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Brugge Style
royal society
ロンドンのロイヤル・ソサエティの展覧会に行ってきた。
えー、まだわたしワクワクが収まらないので、今日も話、長いです(笑)
「ロイヤル・ソサイエティ(Royal Society)は、現存する最も古い科学学会」。
「正式名称は"The President, Council, and Fellows of the Royal Society of London for Improving Natural Knowledge"(自然知識を促進するためのロンドン王立協会)」で、
「イギリスの事実上の学士院(アカデミー)としてイギリスにおける科学者の団体の頂点」(ウィキペディアより)。
ニュートンも、わたしが昔から大ファンのリース博士(<見た目が超好み)もメンバーだ。
一般に向けて開催される展覧会は、毎年、娘が(親も)ものすごく楽しみにしているイベントなのである。
今年も全ブースを回った。英国の大学の科学系の学生や教授、企業の研究員が、研究中のサブジェクトについて惜しげもなく教えてくれるのだ。英国は何かと啓蒙に熱心なのだ。
中には企業秘密あり、2週間前に学術誌に出たばかりの研究あり、企業に売り込みを開始したばかりの発明あり。
対象は子供から大人まで、ナショナル・ジオグラフィックレベルの話が好きなら老若男女、誰でも目が輝く。
たいてい一対一で話をしてくれ、突っ込んだ質問をしてもその道の最先端をいくプロが熱心に親切に説明してくれる夢のようなイベント!
スーパー・ノヴァをラボで作成する話から、ブラック・マターと観測の話、現在発掘進行中のスイスの恐竜の足跡の化石、サンゴ礁保存とその利用、最先端の不思議なマテリアル、DNAを立体的に見るためのバーチャル・リアリティまで。
激混みだったため、ほとんど写真がないのが残念...
科学者の方々の、研究が楽しくてたまらない様子がダイレクトに伝わって来、いつまでも話を聞いていられる。
娘にも「自分が大好きゆえに熱く語れる」、ぜひそういう仕事についてほしいと心から思った。
娘が目当てだった素粒子物理学のブライアン・コックス博士はおられなかったが、ロンドン大の物理の教授(たまたますごく有名な方でわたしでさえそのお名前を存じ上げていた)にチュートリアルを受け、おまけに大学の選択にまで相談に乗ってもらい、その薫陶に、わたしがこの先生についていきたい! とデレデレ。目はハート形に。
母親が馬鹿で娘に申し訳ないわあ。
いや、でもほんっとうにうっとりするくらいすてきな先生だったんですよ!
レクチャーはひとつだけ「大失敗から生まれるブレイクスルー」というのをとった。
物理天文学者の先生が、ロイヤル・ソサエティのモットー、ホラティウスの"Nullius in verba"(「言葉によらず」)をあげ、「権威者の伝聞に基づいて(法廷で)証言しない」、つまり、権威に頼らず証拠(実験・観測)によって事実を確定していく近代自然科学の客観的態度を強調されたのが強く印象に残った。
ポパーで夏休みの宿題エッセイを書くつもりの娘にも大きなヒントになったと思う。
ロンドンは蒸し暑いほどの好天で、午前中はマラソン開催でザ・モルが歩行者天国状態になっており、ほんとうに楽しく素敵な1日になった。
これだからロンドンは嫌いになれない。
ロンドン万歳。
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