5時だよ、ゴハンだにゃん

(元)外ねこさんに支えられる日々と、
野良猫さん一家TNRの記録

大村教授に感謝@イベルメクチン

2017年07月23日 | 疥癬
彼が庭に姿を現したのは…はっきりしないが、おそらくトラちゃんが姿を消してすぐ…かれこれ2年半ほど前になると思う。
体も大きいがその傷だらけの強面…特に眼力がとても印象的な子だった。
ニンゲンの世界では間違いなく「ヤバそう」と避けられるタイプ(笑)のビジュアルだが、トラちゃんもそうだったけれど
やはり「強そう」なことがなによりも魅力的に感じられるのだろうね、彼は庭のおんにゃのこたちにあっさり受け入れられた。
とくにちょびことミミは彼が大好きでいつも取り合い。じゃあ3匹で居ればいいじゃんって思うけど、そこはNGなんで(笑)
現れたときから彼の左耳は変形しており、体には喧嘩傷なのかそれとも掻把痕なのか…あちこち傷だらけ。耳の変形からみても
まぁダニ系の寄生はありそう…掻把痕だとしたら疥癬の可能性あるなぁ…と、付けたコードネームは「かいせん(疑)くん」
が、とりあえず化膿予防に投薬した抗生剤によく反応し、傷はみるみるきれいになり、強面のデカい白キジ猫はケンカでいつも薄汚れては
いるけど立派なお庭番に変わっていった。変わらなかったのは彼のコードネーム…以来ずっと「かいせんくん」
もちろん未去勢だったのでトラップを試みた。でも入らない…てかトラップケージを出すとピタリと姿を消すwww来ないんじゃ仕方ないから
ケージを仕舞う、するとフツーにやってくる。その繰り返しで早2年半。
私もね、これまでいろんな工夫をしてトラップしてきたわけ。手強かった「かしゃん」と「ふわり」とかも無い知恵絞ってやったわけ。
でもーかいせんくんはそのすべてをお見通しというか、強くてテリトリーも広くがっちり守っているから餌場も多いんだろうねぇ。
困らないんだよね、お腹を充たすだけなら、しろりん家の庭ゴハンなどなくても。だから敢えて危険は冒さない。でも(おそらく近隣で
一番シーバが出る・笑)しろりん家の庭ゴハンも安全ならばもちろん食べたいわけで。
そんなこんなで、未だ未トラップのかいせんくん。救いだったのは周辺のおんにゃのこたちがオペ済だということに尽きますな…。

そのかいせんくんに異変が起きたのは6月の初め頃。元々ケンカ傷が絶えない上、そこそこ歳もいっていそうだし体調に波がある子だったが
ある日プィっと姿を消し1週間ほど現れなかった。
数日姿を現さないのは外の子…特に♂猫にはよくあることだが、不在の日が重なりさすがに心配になったころふらりと戻ってきた。
そのかいせんくんの姿を目にして絶句した。ふらり…というかフラフラ…顔や体幹のあちこちから出血があり、どこもかしこも腫れあがり
眼もしっかり開かない。

                 ここから先、ショッキングな画像もありますが敢えてうpします。

                         
近づけない&ケータイ画像なので薄らぼんやりしているが、顔が腫れあがっているのがわかると思う。
                
今回はおそらく…いや…間違いなく「疥癬」 現状なんとか食べてはいるが、腫れあがっている顔や体の中にありながら、
背骨が浮き上がっているのがはっきり見て取れた。早急に手を打たねば致命的。
通常第一選択はレボリューションなどのスポット薬。でもそれが可能なほど近づけない。それならばトラップして病院で治療だが
食欲旺盛な時にもトラップできなかったかいせんくんだ。しかもトラップに時間をかけてる余裕など今はない。
なんとか食べている今なら…とVETにいつもの強引なしろりん流画像受診。推量での投薬リスクは承知の上で、イベルメクチンの
処方をいただいた。

1クール 1週間おきに2回投薬 ゴハンに混ぜてもオケ 今回はかねてからリサーチ済みの最強(笑)銀スプウェットをチョイス。

<1回目投薬前>
                         

<1回目投薬後>
                         

<2回目投薬後>
                         
全体にかなりきれいになってきたが、肩口に小さな掻把痕が残っているのが見える。

この後、体はだいぶ楽になったのだろうね、ものすごい食欲魔猫と化したかいせんくんだが、肩と後に見つけた大腿部の掻把痕は
消えることなかった。
また瘢痕の脱落とともに後頚部~腰部にかけて広範囲の脱毛が起こりかいせんくんはまたちょっとばかりヤバい姿になってきた。
                         

