美容室グレープス (飯田市) 店長&スタッフ・ブログ

飯田駅アイパーク広場前「美容室グレープス」(グレープス.com)のブログ。 
本店「スズキ美容室」(飯田市)の話題も。

シリコン(シリコーン)について その① 「無節操な「反シリコン」の煽りに、惑わされないで」

2012年03月29日 | ケミカル
「ノン・シリコン」という言葉が流行っています。グレープスにご来店いただいたお客様とのお話でもっとも多い話題は、まさにこれです。

 つい最近まで、美容師だけでなく、一般のお客様の間でも、何でもかんでもシリコン、シリコンともてはやされていたのに、今では、一気に逆風の真っただ中のようです。この手の流行り廃りというのは、世の中では、よくある話ですが、あまりにも無節操だと思いませんか。

 シリコンて、そんなに悪者なのでしょうか。
 まず、「シリコン」についての基礎的な知識を少し。注1
ヘア・ケア用に使われるシリコンは、通称、高分子ポリマーとか、コーティング剤とか、呼ばれています。髪の表面に皮膜を張る映像をイメージしてみてください。その役割は、パーマやカラーでざらついたキューティクルの表面をなめらかに整えることと、髪の内部の成分が、流出しないようにキューティクルの隙間にふたをすることです。見た目では、ツヤ出し効果も抜群です。

 歴史的には、1990年代のヘアカラー(茶髪)ブームのころから流行り始め、シリコン高配合の代表選手ともいわれるフランスの有名ブランド「ケラスターゼ」の日本での大ヒットが、シリコン高配合製品の人気をたいへんに高め、日本の各メーカーも類似品を多く発売し、それらも立て続けにヒットしたことで、シリコンの地位は不動のものとなりました。洗い流さないトリートメントという新アイテムも一般的になりました。

 シリコンによるヘアケアは、そもそも、髪の素材自体を良くするものではありませんから、その価値について、当初から、否定的な立場をとられるお客様や美容関係者がいらっしゃったのも確かです。
が、ファンデーション(これらの成分としてもシリコンは使用されています)をはじめとする化粧品を日常的に使用するおしゃれな女性が、髪のお化粧だけを否定するという論理も、おかしな話であると言えました。

 さて、シリコンがなぜこれまで、これほど支持、使用されてきたかという核心の理由は、先にも少し触れましたが、ヘアカラーとの関係に他ならないのです。
 ヘアカラーと一口にいいますが、その種類は、大きく分類しても数種類。ヘアダイ(アルカリカラー)、ノンアルカリ・カラー、ヘア・マニキュア、カラースプレー、へナ、草木染め、ETC
 皆様は、ご自身のヘアカラーがどこに分類されているかお分かりになりますか。意外と知ってらっしゃる方が少なくて、よく、ショックを受けます。美容室に来ていただくお客様には、ここを理解していただくことが実は、大変重要なのです。

<話が長くなってしまいました、お付き合いいただきありがとうございました。この続きは、近いうちの次回、とさせていただきます。>

注1 シリコン(シリコーン)は、通称です。商品の成分表示欄に「シリコン」とは表示されません。ジメチコン、とかシクロメチコンなどと表記されます。「デミ・コスメティクス」の公式サイト内、サロンサポートQ&Aの中で具体的な名称について、解説がされています。興味のある方はご一読ください。


最新の画像もっと見る