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天空の城 ゴルド




南仏、リュベロン地方の村ゴルド(Gordes)もまた「フランスの最も美しい村」に選ばれている。

天空の城。


リュベロンの村の中では「最も美しい」だけでなく、「最も観光客が多い」村だ。

たぶん、最も高価でもある。
物価はほとんどパリ価格(<そこまでしないと思うが、住民談)、くるくると巻貝のように山肌に沿って建つ別荘も安くはない。惚れ惚れするような可愛らしくも豪華な家がたくさん建っている。


日本ではちょうどバブルの頃89年に、英国人作家ピーター・メイルが『南仏プロヴァンス の12ヶ月』を上梓し、旅行者と移住者を呼んで以来の人気。

事実、90年代に移住なさったという、今ちょうど70歳から80前くらいの、南下して来たヨーロッパやアメリカ人にたくさん出会った。




地震がないからこのように石を摘んだだけの家が建っていられるのだなと思ったら、19世紀の終わりから20世紀初頭にかけては何度か地震に襲われ、ゴルドの家屋も倒壊したそうだ。

そのようには見えない。


起源はケルトにさかのぼる。
ローマ軍に占領され、アラブ軍に攻められ、ユグノー戦争の舞台になり、100年戦争から守るために市壁を築き、18世紀にはほとんど放棄され、第二次世界大戦中はレジスタンスが砦にした...




小さく、ひたすら愛らしく見えるのに、なかなかしたたかなのである。
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