気ままに 黒松内

地域の十人十色の魅力に出会う農村の暮らし訪問ブログ

古く使われていた道具

2007年10月13日 | 作り手からの一言
黒松内町南作開に住むおじいちゃんを訪ねました。
昔、酪農を営んでいたMさんはとっても道具を大切にされていました。

歌棄の鰊場の大工さんが住んでいた住宅を
戦後になってそのまま建てたという以前の住宅を見せていただくと
何に使うのか説明を聞かないと分からない古い道具がありました。



牧草を刈るときに使ったカマ。一振りで1,2mほど進めるそうです。
そのカマを使い10アールの牧草を1日で刈ったそうです。
1平方キロメートル・・・

想像できますか??
よく道具を使いこなした上で、きっと1日中刈っていたのでしょう。
その労働力は現代の私たちの比ではないですね。

「まどのこ」と呼ばれる大きな大きなノコギリもありました。
普通のギザギザの刃のノコギリよりもこの「マドノコ」の方が
早く木を切り倒すことが出来たそうです。
「どれくらい早く伐られる様になったの?」と伺うと
「30分かかって伐ってたものが20分になるくらいだよ」と。



またまた想像できますか?
チェーンソーで伐ったならば、ものの数分でしょう。
私たちは30分もノコギリを動かし続けることができるでしょうか?
実は、私も昨日ちょっとした大工仕事をしていました。
ノコギリも使いましたがちょっとした角材を切るのにも、、、疲れた~
情けないですね。
やはり30分が20分に短縮されるなんてすごくありがたい道具だったのですね。

現在も様々な道具を使っています。
ノコギリもカマもあります。包丁もあります。
でもあまり手入れができていない・・・ということで
Mさんに刃物の砥ぎ方や柄の直し方なども教えてもらいました。



道具は使ってこそのものですが、
使って 壊れて はい おしまい。
では、芸がない。
手入れしながら愛情を込めて使うことが道具を使うことだと感じました。

〈間村 奈未子〉


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