松沢顕治の家まち探しメモ

「よい日本の家」はどこにあるのだろうか。その姿をはやく現してくれ。

佐渡国仲をゆく 

2014年04月06日 15時28分10秒 | 日記
佐渡は三つに分かれる。金北山をはじめ高い山々がつらなる大佐渡、その半分ほどの山並みの小佐渡、そのふたつに囲まれた国仲。

両津から金井、佐和田、真野を通る国道350号はちょうど国仲を横断する道だ。野がずっとひろがっている。広い。大佐渡・小佐渡双方から流れる水も豊かだ。この肥沃な穀倉地帯で「佐渡米」は育てられている。

国仲に平地はたくさんあるが、ハウスメーカー製の住宅はみかけない。隠岐島もそうだった。島は大手メーカーからは見離されている。もっとも、だから地域独特の建築や景観がのこされたわけだ。黒塗瓦、切妻、板塀の民家や商家がならんでいる。

真野新町の交差点に停まった。ここは金銀を運んだ小木街道と両津街道との追分だ。薄い緑色の洋風建築が目についた。軒は持送りで支持し、外壁は下見板張り。寄棟だが、北・東側の屋根を切妻としているのが特徴的だ。昭和7年築の森医院。

道路向かいに旅籠風の「伊藤屋」がある。切妻平入りの大きな建物は二階の白漆喰がアクセントになっている。このふたつが真野独自の景観をつくっている。

さて、小木街道は江戸時代、相川の金銀を運ぶ路だった。真野湾沿いに開かれた道は美しい。生垣がよく手入れされて目にやわらかい。町並みも条例で制限しているのかと思われるほど形や色がそろっている。

あれこれ見とれているうちに、海沿いの道は台地にのぼり、しばらく走ると再び海に下りた。

そこが小木だった。

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