そして今回、私の最大のミス。かいせんくんの状態の悪さに気を取られて基本中の基本を怠った…。ちょびこの前額部~鼻梁にかけて
赤黒く変色し、腫脹していることに気づいた。
                         
一番やっちゃいけなかったこと、防がなくちゃいけなかったこと…周囲のネコへの感染の拡大。せっかくかいせんくんが回復しても
ちょびこやミミからリエントリーが起きたら意味がない。しかも私のせいでちょびこに要らぬ苦痛を与えてしまった。

慌ててVETに画像を送った。ミミには明らかな感染の兆候は見られないけど感染しているものとして扱いたいこと、それぞれの
おおよその体重や健康状態も添えた。またかいせんくんの状況についても画像を送り追加投薬の相談をした。
そして翌日、かいせんくん・ちょびこ・ミミ 3匹分のイベルメクチンを処方していただけることになった。

<かいせんくん2クール目投薬後>
                         

             

                         

ようやくなんとか見られる姿になった(笑)

触れる子ならスポット薬で治療も予防も簡単にできた。でも外の子には、楽といわれるスポット薬でさえハードルが高いのだ。
だからこうしてイベルメクチンの処方をしていただけるのは本当にありがたい。重ねて書くが、管理下に置けない子への投薬の
リスクは決して低くはない。でも、少しでも早く対応できればそのリスクをわずかでも回避できると思いたい。
強烈な痒みの果てに、苦しみながら命を落とすことにもなるのなら、スポット薬でも注射でも内服でも構わない、その子に今
できる方法で手を尽くしたい。

参考までに、今回の治療にかかった投薬代。1クール(2回分)各¥260×4 で ¥1040
こんなふうにイベルメクチンが使えるのは 大村先生とMSDのおかげ。
そして画像での相談をしっかり受け止め、私を信用して投薬を許可してくれるVETのおかげ。
それから傷が化膿しないように、毎日根気よく抗生剤を
投薬してくれているダンナのおかげ。

本当に感謝。 
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10 Comments

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ヨカッタ、ヨカッタ。 (sakura)
2017-07-23 20:23:05
さすがしろりんさま。
みんにゃ、快方に向かって何よりです!

一匹が重篤だと、他の子への目配りが、どうしても、おろそかになりがちですよね…。

瀕死猫の保護が続いてしまい、本命猫を脱走させてしまった私の失態は、あの世で、その子と猫の神様に謝罪するまでは、背負わなければならない、私の十字架ですわ。

それにしても、良心的獣医さまがおられることが、心底羨ましい。
いえ、それも、しろりんさまの、人脈づくりのご努力の賜なんでしょうね…。
Unknown (みゃー大工)
2017-07-24 14:13:02
大村教授には猫飼い、猫界からも、ノーベル賞を贈りたい
あの時の受賞の時のお薬の名で、どんなに猫の仲間が盛り上がった事でしょう。

不幸な子に関わっている人は、是非ご自分の経験を記録して欲しいものだが、
悲しかったり、あまりに忙しかったりのご多忙で、なかなかブログを更新しないでしまいがち。
自分はしないで引用記事や、その値段すらも間違える、ぺらぺらなブログばっかりです。
お忙しい中の更新ありがとうございます。

猫の先輩も言うように、家猫はもう十分、
外の子こそ、手厚いケアをしてあげないと、
特に外見が病気だと、不幸がどんどん積み重なる、
うとまれるというか。

触れない事を都合のいい言い訳にせず、
あれこれ知恵を絞ってお世話をしてくれているしろりんさんご夫婦とY先生も素晴らしいです。

疥癬って治っても、酷ければ目や耳が変形してしまう、
あなどれない疥癬虫よ、憎し。
sakuraさま (しろりん)
2017-07-24 22:40:32
お久しぶりです。毎日暑くてネコもニンゲンものびてますw
静岡の夏もなかなか…ですが、そちらの夏もさぞかし暑いのだろうなぁ。

