こんにちは 健康福祉部の大橋です。
前々回のブログでも取り上げましたが、今年は、異例の早さでインフルエンザが流行しています。
国立感染症研究所の発表によれば、今年は8月下旬からインフルエンザ患者の報告数は増え続け、11月10日の時点で全国の患者数は、5,000人を超え、去年の同じ時期に比べその数は約2倍となっています。
インフルエンザの流行時期は、日本やアメリカなど北半球では10月~3月、オーストラリアなど南半球では4月~9月と一般的に言われており、一年中、世界のどこかで流行しています。
専門家によると『ラグビーワールドカップ2019日本大会』が日本でのインフルエンザの流行を早めた可能性があるとか?
インフルエンザの予防接種がまだのかたは、早めに受けるようにし、外出時にはマスクの着用を心がけ、手洗いとうがいをこまめにしていただくようお願いします。
(予防方法などは、前々回のブログ(こちら)をご参照ください)
『骨卒中(こつそっちゅう』ってご存じですか?
介護が必要となる原因疾病として、国民生活基礎調査で大規模調査が行われた平成28年の結果を見ると、1位が「認知症」、2位が「脳卒中」となっています。
ここまではなんとなくわかる気がしますが、これらに匹敵する原因疾病は何だと思いますか?
実は、「骨折・転倒、関節疾患」となっています。
転んで骨折したとき、よく「骨折程度で済んで、本当によかった」といった言葉を耳にしますが、国民生活基礎調査の結果を見ると、そうでもないような気がします。
鳥取大学医学部の 荻野 浩教授は、
「骨折は、若い頃のものと高齢者に襲いかかるものとは、まったくの別もの。
骨折後、寝たきりになるなど日常生活に支障をきたすことから大きな問題。
また、健康寿命にも影響することがある。」
とし、「骨折」という言葉では危機感を持っていただけない現状に対して、
だれもが危機感を持っている「卒中」という言葉を使って、
「骨卒中」という造語を考案されたそうです。
高齢者の骨折は、股関節の骨を骨折した場合、3割ほどの人が寝たきりになるという調査結果が出ています。
また、骨粗鬆症で一度骨折を起こすと、次々に骨折を繰り返すこともわかっており、股関節骨折はもう片方も骨折するリスクが4倍、椎骨、いわゆる背骨が一度折れると椎骨が折れるリスクは7倍あるといわれています。
一般的に股関節周辺の骨折は予後が悪く、長期間、寝たきりの生活を送ることとなり、さらに筋力が落ち、自力で生活できなくなって介護生活に入り、ショッキングなことに、5人に1人が1年以内に死亡するというデータまであるそうです。
骨折後、死亡までの期間が極端に短くなることがあることから、荻野教授は『骨卒中』と呼び、警鐘を鳴らしておられるのです。
健康な骨を作り、転倒を予防し、骨折しないからだを作るには、適度な運動が大切です。
箕面市では、65歳以上の方を対象に様々な健康教室を開催しています。
「骨折しない体づくりコース」では、転倒を予防する歩き方のコツや、自宅でもできる手軽な運動などをお伝えします。
また、「腰痛・膝痛予防コース」では、腰痛や膝痛を予防する手軽な運動や、日常生活のポイントをお伝えします。
いずれのコースも1回90分、全4回となっています。
「あいあいルーム(小野原図書館内)」と「大阪府社会福祉事業団(特別養護老人ホーム「白島荘」内)では、「腰痛・膝痛予防コース」を初めて開催します。
お近くの方はもちろん、多くのかたにご参加いただければ幸いです!(申し込みは、高齢福祉室 727-9505まで)