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Brugge Style
maticevskiのカクテルドレスは初秋のドラマ
昨日も書いた、ロンドンの南にあるサリー州では夏が再生している。
昨日今日は28度と多少過ごしやすいが、その前日は30度になり、明日の土曜日は31度の予報が出ているとか。
ロンドン行きの予定、どうしよう...
日が暮れてからは涼しいので、夜はこのドレスの出番だ。
最愛のデザイナーMaticevskiの、トレーンが30センチもあるカクテルドレス。左足に入るスリットが絶妙に深い。ハイヒールのサンダルは銀。
初秋の今なら、蜂蜜のようないい色に焼けているし。
今年の夏も日焼けには十分気をつけていたにもかかわらずこれですよ...
年をとっていいことの一つは、こういうドレスを着ても「お嫁さん」にならないことかと思う。
ちなみにわたしはおしゃれは「コスプレ」だと思っている。
おしゃれで表現したい自分や、内面など持っていので、劇的な場面には劇的なドレスを着るのが好きだ。
若作りをするつもりは全くないが、こういうドレスをいつまでも着られるよう、姿勢、筋力、sprezzatura...には注意したい。
「スプレッツアトーラ」sprezzaturaは、カスティリオーネの『廷臣論』に出てくる概念だ。
「それが努力なしに、そして事実上考えずに行われた...かのように提示すること」である。
わたしはこの言葉が好きで、座右の銘とし(笑)、娘が小さい頃から、特にピアノのコンクールのたびに「家では本番のように、本番では家でのように」と言ってきた。
すでに娘との間ではギャグの域。
わたしがこういったドレスで装うときもどこかギャグの趣がある。それでいいと思っている。
ラファエロによるバルダッサーレ・カスティリオーネの肖像画@ルーヴル美術館
この肖像画はモナリザ(を事実真似た構図になっている)に並ぶ傑作だと思う。
まさに「努力なしに行われた」完璧な「廷臣のコスプレ」であり、コスプレのままを「努力なしに」写しとった芸術家の腕!! だと思うから。
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