おかげさまでなんとか終息に向かってます。ちょびこの鼻梁が腫れてきたときには
ホントにどうしようかと思いましたよ。
以前のむたぷーの時には、私の知る範囲では少なからず感染の拡大は
なかったのでちょっと甘く見ていたかもしれません。ホントにお恥ずかしい限りです。

>背負わなければならない、私の十字架
誰にでも忘れられない失敗があると思いますよ。もちろん私にも、ネコ友たちにも、ネコの先輩方にも…ね。
ただそれは背負うべき十字架ではなく、生かすべき学びだと私は思っています。
猫たちはあの小さな頭で(笑)ホントにいろんなことを考え実行しますよね~
失敗からの学びを生かして、ネコたちとキチンと向き合っていくことが
私たちが一生をかけて取り組むべき課題なのかもしれませんね。



Unknown (みゃも)
2017-07-24 23:38:11
うわあ…これはかなり酷い…。
本猫も辛かったでしょうね…可哀想に…。
しろりんさんの的確な対処、流石です。
綺麗になって本当に良かった。
なかなかのイケニャンではないですか。
確かに眼力凄い(笑)

昔、通いの触れない子が(やはり未去勢の雄でしたが)介癬っぽい時があって、写真撮って病院行って頼み込んで薬出してもらった事がありました。
承諾して下さったのはチップの主治医だけで、他の先生にはやはり断られちゃいましたね。
それが普通なのでしょうけど、連れていけない子の場合はもう打つ手がないので、いいよと言ってくれて本当に有り難かったのを覚えています。
猫自体は、薬を飲み終えて良くなってきた頃に来なくなってしまいましたが…。

かいせんくん、介癬治ったので「かいせんどん」とかどうでしょうか。
西郷どん、的な感じで(笑)
みゃー大工さま (しろりん)
2017-07-24 23:44:47
いやー本当に猫界&猫飼いから、大村教授にニャーベル賞を贈るべきだと思うわー。
実際に体験するとね、イベルメクチンの効き目の凄さには目を見張るものがあるもの。
本当にね、これは魔法の薬よ。効果が見えるまですこーし時間がかかるけどね(笑)
正直なところ、今回、かいせんくんは間に合わないかもしれない…って覚悟もしていた。
かなり急激に貧血も進んでいたし、これまで経験してきた看取り時期の兆候も実は見え隠れしてたからね。
けれど踏み切れたのは、実際に投薬した経験と、日々のお世話からかいせんくんの
基礎体力の強さを知っていたから。

「情報」は自分の中でその環境に応じて判断され、工夫されることで、それぞれの経験の助けとなり
新しい知識=進化した情報になっていくと思う。
病気の子へのケアの一つ一つを書くことはツライ作業。ましてや救えなかったことや失敗など
誰も思い出してくはないよね。それでも書くのは、その自分の体験がいつかどこかで
だれかの猫を救う手助けになるかもしれないと思うから。
それにね、一応医療人のはしくれなんで(笑)学生時代から教科書的知識だけじゃダメなんだ、
体験することがなにより大切なんだって体感してる。
なにかを伝えたいと思うなら自分の言葉で自分の体験を表さなきゃね。

おかげさまでかいせんくんはなんとかフツーのネコらしくなってきましたよ。
不思議なもので、病気で弱った猫や傷ついた猫は「かわいそう」な存在ではなく
「疎ましい」存在と認識されることが本当に多い。
ヒトもネコも見た目が大事。ことに外の子にとっては。
お外の子だからこそ、ふっくらピカピカふわふわに。これは私がネコの先輩から
一番最初に言われたことです。関わりの年数を経るごとにその言葉の深さを感じます。
みゃもさま (しろりん)
2017-07-25 00:10:08
お久しぶりです!
私がキーパーソンをしている母方の叔父も今月が介護保険の更新月でして
月末に担当者会議をぶっこまれましたよ。なんだかんだ結構忙しいですよね(笑)
今回私は会議を開く側ではなく、参加する側ですが家族としての意見をしっかりもち
ただ黙って印鑑を押す人にならないようにしたいと思ってます。CMさんに嫌がられない程度に…ねww

