ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))

亭主「ぶちょうほう」の身の周りのいろいろな風物を「画(え)日記」ふうに綴っています。

3/31日 葦毛湿原とその背後の稜線歩き その2:湿原を見てから一息峠まで

2014-04-03 06:36:34 | 草花
久しぶりに訪れた葦毛湿原は、これまで長いこと見てきた湿原とは様子が違っていました。

湿原内に立ち入って始めに感じたことは、どこか索漠とした風景に思えたことでした。
今までは細かい草たちが湿原内を覆い尽くしている感のあったところでしたが、それが今回はそれらの細かい草も含めて、表土を一掃した感じであり、荒涼とした湿原が出来ていました。

これは後から聞いた話なのですが、湿原の植生を復元・保護す意図で執られた措置だそうです。

この湿原は山の斜面から土砂が流れてきて、次第にそれが堆積する量が増えていたそうです。
「遷移」現象(野原に草が伸び、そのうちに木が生えてきて、いつの間にか森林になるような変化)の過程に有るようで、その速度が早まっているようです。

そのために、この湿原が本来あったような姿に戻すべく、その方面の学者と相談しながら執った措置だそうで、付近には剥ぎ取った表土が置かれていました。

その結果、土中の下敷きになっていた種子が甦り、最近見なくなった植物も復活して来ているそうです。
このこれまでとは違った、荒涼感有る風景は原始に近い眺めと言うことなのかもしれません。

今回のレポートは湿原内の風景から入っていきます。
木道 ↓

このあたりの風景は草が密生していて、これまで見てきた湿原風景となっています。
しかし、40年近く前に始めてここにきた頃は確かにこんなに草が密生してはいませんでした。



オタマジャクシ ↓

水の中で黒く見えているのはおたまじゃくしの群れですね。
たしかアズマヒキガエルだったと思いました。以前ここでドイツ人の男性と出会い、このオタマジャクシを食べに蛇が来ていて、その蛇は「ヤマカガシ」であると教えられ、日本名まで知っている博識ぶりにビックリした覚えがありました。



水が溢れて ↓

枯れた湿原を見慣れてきましたので、こういう風に水が溢れた光景を見て、とても安心しています。



手入れされた湿原部分 ↓

この木道付近では表土を一皮剥いだ部分ですね。これによってモウセンゴケやミミカキグサが復活して呉れるとありがたいですね。



ショウジョウバカマ ↓

花をつけたショウジョウバカマが散見されてきますが、まだ早いのでしょうか、いま一つ背丈が伸びきらず元気が無いように見えました。

目当てにしていたハルリンドウが未だ見えないのは、朝の時間が早すぎる所為と判断したので、帰りにもう一度立ち寄ることにして、湿原を後にします。



ミヤマシキミ ↓

山道沿いにミヤマシキミが咲いてきています。



ミヤマシキミ(近写) ↓

近付いて撮ります。花には良い香りがあります。



木道の末端 ↓

木道がここで途切れ、これから先はやや傾斜の強い山道となります。



山道の始まり ↓

始まりは木の根のゴツゴツした山道となっています。



イズセンリョウ ↓

風に揺れたこの姿を、結局風のやむのを待ちきれずに、短気を起こして撮ってしまいました。



今度はガラガラ道 ↓

木の根の道から、今度は岩のガラガラした道に変わり、これがずっと続きますが、浮石は無くて安定しています。



バイケイソウの群落地 ↓

斜面の右側は浅く広い沢状になっていて、そこにバイケイソウの群落があります。



豊橋平野 ↓

道はやがて緩傾斜に変わり、昔の伐採跡地から街並みを見通せるところを通って行きます。
40年ほど前の伐採直後はとても良い眺めがありましたが、年月が経ち、木々の成長がそれを遮り始めています。



一息峠 ↓

ここらでひと息ついたら・・・・・と言うネーミングでしょうね。確かに湿原を後にして25分くらい経ちますので、丁度良い所かもしれません。

コメント (6)
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