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さらばオリエント急行




この記事を書くことにより、「ひょっとしてわたしは鉄子?」と自問するはめになったわけだが、

オリエント急行が今年中(12月12日午前8時59分ストラスブール着の列車を最後)に姿を消すというニュースを読んで、忸怩たる思いに胸をかきむしったのだから、これからはプロフィールには正直に「鉄道好き」と書き入れなければなるまい。


世にも優雅な急行列車のことを知ったのは、もちろんクリスティの「オリエント急行殺人事件」(映画版)を見たからだ。

当時から「東西をつなぐもの」ーたとえばアレクサンダー大王の遠征とか、金角湾とか、マルコポーロの冒険とか、ラッフルズホテルとか、フン族の大移動とか、そういう出来事やモチーフに理由の分からない熱を上げていたので、この銀河鉄道のようなロマンティックな乗り物に目を輝かせたのも当然だ。以来「オリエント急行でパリ/イスタンブール間を旅する」という項目を夢ノートに記してきたのに...

今年中に廃線とはあまりに急である。
夫に「オリエント急行での旅はnowか neverだ」とシーザーでも攻めるような勢いで言いに行ったら、「今年は到底無理。来年だったら。」との返事。
ああ、こういう時に「では今すぐエージェントに電話をして、アレンジが出来次第すぐに発てるようにしておこう」と言ってくれるような夫を持てばよかった(そう言えるような自分になればよかった、とは決して言わないのである)。
いずれにしても己の才能のなさを恨む。



今週はシンガポールにいる。








人々に「あなたは非常にシンガポール人好みの容貌」と言われたのだが、もしかしたらマー様に似ているからだろうか。



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