの3大治療法として、「手術療法」と「化学療法」のほかに「放射線療法」がありますが、現在、市立病院では「放射線療法」ができません。現在の施設構造では、1400トンともいわれる放射線療法の設備荷重に耐えられないことから、必要な機種の導入ができないため、放射線療法が必要な患者さまは他院に紹介している状況にあります。

また、もう一つの例として、最先端の血管造影検査機能を融合した手術室である「ハイブリッド手術室」の設置ができないことが挙げられます。ハイブリッド手術室の設置には、8.0メートル×8.0メートル程度以上の柱のないスペースが必要とされますが、現在の施設構造では手術室の柱間隔が6.0メートル×7.1メートルであるため、現在、循環器系の難易度の高い手術患者さまは他院に紹介している状況にあります。

そして、市立病院には現在、手術室が6 室ありますが、1室当たり年間約690 件の手術を実施しており、飽和状態にあるため、手術が必要な患者さまを今以上に受け入れることが困難な状況にあります。

 

以上は主な例ですが、現在の市立病院は、経年によって施設構造そのものが陳腐化し、最先端の医療に対応しきれなくなっています。市立病院が市内唯一の急性期病院としての役割を担い続けるためには、また、近隣病院に引けを取らず患者さまに選ばれる病院であり続けるためには、この状況を放置することは適切ではありません。

○リニューアル手法の検討
老朽化の課題解決を図るリニューアル手法の選択肢は、「現施設の大規模改修」、「現敷地での建替え」、「移転して建替え」の3つがあります。まずは、これらの手法について、費用を試算して、比較検証を行いました。

具体的には、大規模改修案については、最新医療への対応をしないパターンに加え、現施設の可能な範囲で最新医療に対応するパターン、現施設の改修と増築により最新医療に対応するパターンの3つを試算しました。

現地建替え案については、全国で直近3年間に建替えられた、市立病院と同規模・同等機能の10病院の事例を分析した上で、そのうち最もコンパクトなレイアウトで、最小の1床当たり面積68平方メートルを検討モデルとして、次の組合せにより、8パターンを試算しました。
◆対象となる敷地を現在のままのパターンと隣接する保育所まで含めたパターン
◆建替え対象を本館のみとするパターンとリハビリテーション棟も含めたパターン
◆建替え工事を一括で行うパターンと数段階に分けた分割方式で行うパターン

 

(現地建替え案のレイアウトの一例)

また、移転建替え案は、検討モデルから箕面市内で面積10000平方メートル以上で短辺が72メートル以上の土地、周辺環境と調和した場所、市内全域からの救急搬送時間を考慮した場所、市内外から交通アクセスがよい場所などを敷地の条件として、低・未利用地を絞り込んだ結果、船場東1丁目のCOM1号館跡地と未開設の新船場北公園が唯一の候補地となりました。なお、試算は、移転場所未定とCOM1号館跡地等の2パターンについて行いました。

 

○まとめと今後の進め方
これら各手法・パターンの比較方法としては、まず比較期間を、最も短い大規模改修後の本館の建物使用期間18年間として、イニシャル費用の1年当たり額×18年と、光熱水費等の維持管理費やそれまでの間に必要となる施設延命のための改修費など18年分のランニング費用を含めたトータルコストを試算しました。

その結果、大規模改修案については、最新医療に対応しないパターンは今後、地域での役割を果たせず、経営上のリスクを負う危惧があること。最新医療に対応したパターンは改修してもなお配管の短寿命化が懸念されたり、工事期間中の患者さまへの影響が大きいなど課題含みの中、より安価な建替え案があることから、除外しました。

そして、さまざまな検討プロセスを経た結果、「現在の敷地のままで本館・リハビリテーション棟ともに建替える現地建替え案」と「COM1号館跡地等への移転建替え案」がコスト面において同等である。どちらの案も病院の立地として相応しく、両案に客観的な優劣はない、との報告書がまとめられました。

なお、今後は、アクセス性、敷地条件、建替え工事中の影響など、それぞれの案のメリット・デメリットを考慮しながら、船場地区に新設が予定されている学校用地との関係も含めて、総合的な検討を進め、「現地建替え」か「移転建替え」かを決定していくことになります。

なお、詳しい内容については、市ホームページの「箕面市立病院リニューアル調査検討報告書について」をご覧ください。

「ゆるキャラ(R)グランプリ2017」が81(火曜日)にスタートしました。市では1110(金曜日)の投票期間終了までの間、「滝ノ道ゆずる」を応援する統一キャンペーンを展開中です。  

 滝ノ道ゆずるは、6年連続で大阪1位を獲得しており、有名企業とコラボしたり、数々のイベントに参加したりと活躍の場を広げています。箕面市を広くPRするため、グランプリでの日本一を目指していますので、市民のみなさまの投票、応援をよろしくお願いします。 

ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
« 子ども達の健やかな成長を願... | トップ | 悪質商法にご注意ください! »
最近の画像もっと見る

市立病院事務局」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事