Top Gun: Maverickを観ました。
リアルに凄い
圧倒的です
飛行機(戦闘機)の知識があれば、より楽しめる作品です。
もちろん映画で娯楽作品であるが、制作陣もよりリアルさを追求したと聞いています。
飛行機をソロ操縦して、訓練で7G、8Gを体験した私からみても
相当G(加速度)がかかった上での撮影だと思われます。
そのくらいGがかかると、顔の皮膚や脂肪がよじれるんですよ
視界が狭まり、失神(ブラックアウト)する時の視野の表現も正にその通り
パイロットの耐G動作、息こらえを何回も続けて頭に血を送る動作
耐Gスーツで下半身ギュウギュウな中、5分が限界。
攻撃の2分とか4分のタイム設定
適当なタイム設定ではありません。
耐G動作も誰でもできるわけではなく
かなりの筋力トレーニングが必要です。
私が航空自衛官として米軍に行っていた頃、米軍の戦闘機パイロットは日課に筋力トレーニングが組み込まれていました。
私も航空医官として、極限で働く戦闘機パイロットの過酷さを理解しなければ
と日夜トレーニングしていました。
日本では6G、7Gは余裕で
(当時立川の施設でパイロット達から拍手されたそうです)
体力検定1級をとって米軍に挑みました。
昼休みに宿泊していた施設の周囲を30キロ(両腕両足に5キロずつ、胴体に10キロ)の重りを付けて走っていました。
真夏に倒れそうにしてはしっているから、本当におかしく見えたのでしょう。
1周目、休憩中に集まっているメキシカン?達に大笑いされました。
2周、3周と続けていたら、誰も笑わなくなりました。
トレーニング施設でも
特殊部隊の人からもドクターエハタなのかと驚かれていました。
私が30歳前後の頃で、体力面で総合的に良かった時期だったのでしょう。
(この時は戦闘機パイロットの信頼を得るために、真の航空医官として認められたい。そして次世代の戦闘機の開発に医学的に助言出来たらという一心でした。)
米国のニューメキシコ州だったかな?
9Gまで訓練できる施設があり
(戦闘機の性能向上に伴い、より高い耐G訓練が必要となります)
そこでどうしても当時の限界の9Gを体験したく
(日本では当時パイロットと医官、互いに(特に医官側)理解不足な面があると感じていたから)
そこのスタッフも同じく派遣されていた日本の医官も
私なんかに9Gなんて、それどころかもっと低いGでさえ無理だと考えていたようだ。
Gを上げていくレバーがあり
指示があれば離すように言われていた。
8Gくらいになって
私的には全然余裕だったのだけど
英語がわからないふりをして
レバーを離さなかった。
「離せ、離せ」と大声で言われているのはよくわかっていたけど。
そうしていると強制的に止められてしまった。
とても残念でした。
グレイアウト(失神の一歩手前)すら起きなかったのに
その後どうなったか...
こっぴどく叱られたというか
弁解の余地なく命令無視だし
危険人物(この件だけではないけど)と扱われ
映画TOPGUNのマーベリックみたいなものです。
自衛隊に残っていても所詮大佐どまり。
(マーベリックほどの成績であれば、通常将官、映画ではTwo star 少将(海軍では提督)になっています)
(Icemanは中将と思っていたら、日本語訳では大将でした)
私は組織不適合人間だったのですね。
今思えば、若かった、子供だった
だんだん気持ちも冷めて
帰国してから自衛隊を辞める方向に向かいました。
だから今「渋谷の痩せる定額コース」という脂肪溶解注射の打ち放題をやっているわけです。
自衛隊、米軍で普通の世界では知りえない見聞を広めたことが役に立っています。
特に米軍は…
そういう形の国への恩返しもあってもよいでしょう
自衛隊辞めた時に若気の至りで全ての記録を捨てたので
記憶しか残っていないのですけど
2000年前後ホワイトマン空軍基地?で、当時はまだ秘密の存在のB2ステルス爆撃機のタッチアンドゴーを目の前で見ていました。
(正式名称は忘れたが)山岳部隊に行ったり
日本に導入される10年、20年前に空中空輸機に乗ったり
かなり変わった医官だったことは間違いありません。
劇中でもエンジントラブルで緊急脱出(eject)したシーンがありました。
私がたまたま訪れた基地で
F16(単発エンジン)のエンジンが止まって緊急脱出の騒動。
「よくあるのことなのですか?」と聞くと
「珍しいことではない、よくあるよ」と言ってました。
F18スーパーホーネット(双発エンジン)でも2つともエンジンストップなんて…
映画よりも私の思い出話になってしまいましたが
マーベリック(トム・クルーズ)が
部下(ルースター?)を助けるために
コブラターン?急減速し
自ら囮となって、ミサイルに撃ち落されるシーンで
終了、マーベリックの軍葬と本当に思いました
これ以上書くとネタバレなので...
敵地にF14(トムキャット)が1機残されていて、後部座席にルースターというところが
前作へのオマージュで何とも泣かせるクライマックスです。
おまけに緊急脱出装置が壊れていて
ちなみに米国(退役)以外でF14があるのはイラン?
核施設ということも今回のターゲットはイラン?
ランウェイ(滑走路)ではないタクシーから離陸する時、可変翼を広げました。
そのほうが低速での機体制御ができ、短距離で浮力を得られます、確か
私も飛行機の実習で
いきなりそこら辺の野原に着陸させられ
滑走路でない、家もあるところを離陸させられました。
横にいた教官に「本当に飛べるんですか?」と何度も聞いた覚えがあります。
障害物(家)もあり、草の上で短距離。
その光景がよみがえってきました。
飛行機の免許持っている人であれば、誰でもできることかもしれませんが
劇中でも(私の英語力がたしかであれば)
第5世代の戦闘機とのドッグファイト(格闘戦)では勝ち目がない
と言っていました。
(F14は第4世代、F18は4.5?)
最後のシーンでは
敵国戦闘機(スホーイ57?)の動きは、まさしく第5世代
F22やF35のデモ動画で見たことがあるけど
実戦で人間が機材の性能に付いていけるのでしょうか?
航空母艦への着艦
最初から不時着の用意をしていました
30歳前後の私の記憶では、着艦前に脚(タイヤ)をおろして
空母側から目視で問題ないことを確認してから、着艦の指示が下ります。
ちなみに3回着艦失敗したパイロットは空母をおろされ
陸上施設で発着艦の訓練をさせられるそうです(当時)
人間関係、機材を含めたリアルさ
練りに練られた脚本、演出
アクション映画の範疇を超えて素晴らしかった
最初と最後に出てくる飛行機P51マスタングは
第二次世界大戦中の飛行機です
噂ではトム・クルーズさんの私物らしいです
私はミリオタではないので、戦闘機や用語などのこと間違えていたらゴメンナサイ
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