文庫蔵移築再生

明治20年代に建築された蔵を解体して埼玉に移築します。

移築再生工事完了

2009年03月06日 | Weblog
2008年1月末の地鎮祭に始まり、7ヶ月余りの期間関係の皆様のご協力により無事工事完了となりました。ありがとうございました。
今後はこの器で、息子がシェフを務めるフランス料理店「楽の蔵シェ・トモ」として開店することとなりました。
これからの活動が古民家再生活用事例の成否の評価を受けることになるのだと思います。
家族一同で新事業に邁進いたしますので宜しくお願い致します。

尚、本稿を以って、当「文庫蔵移築再生工事」ブログを閉じさせていただきますが、
今後は「楽の蔵」ホームページ及び付随するブログ「楽の蔵日記」にて引き続きのお付き合いをお願い致します。

「楽の蔵」URL http://www.rakunokura.com/

外構工事③

2008年11月24日 | Weblog
外構工事は次に庭のテラス部分の敷石仕上げに挑戦しました。
15㎡弱の面積で、基礎は砕石を10cm圧力締めしてもらい、水平をとった水糸を基準に砂を3cmの厚みでならします。
敷石は厚み2.5cmのインド産ライムストーンを幸手のホームセンターで購入しました。サイズは20x20cm,20x40,40x40,40x60cmの4種類を使って不規則模様をイメージしましたが、これが結構根気の要る作業で頭の体操にもなりました。

敷石を一旦砂の上に並べて模様を決め手から1枚づつはがして裏にセメントノロ(セメントを水で溶いたもの)を接着材として流し込み石を固定します。
石のガタツキと隣同士の水平に注意して置けば1日後に固化しています。
目地に土と砂をブレンドした目土を入れて完成です。

写真はレストラン室内側からの表情です。出来栄えには満足しています。

外構工事②

2008年09月27日 | Weblog
建物外壁の下見板に使用した杉の板材が余っていましたので、黒板塀を作製しました。
基礎はブロック3段積みで、それに沿わせるように鉄製の支柱ささえを打ち込んで、支柱を固定しました。
板は下見板と同様に柿渋に松煙を混ぜたものを塗りました。
耐久性や防虫効果も期待しています。横桟を挟んで交互に内・外から板を打ち付けましたので、横桟の幅の分だけ斜め角度の隙間が見通せるような具合で、雰囲気の良い塀に仕上がりました。

外構工事①

2008年09月21日 | Weblog
怠慢でブログ記載が滞ってしまいましたが、内壁の珪藻土塗りも全て完了し、
現在は外構工事に入っています。
1台分の駐車場スペースの床として枕木を敷いて、柔らかい雰囲気をポイントにしました。
基礎は砂利を10Cmに圧力締めを(業者)し、その上に砂を3Cm乗せ均一な水平面にします。枕木は近郊のDIY店で購入した新規品(材木の芯が含まれていて本来の枕木用途に不適なグレード)を25本使用。
枕木1本が210CmX20CmX14Cmで60Kg程あり、砂の上での水平取りやカタツキ修正移動、更には部分切断とかなりの重労働作業でした。
写真は置いただけの状態ですが、隙間に目地砂と土を入れ、芝生かリュウノヒゲや草類を埋め込んで緑の縁取りの予定。タイヤの踏つけに負けない植物の選択もポイントになりそうです。

足場が取れました。

2008年07月11日 | Weblog
今までネットフェンスの囲まれた中でしたが、
外観が現れると道行く人達が立ち止まったり、子供達が集まってきます。
地域に根ざす建物になれば良いなと思っています。

表情

2008年07月07日 | Weblog
日本民家には棟木の木口に当たる部分の外壁に家の防災や繁栄を念じて「屋号」や「家紋」や「水」等で印されているのが見受けられます。
当蔵も防災を念じて「水」を印すことにしました。
地元の版画家に題字を書いて頂き、左官屋さんがそれを受けて漆喰で盛り上げて黒漆喰仕上げで完成しました。
優しい表情を持ちつつ斬新さのある書体に感服し、それを受けて若手左官氏が「いい仕事」で応えて頂き大満足の出来です。
関係者の皆さんの思いがこもった仕事の積み上げで順調に進行している事に感謝しています。

大戸の古色塗り

2008年07月05日 | Weblog
客室庭側のガラス大戸と板大戸の取り付けが始まります。
新規材の戸ですので取り付の前に、古色塗りをします。
(柿渋+弁柄+松煙)で下地色を出し、室内側は赤漆処理の計画です。
内壁珪藻土塗りの合間の作業ですが、朝から夕方まで現場に入り込みの作業で、
一日の時間の経つのが早く感じます。

内壁珪藻土塗り

2008年06月25日 | Weblog
内壁の面積が1・2階併せて45坪強あります。
これを珪藻土壁材でセルフ施工します。先を考えると気が滅入りますが、
一歩一歩積み上げて行くしかありません。
選んだ珪藻土壁材は調湿効果やゼオライト含有による消臭効果が期待でき、
レストランの内壁材として適材と判断しました。
そして、何よりもDIYで素人でも施工できる点が選択肢最大のポイントです。

事前に珪藻土壁材メーカーの体験講座を受けて準備しました。
下地石膏ボード板のビス穴や継ぎ溝をパテ処理し、下塗り、シーラー処理した後
水で溶いた珪藻土壁材を2mmの厚みに鏝で塗布していきます。
しかし、その前に大切なことがあります。養生です。
養生が雑ですと、ちり際が決まらない、べたべたと周囲を汚す等で苦労も台無しになります。
プロと素人の差はこう云う所ではっきり出て来るのでしょうね。
珪藻土壁材の塗る時間を1とすると、養生や下地処理の時間は2~3倍は掛かっています。

左手に鏝板、右手に鏝を持ち左官屋さんの真似事がこの先まだ3週間ほど続きそうです。
幸いJMRAのメンバーや近隣の同好の士が手伝いに来て貰えて大助かりです。

土間工事

2008年06月24日 | Weblog
たたき風の土間の仕上げ作業風景です。
モルタルベースに丹波の砂や小砂利をばら撒き、
半乾きの時点で剣山(釘を沢山打ちぬいた板)を用いて磨きだします。
磨きだしたことで表面に笑窪ができ、又丹波の砂の黄土色の斑点模様が
柔らかい表情を醸し出しています。

漆喰仕上げ塗り

2008年06月16日 | Weblog
漆喰の持つ柔らかな、温か味のある白が良い表情に仕上がりました。
この後、黒漆喰で「眉」と称するアクセントを入れます。