いやいやいや…的確な対処ができなかったからこんなことになったのであって…ホントは
穴がったら入りたいくらいですよ。。。
今回もイベルメクチンの効果に脱帽ですわ。
私は日ごろからVETにメールで相談事をガンガンしてるので、フツーに画像診察とか
お願いしちゃうんですが、これを受け入れてくれるVETって本当に少ないみたいですね。
まぁ、VET側にとっては非常にリスキーですもんね、致し方ないのかもしれませんが。
ただ介護の世界で「どのCMにあたるかで、その後の人生が決まる」と言われているのと同じように
「どのVETに出会うかで決まる動物の未来」もあると思います。

「かいせんどん」…さらに眼力がパワーアップしそうですね(笑)
Unknown (Chel)
2017-07-28 00:46:58
ほんと、さすがしろりんさんです。
人間に対してだけではなく、猫様に対しての知識も豊富ですごいなぁ。と改めて思いました!

それにしても、こんないご飯を食べてある程度慣れていても捕まらない子っているんですね。
やはり、頭の切れる子なのかな。だから強いボスをやってられるのかもですね。
薬が効いてシッカリしてきたかいせん君、かなり強そうですもの…凄味があるというか何というか(笑)

疥癬はとてもやっかい。人にも移る。
と言う知識はありましたが、こんなにもヒドイ物だとは思いませんでした。
かいせん君、お顔が本当にパンパンでしたね…お薬が効いて良かった。
他の子にもガッツリ?感染しなくてよかったです。これで終息に向かうと良いですね。

久しぶりにミミちゃんのお名前を聞いて、なんか嬉しかったです♪
がんばれ、お外の子たち―!暑さに負けないでー!
Chelさま (しろりん)
2017-07-28 21:19:44
コメありがとうございます~

いやいやいや…今回は、やっぱりしろりんやらかした…の巻ですよorz
ホントに反省することしきり…です。
こんな私でも時々猫のお友達から相談や質問をいただくことがあるんですが
つい最近も「疥癬」について質問があり、接触感染するから気を付けてと
エラそうに返信してたわけですよ、で、この有様(号泣)
恥ずかしいです、ホントに。
前回のむたぷーは1クールの投薬できれいに落ちましたが、
かいせんくんは2クールでようやっと…。全身状態も比べ物にならないほど
悪くなっていて、疥癬の恐ろしさを目の当たりにしました。
そんなこんなで大失敗なんですが、私のところへ「けがしている猫がいる」と
ご近所のネコ友から連絡が
入るときってたいてい疥癬なんですよ。強烈な掻痒感に掻き壊して出血=外傷に
見えるんですよね。
だけど慌てないで、よく見て。外傷じゃなくて疥癬の可能性あるよって
頭の隅に置いてもらえたら、適切な治療を少しでも早くしてもらえる子が
増えるんじゃないかな…って。ま、こんな過疎blogじゃ(笑)あんまり貢献できんけどね。

ミミちゃん。もじゃとたぶん兄妹だと思うんで、もうすっかりシニア域なんですが
いやー元気元気。見習いたいものです。




Unknown (はる)
2017-08-08 21:29:26
なんとーーー
先月の記事じゃないですかーー!
それにしてもすごい風貌ですね。
アタクシなら、まず間違いなく目を合わせません(笑
じゃりン子ちえに出てきた猫みたいです。
でも本当に綺麗になりましたね。
ご苦労様でした。
はるさま (しろりん)
2017-08-08 23:03:41
はるさん!おかえりなさいませー!毎日暑いし無理しちゃだめよ~

ぢつはコッソリ更新してたのよ(爆)
なかなかの面構えでしょ?私もいろんなボス猫見てきたけど
彼はその中でも最強と思うわ。間違いなくラスボス的な(笑)
ニンゲンに対する威嚇も半端なく容赦なく。
ダンナは毎日全力シャーを浴びながらゴハン出してますよ(笑)
元気でいてくれるときって、具合が悪くなったら対応すればいいって
思いがちだけど、実際体調の悪くなった子は姿を見せないし、
かろうじて出てきたとしても触れない&食欲のない子はトラップ自体が難しい。
具合が悪くなったら…ではなく、具合が悪くならないように
しなくちゃダメなのよね。
あらためて日ごろの健康管理や観察の大切さを
感じたしホントに猛省したわ。

あともうひとがんばり。
大量寄生で貧血も進んでいるのでとにかく食べさせて状態改善に努めますわ。
次回はイケイケなかいせんくんをお見せしたいと思います(笑)ご期待ください!

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