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Brugge Style
アントワープ、初夏。
初夏のアントワープに来た。
前回の訪問は2月で、この時もお天気はよかったが...
第一日曜日は例外で商店の営業があるため、街には異常な活気がある。お天気も上々で野外コンサートもあったり。
グローテ・マルクトにある記念碑「ブラボーの噴水」が水を噴き上げているのを久しぶりに見た。
「アントワープ」という街の名前の由来を民間伝承はこう伝える。
アンティゴーンという名の巨人が、アントワープを流れるスヘルデ川の近くに住んでいた。
巨人は、川を行く交易船から通行料を取っており、支払いを拒んだ人の手は切断、それを川に投げ捨てていた。
あるとき、シルビウス・ブラボーという若いローマ兵によって懲らしめられ、ブラボーは巨人アンティゴーン自身の手を切り落として川に投げ込んだという。
これが真の語源である可能性は低いものの、フラマン語の「アントワープ」という語感はまさに「手を投げる」である。
そういった「巨人」(有力者とか手強い相手)が実際に存在し、通行税を取っていたのは事実かもしれない。わたしは事実だと思う。
現代有力な語源説としては:
アントワープは古代ローマ時代に起源があるとされており、市内中心部で見つかったローマ時代ののコインには「アンド・ヴェルピア」と記されている。
この伝ならば、川岸の手前の沖積堆積物、あるいは土嚢のような堤、または埠頭になるのだとか。
アントワープの街が、スヘルデ川と共に形成され、交易都市として栄え(16世紀までにはヨーロッパ最大の交易基地にまでなった)たのがよく分かる語源である。
わたしはこういう話が大好物。
そんな時代に思いを馳せながら今日も街歩きをする。
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