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大人のアドバイス




わたしが中学生の頃、6歳からお世話になっていたお習字の先生には「書道家を目指したらいいのに」と何度も言われた。
わたしが高校生の頃、担任の音楽教師が「もえさんは絶対に声楽に向いてると思うよ。声楽をやったら?」と何度もアドバイスをくれた。

ティーンエイジャーのわたし自身は考古学者になりたいという希望を持っていて、書道はそこそこまで修めたが、声楽はついぞ始めることもなく、天命を知るまであと何年、というところまで来てしまった。

考古学者にもならなかったし、書道家にも声楽家にもならなかった。



こんなことを考えたのは、うちの12歳の娘には科学者になりたいという夢があり、だが中学校の先生からは(すでに何人かの先生から)言語関係の研究をやれば成功するのではないかと言われたり、ベルギー時代のピアノの先生2方には申し合わせたように作曲をやってはどうかと言われたことと引きくらべているからである。

娘もあの頃のわたしと同じように、大人が「これ向いてるんじゃない?考えてみたら?」というようなことにはそれほど興味がなく、自分がやりたい道に進もうとしている。12歳の今のところ、ですけれど。
もちろん自分自身が寝食を忘れるほど夢中になれることを選ぶのは基本である。わたしも娘が科学者になりたいなら大歓迎だ。

一方、大人になってから子どもだった自分のことを思い出してみた時に、こういう類いの大人のアドバイスはわれわれが考量するよりもずいぶん有り難いのではないかと思ったのだ。つまり、大人(特にプロ)の言うことを聞いて考えてみても良かったかもしれないな、と。

でも若者が大人のアドバイスを聞入れないのは古今東西同じことで、そういうものなのだろう。



これからでは遅いというタイミングはない。わたしは「夢はあきらめずに追い続けたら必ずかなう」という甘言は信じてはいないが、インディ・ジョーンズのような考古学者やプロのソプラノにはなれないにしても(あ、そういえば漫画家の池田理代子さんが45歳で音大に入学して声楽家デビューされましたね!)、大人のアドバイス、今から聞き入れて取りかかってみようか。

逆に、あなたがティーンで(笑)、自分がなにがやりたいのか分からない、自分に何が向いているのか悩んでいるならば、信頼できる大人からのアドバイスは考慮してみる価値は十分にある、と言いたい。ま、大人の言うことを聞くなんて屈辱的でしょうけど。

しかしさらには先日、山中先生とノーベル賞を共同受賞なさった英国のガードン卿は、生物学の道は早晩あきらめるべきとアドバイスされたにもかかわらず続けたことによって大成されたのだから、最後はやはり自分の意志だ。


あなたは子どものころ、誰か大人から「○○をやってみたら?」「○○の道に進んでみたら?」とアドバイスを受けたことがありますか?
アドバイスされた道に進まれましたか?
それとも自分がやりたいと思ったことをされましたか?
あるいは全然関係のないことを?
全部経験しました!というケースもあるかもしれない。
それとも「まだまだこれから!」と思ってらっしゃる?
ならばあなたは幸せです。Good Luck!
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