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Brugge Style
pooh corner
昨日の記事、アリス・ショップがオックスフォードのクライスト・チャーチ前にしか許されないならば、プー・コーナーはアッシュダウンの森前にしか許されないお店である。ミルンの語ったのどかで愉快な「くまのプーさん」の世界は実在*するのである。
あ、何でも金儲けのネタにする商業主義的なテーマパークとしてではないのでご安心を。
うちから車を走らせること約1時間と少し、イースト・サセックス州の自然の中にプーの世界は今もゆったり広がっている。
森の入り口には「プー・コーナー」という、ここ以外にはありえないお土産物屋さんがちんまりと建つ。
ムーミン谷にムーミン・ショップはあるのだろうか。
ネバーランドにはピーターパン・ショップはあるのだろうか。
森にはプーらが棒落としゲームをした小川と橋や、砂のくぼみやらがひっそりあり、あのネズミが大使を務める魔法の国とは違って想像力を要するが、誰もが「すてきな子ども時代」を思い出し(実際すてきだったかどうかは関係ないのである)、自分が自分のプーさん達とお別れしたのはいつのことだったろう、お別れしてからこんなに遠くにまで来てしまったよ、などと考えてしまうのである。
森歩きをしていて黄色の物体が(実は農場のフォークリフト)木陰に見えたとき、「あっ(プーさん?!)」とはっとしたのはわたしだけではあるまい。
*ミルンは妻と子のクリストファーを伴ってロンドンからハートフォードに転居した。仕事の都合で彼は平日をロンドンで過ごすことが多く、週末ハートフォードに戻るごとに、息子クリストファーが森でナニーに付き添われてどのように遊んでいるかという話を妻から聞いた。
実際に彼がその森を散歩してみると妻のお話通りで、文筆家だった彼はそれをまとめて出版社に打診した。が却下される。
しかしある日、編集者が別件でハートフォードを訪れ、ミルンがこの森をあの「お話」とともに案内したところ、たちまち出版の契約が整ったと言う。
(以上、プー・コーナーで確認したハナシの筋。英語版ウィキペディアの解説(クリストファーの回想が元?)とは内容が異なることを断っておく。また、「くまのプーさん」はクリストファーのために書かれたなどという美談もあるが、ミルンはこの時点で文筆家としての成功と名声を欲していたに違いなく、そういう大人の事情も多分にあったと思う...想像が下衆すぎますかね)
「くまのプーさん」はこの実在の森のおかげで日の目を見たのである。
ええ話ですな。
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