フォトレジストは、ステッパーの光源によって対応するレジストの種類が異なる。
フォトレジストメーカー各社が力を入れているのが、波長が193nmと短く微細な回路の形成に適したArFエキシマレーザー対応の製品である。
現在、ArFステッパーと、照明系やマスク上の工夫によるRET(超解像技術)と組み合わせることで、線幅65nmの量産が始まっている。あるメーカーは、シリコン含有ポリマーを採用したフォトレジストを開発した。
従来の有機系フォトレジストは、必要なエッチング耐性を持たないため、耐性を考慮したハードマスク層を含むいくつもの層を組み合わせたプロセスが使用されている。
新製品は、シリコン含有量が多いためエッチング耐性が高く、ハードマスク層を不要にすると同時に、回路線幅の微細化に対応したレジスト膜厚の薄膜化にも実現した。
また、シリコン含有フォトレジストで懸念されるステッパーレンズを汚染するガスの発生を検査装置で検出不能なレベルにまで低下させた。
【記事引用】 「日経産業新聞/2007年8月21日(火)/23面」