別れ

　肌寒く雨も多く不純な天気が続いている我が家周辺。
山々の紅葉は目につかないが、朝夕ばかりではなく日中の気温も下がり秋が深まっている感じだ。

　一昨日から親しくお付き合いさせていただいた方の訃報で、過ぎた日々を思い起こす事が多くあった。
良く法話で「生あるものかならず死を迎える」という話しを聞くことがあったが、いくら老いた人の死と言えども人の死は悲しい出来事
である。

　　　　　　　　　　

　家庭に呼んだり呼ばれたりでの手料理での付き合い、毎年のように温泉旅行など家族的な親交で随分とお世話になった方との別れは
とてもつらいものがあった。私より１０歳も年上のせいか随分とご指導いただいた。

　この日記に記須子とによって、過ぎた日の事を写真から当時を懐かしみ、元気だった姿を見ることとが出来た。
湖での高速船でのこと、たらふく飲んだ温泉宿での事などなど・・・。

　　　　　　　　　

　　　　　　　　　

　根室半島まで出かけたが何も見えずに帰ってきた思い出も昨日のようだ。
知床横断道路から眺めた国後・・・「私は天気に強いはずだったのに…」と語っていた姿が・・・。

　　　　　　　　　　

　２年前に肺がんを発症し・・・１月に自宅で会ったときは元気で・・・「ビール飲むかい・・」と進めてくれて・・。
１ケ月前には変わり果てた姿を病室で・・それでも静かに話しに答えてくれて・・・帰りは暖かい手を握り・・・。そして・・一昨日の
冷たい体になっての再会・・。

　「７２年間の生涯本当にご苦労様でした・・・」と心から手を合わせた。
長いお付き合いの中から沢山教えられたことを糧に「彼女のぶんまで元気に生きよう・・」と妻と語った。