QT Lab.品質・技術研究室

技術者のための品質工学、品質管理、統計学、機械設計、信号処理を
解説します。

『タグチメソッドのはなし』 

2014-12-21 05:35:36 | 品質工学

 私が勝手に師匠と拝しております長谷部光雄先生が、先日、日科技連さんから

新書 『タグチメソッドのはなし』 を出版されました。

 今回は拙書を参考文献として掲載していただきました。そのため、直接先生から
新書を贈呈していただきました。



 先生は今まで品質工学やTRIZに関連する書籍をたくさん執筆されており、その
わかりやすさは定評があります。

 さて、今回の『タグチメソッドのはなし』 を開くと ・・・
いままでの設計手法が通用しなくなった現在の技術活動の解説からはじまり、
品質工学のパラメータ設計の原理と進め方、活用方法、そして、損失関数の
解説とつづき、品質工学の目的が 『社会の総損失を最小化する』 ことである
ことの理解の導きまで、非常にわかりやすく書かれています。

 そのあと、MTシステムの解説があり、最後は先生の 『一流の技術者』 についての
定義とそれを目指すために、若い技術者はなにをするべきか、が書かれてきます。

 一気に読み終えてしまいました。

 特に、一流の技術者になるための思考や心構え、行動に関する記述は、とても
すばらしい内容でした。まわりの同僚にも読んでもらいましたが、全員、おおいに
納得していました。

 そして、『一流の技術者』 がうまれ、育つためには、彼が所属し活動している
『企業』 という環境が、単に 近視眼的な『利益追求』 に盲従してはだめで、
社会全体にたいする 『貢献』 という哲学に根ざした経営がなされていることが
必要条件であることを理解できます。

 長谷部先生は、品質工学だけでなく、QCやTRIZ など技術者にとってとても重要な
汎用技術を駆使して技術支援のコンサルタントをされている方で、私は、品質工学
だけでなく、技術者の大先輩として尊敬しております。

 先生のホームページをぜひご覧ください。

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